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ドイツの小学校の保護者会のあーだこーだ。その1

今日はトラ雄のクラス、小学校4年生の保護者会。こんな機会でもないと先生に会うこともないので参加してみた。

先生からのお願いや、これからの予定などが説明されていく中、まず保護者の目を引いたのは3年生から4年生の成績の表だった。

まず左側、縦に1から4と書いてあった。

ドイツの成績は1が一番いい。1から6まであるのだが、そこまで悪い子はいなかったということだった。
一番上の段には横に国語、算数、英語、生活科と教科が並んで書かれていた。生活科という訳が正しいのかわからないが、理科と社会が混じったようなことをやっている。

3年生から、今の学年、4年生に上がり、クラスの成績がどのように移り変わったかという表だった。

例えば国語の1の欄のところに3→5と書かれていれば、3年生の時は1の子が3人いたのが、4年生の今は1の子が5人いる、ということになる。

ここで保護者の目を引いたのが算数の欄だった。3年生の時2を取った子は12人いたのに、4年生になったら9人に減ってしまった。逆に3を取った子が14人に増えたのだ。つまり少なくない子供の成績が下がったことを表す。

ざわついた。

1人のお母さんが算数の先生を呼んできてほしいと担任に頼んだ。私は内心ここで帰るべきか悩んだ。私は何も聞くことがないからだ。

話が長くなるのは嫌だ。早く帰りたい。

カツカツと算数の先生がやってきた。黒い長ブーツに同じようなテカテカの素材の黒いズボンをぶっ刺している。上着は黒と白のチェック柄、髪はショートカットでキマっている。

そのお母さんは個人的に話し合いの場が持ちたいと言った。先生はもちろんですよと返して、ここで話が終わるかと思いきや、他の保護者が先ほどの成績の件について聞いた。

私は今年、前の先生から引き継いだので、成績をつけたのは私ではありませんが、それなら答えられます。

そう言ってつらつらと説明してくれたのだが、正直よくわからなかった。こういったニュアンスを多く含む話を理解するのはとても苦手だ。

やっぱり帰りたいなと思っていたところで、先ほど個人的に先生と話し合いを持ちたいという親が苦情を述べ始めた。

どうやらその子はこの間のテストの点が悪かったらしい。何らかの理由で授業中1人、テストを受け直していたらしかったのだが、その時に周りがうるさくて、集中できなかったと親に訴えたらしかった。

先生は他の子供は問題を解いててとても静かだったし、一人にして問題を解かすことはできなかったという。なんなら他の子よりも長くテスト受けていたが、それでも最後まで解けなかったという話だった。もっともな理由だが、それでもその母親はまた食いついて同じ話をした。

はっきり言ってうんざりだった。

その母親は、子供の算数の成績の悪さを受け入れられなかった。子供の言い訳だとは受け取れなかった、ということだな。

全然、他の保護者に関係ないじゃん。
食いつかないでくれよ。終わらせてくれよ。

しかーし、この押し問答はこの保護会の山場ではなかった。生活科の授業で今ベルリンについて勉強している子供たちは、第二次世界大戦のナチについても勉強した。その件で1人の保護者が手をあげた。

授業でアンネフランクをやったと聞いたんですが、本当ですか?


明日へ続く


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