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頭の中が貧しくて悲し

朝起きた私の頭の中に蘇ったのは、前日の同僚の気に食わない態度と言動であった。

「3時には片付けないといけないわよ」と、わかってない人に諭すみたいに話しかけてきた同僚にイラッとして「床に絵の具をつけたままにしておいたらいけないよ」と言い返した。

悲しすぎる。

自分の人生の大事な時間をこんなことに削いでいる。しかも、仕事から解き放たれた土曜日の朝にだ。

お願いだ自分。
世界平和とか願ってくれ。
自分の夢を叶えることに夢中になってくれ。

モヤモヤしていたけれど、外を歩いたら晴れていた。
そして次のモヤモヤが待っていた。

中古の自転車を高く買いすぎたかもしれない。

午前中、自転車を売りに出しているお宅に行ってきた。上の子、トラ雄の自転車がない状態をほっとき過ぎたので、奮い立って見に行ってきた。
無料で売ります買いますの告知が掲載できるサイトで見つけたものだった。

しかしブレーキもチェーンも直さないとけないのに、あの値段で買い取るべきではなかった。もっと二束三文で買い取るべきだった。
いや、そもそも買うべきでなかったかもしれない。
その足で自転車屋に持って行ったが、修理代がいくらになるかは月曜にならないと分からない。

もう終わったことなんだ。
切り替えろ。
どうして意義のあることを思い出せないんだ。

午後は下の子、クマ吉の自転車のパンクを直した。

パンクを直すのは初めてではないが、タイヤを引き出し、また詰め込むのに力がいるので不安であったものの、穴は二つすぐ見つかり、挫ける前にやり切れた。パンパンに膨れたタイヤを、そっと触る。とても満足。

頭の中には特に何も思い浮かばなかった。

それが一番いい状態だ。

漫画、ジョジョの奇妙な物語で、宇宙に飛ばされたラスボスが「考えるのをやめた」という一言で終わるシーンを記憶している。

あがくのをやめよう。

無、あるのみ。



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