エレベーター現場調査に思い込み、油断は禁物です
築10年そこそこの5階建てビルのテナント賃借人様からの問い合わせで現場調査に行ってきました。
小学校低学年の児童を預かって情操教育をしてるようで、”最近移ってきたがエレベーターの定期検査をしていないようなのでどうすればいいか?”ともちろん、保守契約をどこも結んでいなくて調べると以前、保守点検契約結んでいたのが5年ほど前に解約になっていた現場でした。緊急連絡先のステッカーがエレベーター操作盤に貼ったままだったので連絡されたようで、恐らく5年間無保守だったと推測されます。
エレベーターは大手メーカーの最新機種で利用頻度もあまり高くなかったのか特段異常な兆候は見られませんでした。
もし、児童がエレベータートラブルで閉じ込められたりしてはいけないので
点検、定期検査をちゃんとしたいとの事だったので、ビル所有者様に相談いただいて、保守契約の案内をさせてくださいとお願いしたところ、保守契約をそのテナント様と結ぶことになったと所有者と話をつけられたようなので
早速、見積と一通りの説明案内をし、契約締結となりました。
ところが、過去の定期検査報告の履歴を社内捜索しても見当たらず、社内検査のみで行政への報告を当時していなかった事が発覚しました。
もしかして竣工時の完成検査を受けていない!?
25、30年前でマイナーメーカー製であればその可能性を想定できたかもしれませんが、10年そこそこで、大手メーカー製でエレベーター含め建物についてもエレベーター周辺のみですが、おかしな造りにはなっていません。
なぜ、大手メーカーなのに検査を受けなかったのか?
思い込みと油断でそんな事はないだろうと通常手順で契約を進めようとしましたが、状況説明が必要となりました。
お盆休み明けに事情説明し、現状では当初ご希望の定期検査報告を出しても受け付けてくれない可能性についてご理解いただき、竣工当時の確認申請、申請図面を所有者様から閲覧いただいて、エレベーターに違法性なければ一度行政に相談するかを契約先と協議検討しようと思います。