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読書メモ「モチベーション3.0」

表記本を読んだので感想を記載します。

 内発的動機からくるモチベーションの重要性を説いており、そのためには「自律性」「マスタリー」「目的」が重要と書かれています。内発的動機に関する研究はたくさんあるが、ビジネスの世界ではまだ十分活かしきれておらず、いまだに「モチベーション2.0」の外的な報酬と罰で対応されており、アップグレードが必要といった内容でした。私はエンジニアという職種からも「自律性、マスタリー、目的」の重要性はとても感じています。本書では「マネジメント」という言葉に対して否定的な位置づけで、死語の山に投げ捨てる時期とまでいってますが、こういった考え方を大事にしたマネジメントをしていきたいと思います。また、本の中で参考になる書籍や事例についても数多く紹介されていたのでその点も良かったです。

その後何人かの少年が通りかかって、みなトムの策略に引っかかり、彼の代わりにー何度も何度もーフェンスに白ペンキを塗ったのだ。このエピソードでトウェインはモチベーションに関する主要原則を描き出している。つまり「”仕事”とは、”しなくてはいけない”からすることで、”遊び”とは、しなくてもいいのにすることである」

第2章アメとムチが(たいてい)うまくいかない7つの理由より

⇒トムソーヤの冒険の逸話から、モチベーションと遊び心や内発的動機のケースについて説明しているのですが、とても分かりやすく楽しい事例だなと思いました。

「交換条件つき」の動機づけは、ロウソクの問題のように発想が問われる課題には、まったく向いていない。この実験結果からわかるように、広い視野で考えれば、見慣れたものに新たな用途を見つけられたかもしれないのに、報酬により焦点が絞られたせいで功を焦ってそれができなかったのである。

第2章アメとムチが(たいてい)うまくいかない7つの理由より

⇒クリエイティブな仕事に関して、報酬は成果に対してマイナスになり得るという事例紹介です。単純な仕事であれば効果があってもクリエイティブな仕事で報酬などで焦点が絞られるとアイデアがでにくくなるとのことでした。

内発的動機づけが高い人は優秀な同僚として評価されているという。このため、チームに関する自律性は大きく発展する可能性がある、タイプⅠの人とともに仕事をしたければ、自分自身がタイプⅠになる事が一番の近道だ。結局のところ、自律性は伝染するものだからだ。

第4章 自律性より

⇒自律性が伝染するというのはとても良いなと思います。上記したトムソーヤの事例を参考にして色々と考えていきたいです。

マスタリーはマインドセット(心の持ち方次第)である。
マスタリーは苦痛でもある
マスタリーは漸近線だ。マスタリーの完全な実現は不可能なのである。

第5章 マスタリー(熟達)

⇒マスタリー(熟達)の重要性はエンジニアとしては非常に感じますが、はっきりと「苦痛である」と書いてある所も良いなと思いました。それでも完全な実現に向かって行動し続けることが重要ですし、そのためには自律性/マスタリー/目的の3要素が大事と感じました。

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