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頭の中の世界


お昼時、満腹感でいっぱいの私は本を開いた。



「ふーむ。、、、さっぱりわからん。」



私の部屋にある本は難しい。
一冊とて、読み切れたことはない。

幼い頃から漫画しか読んでこなかった私にとって
私の部屋にある本はまるで魔導書である。

すべて催眠魔法ではあるが。


なぜこんな状態になったのか。
理由は簡単である。
母のせいだ。


あまりにも漫画しか読まない私を危惧して
姉の読まなくなった本を私の部屋の漫画とすり替えた。

というわけで

壁一面にある催眠魔法ばかりの魔導書達は姉のものである。
ちなみに姉はこれを読んでも寝ることはない。

なんなら同じようなものを毎日読んでいる。
こんな難しい本をよくもまぁ毎日読んでいるものだ。

流石は国立文学部というべきか。

『かいけつゾロリ』ぐらい簡単なのは
もう読まないのだろうか。





「漫画読みたい、、、。」
天井に向かって呟いた。 






「ん、、、。」



いつのまにか眠りこけていた。
また魔法にかかったようだ。
そしてベッドに首だけ預けていたからか、首が痛い。
すごく痛い。



「難しかった?」


いつのまにかお姉ちゃんが横に座っていた。
鬼の首を取ったかのように、ニヤけながら。



「、、、難しくないし。痛てて。」

「そんな体勢で寝てるからだよ。」

「うるさいなぁ。私の部屋に何の用?」

「晩御飯。」

「あ、、、。」





時計の短針は8を指していた。
これまた強い魔法がかかったのだな。
そりゃあ首が痛いわけだ。






「おかえりぃ。」



私が風呂から上がると涼んでいた姉がそう言った。
私のガリガリ君を食べながら。

「それ私のなんだけど。」


姉というのはどうして妹のものを奪うのだろうか。
これだから世から争いは無くならないのだ。



「よこせ。私のだ。
 さもなくば決戦といこうでは無いか。」


今の私に慈悲はない。


「でもさ、
 この前私のみたらし団子勝手に食べたよね?」

「むぅ、、、。」


しょうがない。慈悲をかけてやろうじゃないか。



「でもまぁ、元々は飛鳥のだし
 当たりが出たらその一本は飛鳥にあげるよ。」

「それぐらい当然だ。」

「ん?」

「それぐらい当然だって。」

「ん?ご、め、ん?」

「、、、それぐらい当然だって。」

「、、、。」

「ごめんさい。」

「じゃあ、みたらし団子奢ってね?」


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「かっきー!」


「ふぇ、ふぇい!」


あ、あれ?さくら?
なんで高校の制服?



「こんな外でボーっとしてたら風邪引くよ?」


そっか。あれは妄想か。


「もー、また2次創作のネタ作り?」 

「ま、まぁ。」



いつもやってるのは呪術だけども、、、。
乃木坂か、、、。やってる人いんのかな?



「それでフォロワー増えたの?」

「まぁまぁです。二次創作アカウントなんで。」

「そっか。」




〈二次創作なんてグレーゾーンなんだから。〉
仲良くしてもらってる同じ界隈の人の言葉が思い出される。
それでもやりたいことだから、現状維持希望。




「ねぇ?聞いてる?」

「ん?聞いてる聞いてる。」

「嘘だね。もう傷ついた。」

「ごめんてぇ!」

「じゃあ、みたらし団子奢ってくれたら許してあげる。」

「、、、奢ります!もうそれは奢らせて下さい!」

「、、、急にテンション上がってどうしたの?」

「いいじゃんいいじゃん。さ、団子屋さん行こ!」

「、、、変なかっきー。」



、、、うん。
多分乃木坂の2次創作もいけるな。



題名は、、、そうだな。



『妄想』+『ツイート』で




『妄ツイ』
なんっつて。





fin

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