アメリカ・トラック業界で就職活動をした話。
前回の記事では、アメリカでトラックドライバーになるまでの経緯を書きました。
この記事では、就職活動について書きます!
私が取得したのはCommercial Driver’s License Class A という、アメリカで主流な40トントラックが運転できる免許になります。
トラックの運転スキルは時間が経つと衰えてしまうので、スクール卒業後new gradとして3ヶ月以内に勤務開始しなければいけないのが通常です。
会社選びをする際にまず決めなくてはいけないのが、OTR (Over The Road)と呼ばれる長距離ドライバーになるのか、Localで短距離のドライバーになるかです。
OTRはHome every other weekで、2週間ロードで過ごし、2〜3日自宅で過ごすスタイルが一般的です。Localは毎日自宅に帰ることができますが、スクールを卒業した後すぐにLocalの仕事を得るのは狭き門です。Localの仕事は、保険の関係で1年間のOTR経験者の採用がほとんどになります。
私は当時夫との関係性が悪化していたため、彼と距離を置く意味も含めて、迷いなくOTRを選択しました。今思えば、この選択はあまり良いものではなかったかもしれません・・・。
OTRと決めたら、次は会社選びです。採用されやすいのは、待遇はあまり良くないものの新規ドライバーのトレーニング体制が整っているメガキャリアになります。その中でも評判の良かったSchneider Nationalという会社に応募し、トレーニングに参加させてもらえることになりました。
Schneiderでのトレーニングはペンシルバニア州カーライルという美しい歴史的な街で3週間行われました。初めの1週間はクラスルームで基礎的知識を学び、次の1週間はヤードでトラクターとトレイラーのカップリングとデカップリング、バックアップパーキングなどの基礎的スキルのコーチング、残りの1週間は実際にトレーナーとロードに出るという構成でした。
しかしながら、私は2週間目の半ばに運転スキルが不十分ということで、採用には至らず帰宅することになってしまいました。
ペンシルバニア州から自宅のあるバージニア州まで運転する4時間の間、颯爽と通り過ぎる色とりどりのトラックを眺めては、悔しい・・・どうしてもあのトラックを運転したい!と思ったことを覚えています。
ですが、40トントラックはあまりにも大きく、事故をすれば人命すら簡単に奪ってしまうものです。スキル不足と言われた私が本当に運転できる代物なのか・・・?悩みました。そんな時、教習で知り合った男性が、アマゾンの配達員をしていたと言っていたのを思い出し、まずは小さいバンから始めるのはどうだろうかと考えすらしました。ですが、40トントラックとは操作性が全く違うと知り、断念。そうして結局、重犯罪歴がある者ですら雇われるという、トラック業界では悪名高いWestern Expressという会社で私のキャリアはスタートすることになるのです。