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あと2日!マリー・ローランサン ー時代をうつす眼 の感想


会期ギリギリとなり、ようやく行けました……。

日経おとなのOFFで広告をみて、これは気になる!と思っていたのですが、なかなか行けなくて。

実は今までローランサンを知らなかった(どこかで見たかもしれないけれど、認識していなかった)のですが、このパステルカラーで描かれる女の人たちが、とても美しいなあなんて思いまして、惹かれていました。

会期はあと2日となってしまいました。
アーティゾン美術館は日時予約制ですから、行く方は注意してください!

今回は備忘録程度です。


予習にオススメな情報源


公式サイト:見どころ、展覧会構成、動画など

Wikipedia:長すぎず読みやすいです

美術展ナビ 

美術手帖(有料)


感想と備忘録

展覧会は、ローランサンの数枚の自画像が数枚から始まりますが、それぞれ大きく異なります

ローランサンが時代や他の画家から様々な影響をうけ、そしてそれを自画像に反映させている様子がよくわかります。

有名な芸術家であっても、私たちと同じ人間で、人間は変わり続けるものなのだなあと改めて感じました。

特に芸術家たちは、自分の作品にそれを大きく反映させるのでしょう。

マリー・ローランサン《帽子をかぶった自画像》1927年頃 マリー・ローランサン美術館

モンマルトルでピカソたちとも交流があったようで、ローランサンが描いたピカソの絵もあります。

今更ですが、ピカソって被写体になるんですね……

マリー・ローランサン《パブロ・ピカソ》1908年頃 マリー・ローランサン美術館

そして、ローランサンはモンマルトルにいたんですね。

フランス旅行の自由時間に行ったのですが、サクレクール寺院とその周辺すごくよかった!
(まあローランサンがいたころ、まだサクレクール寺院は建設中だったとはおもいますが)

2015年撮影 サクレクール寺院近くの広場

あるある!わたしも行ったことあるよ!
とちょっと嬉しくなってしまいました。

続いて素敵だったのは、描いた「椿姫」の挿絵小部屋のような空間に、ぐるっと可愛らしい女性の絵が飾られています

お話自体は、高級娼婦と裕福な男性の恋愛話みたいですが、とにかく可愛い

まるでプリンセスの絵に囲まれている様で、テンションあがりました!

マリー・ローランサン《椿姫 第1図》1936年頃 マリー・ローランサン美術館
マリー・ローランサン《椿姫 第5図》1936年頃 マリー・ローランサン美術館
マリー・ローランサン《椿姫 第6図》1936年頃 マリー・ローランサン美術館
マリー・ローランサン《椿姫 第9図》1936年頃 マリー・ローランサン美術館


続いてはローランサンと人物画について。

今さらですが、それぞれの女性の顔の特徴をよく捉えていることに気がつきました。

白い肌と黒い目で主に描かれていますが、ローランサンが一人一人を丁寧に描いていたのだなあと感じます。

《二人の少女》はピンクとブルーが美しいですね。青い鳥が描かれた本との1枚です。

美術館グッズにもなっています。

マリー・ローランサン《二人の少女》1923年 石橋財団アーティゾン美術館


《マンドリンのレッスン》の左側の女性は、二重がくっきり!
切れ長の目って素敵
……笑
いや、もしかして、こういうアイシャドウなのでしょうか??

マリー・ローランサン《マンドリンのレッスン》1923年 鹿児島市立美術館
二重がくっきり!!


《手鏡を持つ女》は、パステルカラーだけでなく、赤や黄色も印象的です
ね。

ローランサンは最初はパステルカラーが主だったようですが、年を重ねて赤なども使うようになったとか。

《手鏡を持つ女》は真正面から撮っているのですが、背景の対角線のせいなのか、視線の向きのせいなのか、ちょっと左に上がって歪んでるように見えませんか?

堂々とした佇まいも含め、印象に残りました。

マリー・ローランサン《手鏡を持つ女》1937年頃 石橋財団アーティゾン美術館


《シェシア帽を被った女》は赤くてふくよかな唇が、帽子と合っていて素敵な絵です。
鼻の形が違うので、上の人とは別の人なんだろうなあと。
シンプルに描くけれども、個性はきちんと描いているなあと感じました。

マリー・ローランサン《シェシア帽を被った女》1938年 ヤマザキマザック美術館

そしてこちらの椅子は、ローランサンが絵付をしたようです。
この椅子、背もたれがツルツルピカピカなんですよ!!
すごくオシャレですよね!!


こちらはこの展覧会の顔となった《プリンセス達》。
真ん中下の女性の顔、少し私には幼く見えました。
本当はどんな人だったのかなあ……
想像すると楽しいです。

マリー・ローランサン《プリンセス達》1928年大阪中之島美術館 

ローランサンのサインも、黄色の場所にハッキリ書いてありますね。ワンポイントみたいでかっこいい。

サインが映えますね


《三人の若い女》はローランサンが晩年10年もの歳月をかけた作品。他の絵では輪郭をはっきり描いていないけれど、この作品の左側の女性と真ん中の女性ははっきりと輪郭が描かれていますね
なんでなんだろう……

そして、真ん中の女性の瞳は黒やグレーではなく、深い青
どうして彼女だけ青みがかった色なんだろう……
答えはわたしにはわかりません……

マリー・ローランサン《三人の若い女》1953年頃 マリー・ローランサン美術館
真ん中の人だけ青い瞳

まとめ

初めてローランサンの世界に浸ったのですが、大変楽しめました。

個性豊かに、色彩豊かに、美しく、女性を女性が描いていたというところに、好感をもちました。

次にローランサンの作品に出会うまでには、もう少し詳しくなれていたらいいなあと思います。


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