外来診察の窓口負担額

今回は医療機関へ受診した場合の支払いについてまとめてみました。大学生から64歳までの方はかかった医療費の3割分を診察料として支払うことになります。65歳から74歳までの方はかかった医療費の2割分を診察料として支払うことになります。75歳以上の方はかかった医療費の1割分を診察料として支払うこととなります。ただし、65歳以上の方でもある一定以上の所得がある方は3割分を診察料として支払います。他にも例外として、子供医療証や障害者医療証の提示があれば、診察料の負担はなしになります。子供医療証はメジャーなので幅広く知られていますが、これら医療証は県単位での事業となり、47都道府県によって窓口負担額や対象となる年齢などが若干変わってきます。医療事務界隈では県単と略すこともあります。あくまで県単位の事業のため、高校生までは通院・入院ともに医療費がかからない市町村もあれば、入院は月額○○円の負担がかかるところもあります。この辺は市町村の財政事情によって違いが出ているようです。
また、「限度額適応認定証」というものも制度にあります。風邪や花粉症など一時的な診療の場合はあまり関係ないですが、外傷や生活習慣病など長期で診療する場合は「限度額適応認定証」を申請すれば、入院・外来の月で支払う医療費に上限が設けられ、ある一定以上の医療費は支払わなくてもよくなります。上限額は所得に応じて変わりますが、一般的な方であれば、どんな大手術をしても月に80,000円+食事代(個室に入らなければ、約100,000円前後)で済むことになります。
医療機関は患者さんから1割〜3割の診察料を頂きますが、これらの金額だけでは到底医療機関の経営は成り立ちません。医療費の残り7割〜10割を別の機関へ請求して初めて経営出来るだけの財源を得ることが出来ます。別の機関はどのようにしてこれだけの多大な金額はどこから集まるかというと、現役世代が支払う社会保険料と国民健康保険の保険料から成り立っています。医療機関へ受診するのは高齢者の割合が多いのに対し、診察料は現役世代より安くなっています。高齢者は働いていない人が多いので診察料を安くすることは仕方がないように思えますが。。。医療費が逼迫しているとよくメディアで報道されていますが、この仕組みを知ってからは「そりゃ当たり前だ」と思ってしまう今日この頃です。
次回はヤバ病業界のアウトソーシングについてまとめたいと思います。

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