「増えるやらかし」2025年2月9日の日記

同僚と一緒に退勤した。
その同僚とは年齢が近いこともあって、けっこう仲が良い。昨日も、きゃいきゃいおしゃべりしながら、乗換駅まで向かっていた。

乗換駅で電車を降り、ふと上着のポケットに手を入れる。
私の上着のポケットの中に入っているものはいつも同じ。定期券、イヤホン、スマホ。
定期券やイヤホンを失くしては困るので、ふとしたときに、ポケットに手を入れ、中身を確認する癖がある。
スマホ？スマホなんか失くさないよ。スマホは肌身離せないんだから、失くすわけないでしょ。

スマホがない！

スマホを、職場に忘れてきた。
驚きのあまり、声が出てしまっていた。それを聞いた同僚に心配されてしまったので、事情を話した。
同僚には笑われたが、職場まで着いてきてくれるというのでお言葉に甘え、一緒に、来た道を引き返した。

早く戻りたい一心で、職場の最寄り駅を通るであろう線に適当に乗った。
最寄り駅まではすぐ着く電車だったので、ラッキーだった。
だが、思っていたより混んでいて、それも同僚に申し訳なく、いたたまれない気持ちで「すみません…」と繰り返していた。

最寄り駅に着き、駅から出てみると、普段とは全く違う景色だった。
勤務先は飲み屋街の近くにあるので、夜になればとてもきらびやかになる。
普段は駅に入っていくのでその景色を意識することはないが、昨日はそれを目の当たりにした。
なんだかみんな陽気に見える。
日曜夜の焦燥感や月曜への不安もなく、みんなが楽しそう。
私を除いて。

家に帰っていたはずなのに、また戻ってきてしまったという事実が、私を少し落ち込ませる。

二度手間すぎる。なんでスマホ忘れたんだ。

勤務先は、残って作業していた人がいたので、開いていた。いつもだったらもう鍵が閉まっている時間なので、ここもラッキーだった。

作業していた人も、私のスマホが置いてあることに気づいていたらしく、声をかけたら「戻ってきた！」と笑われた。

私は以前もスマホを忘れて、連絡の取れない人間になったことがある。忘れてるよ、と声をかけてもらって、事なきを得たこともある。
要は、常習犯なのである。

二人に笑われながら、もう忘れません…とできもしないことを言った気がする。できない。きっとまた忘れます。

昨日は無事スマホを取り戻せたが、スマホを職場に置きっぱなしにした前科もある。やらかしが増えたことに、すごく疲れてしまって、昨日はもう駄目だった。全部放置して寝てしまった。

スマホを忘れない方法があれば教えてください。
スマホを忘れても笑い話にする方法もあれば教えてください。
私は、あなたがスマホを忘れていたら、一緒に取りに戻るので。