その6「トイレ。」

時計を見ると14時を回ったところでトイレに行きたくなった。とはいえトイレは部屋にあるので好きな時に出来た。

蓋のないステンレス製の便器と便座。JRの車両に付いているトイレに近いな、と感じながら少々冷たい便座に腰を下ろす。用を足し、壁に付いたボタンを押して水を流す。コーッと空気と水が交じるような音がして流れていく。

少しずつ何も無い部屋に馴染んていく自分を感じていた。でもまだ2時間しか過ぎていない。


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