物流インフラが貧困解決のカギ

今日は、「アフリカの貧困を解決するための物流インフラ」というテーマについて書きます。

物流インフラとは、道路や港、鉄道や、コンテナの倉庫などのことを指しますが、貧困解決の策として挙げられることは比較的少ないと思います。 しかし、物流インフラは体の血液の役割を果たしており、これ無くして経済は発展しないと言っても過言はないと思います。

というのもアフリカでは、未舗装の土地が殆どで、でこぼこしてる道や沼があったりします。
道路が十分に整備されていないと、移動するのに多くの時間がかかりますし、走れる車も限られます。その分コストが非常に高くなります。

全ての生産活動には、移動が伴います。よってコストが高ければ生産活動が円滑に進みません。

例えば、港から2000km離れているアフリカの内陸国で、学校を作る時、港を持つ海岸沿いの国家が学校を作る時の5倍のコスト(人件費、燃料費等)がかかったそうです。

コストがかかると、物価が高くなります。
なぜなら、企業は輸送コストの分だけ商品の値上げをしないと利益を得ることができなくなるからです。
物価が高くなると、消費者の支出が高くなります。そして企業も、働く消費者が生活できるために賃金を上げなければなりません。となると、人件費が高くなります。人件費が高いと、海外の企業を誘致するのが難しくなり、経済発展が遅れてしまいます。

こうした悪循環に陥らないために、物流インフラが必要だということです。

では、なぜ交通インフラが整っていないのかについて考えてみると、原因はいくつか考えられますが、大きな原因は交通インフラが「公共財」だからだと思います。

他のインフラであれば、利用料金を取ることができるので民間企業が参入しますが、「公共財」に民間企業が参入するのは難しいです。だから、本来「公共財」は政府がやるべきことなのですが、アフリカは植民地の過去があり近代国家の枠組みが整っていないので、まだ政府がしっかりと機能していない地域が多くありました。だから、「公共財」が未整備の地域が未だに多いのです。

ここからの結論は、
「援助は交通インフラをはじめとした公共財に、投資は利益を見込める私財に」と棲み分けるのがいいのかなあと思います

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