【依頼分、分析】3-02 神の庭に住むこどもたち
皆さん、こんにちは。
書き出し祭り作品、分析・感想のお時間です。
X(ツイッター)と「小説家になろう」連動の、非公式イベント『書き出し祭り』。
今回は、現在開催中の21回の中から、作者さんご本人に依頼をしてもらい、無償分析・感想を、私・野菜ばたけが書かせていただいています。
に、オススメの記事です。
少しでも様々な方のお役に立てればな、と思って書いております。
よろしければチョロッと覗いていってくださいね。
1.そもそも『書き出し祭り』って?
書き出し祭りは、X(ツイッター)と小説家になろう連動の、非公式イベントです。
簡単に言うと、プロアマごった煮な参加者100名が、「よーいドン!」で小説の冒頭を匿名で投稿(投稿は運営さんがやってくれます)。
感想をもらったり、イラストをもらったり、投票してもらったり、交流をしたりして楽しむ『小説書きと小説読みのためのお祭り』です。
【注意】
本企画は、批評会ではありません。
参加者も、完全なエンジョイ勢から公募ガチ勢、書籍化作家、Web連載に弾みをつけるため……と、色んな方が参加しています。
色んなスタンス、環境、年齢、好きなものがある中で、自分がいかに楽しむか(活用するか)の場ですので、それぞれに違う人間だという事を理解して、他人は他人、自分は自分の精神を持ちつつも、どの作者さんにもリスペクトを忘れず、お互いに言葉(書き方)の配慮をしましょう。
【第21回のお祭りルールについて】
公式アカウントにて、お祭りの詳細のルールや作者募集のアナウンスがあります。
ルールは回を追うごとに進化したり、変化したりします。念のため、毎回確認しに行く事を習慣づけましょう。
【本文分析・感想をご希望の方は、こちらから】
私の本文分析・感想をご希望の方は、以下の依頼募集をよく読み、ご応募ください。
現在既に依頼種類②と③の募集は締め切っております。①またはXでの『第21回書き出し祭り、他薦&ステルス自薦作品募集』にて、ご応募ください。
2.今回読ませていただいた作品
今回読ませていただいたのは、第三会場『3-02 神の庭に住むこどもたち』です。
★作品リンク★
第三会場『3-02 神の庭に住むこどもたち』
https://ncode.syosetu.com/n3573iw/3/
★依頼内容★
3.本文分析
※分析では、本文から読み取れた(予想できる)内容にのみ言及します。
<0>作品概要
【ジャンル】現代ファンタジー
【視点】一人称
【文体】一般文芸相当
<1>ストーリー分析
◎第一話の要約あらすじ◎
7歳の時に神隠しにあった事がある主人公・青柳由麻は、おそらくそのせいで止まった体の成長や、巷に流れている「数年前から騒がれている爆破事件が神隠しに遭った人たちに関係している」という噂のせいで、家族共々、世間からの嫌な目に晒され続けていた。
周りの人たちは、時には親身になったつもりで、時には不信感から、由麻の家族(母と弟)に、由麻を同じく神隠しに遭った子たちのいる病院に連れて行くよう勧めたり、嫌がらせをしてきたりする。そんな生活に限界を感じた由麻は、自ら「学校には行かない」「私を、病院へやって」と申し出て、一緒に行くと言った弟と三人で病院へ。
通された部屋で待っていた医者や看護師の対応に母と弟は警戒心を抱くも、家族の幸せや平穏のために行動するという彼女の決意は揺るがない。
由麻は、病院に来るまでの社内で弟からある合言葉を教えてもらっていた。自分を信じてくれている弟のために、彼女は彼の助言に賭けてみる事にする。
◎ストーリーの大枠(第一話時点)◎
子どもの頃に神隠しに遭って以降自分がおかしい事に気が付いている主人公・由麻が、家族の幸せのために『家族が信じてくれる自分』を信じて行動していく。
(結末の推測(可能性):事件の原因や自分たちの身に起きている事の正体を知り、冷たい世間の目に抗いつつ事件を解決していく)
【設定提示内容(要約)】
・中学生主人公
・家族愛
・研究施設
・爆弾人形
・謎解き
【テンプレ活用】
・神隠し
<2>構成分析
◎オープニングイメージ
主人公・由麻の「自分を病院にやって」というお願い【①②④】⇒謝る母親、感謝する由麻【①②】
◎セットアップ~
ギリギリまで由麻を庇った母に向けられた周りからの目、それを知っていた子供たち【①②⑤】⇒病院に一緒に行くという弟【①②】⇒病院に到着し、医者と看護師に会う【①②】⇒母と弟が病院側に不信感を抱く【①②】⇒世間の由麻に対する認識・嫌がらせ【①】⇒家族のためにした由麻の決意【②⑤】⇒弟が教えてくれた合言葉【⑥】⇒由麻が弟に別れを告げて検査室を飛び出す【④】
<3>キャラクター分析
名前:青柳由麻
性格:物分かりがいい(諦めている)。義理堅く優しい(病院に行くという選択肢を取ることになっても尚、家族に貰える愛は十分に貰ったと感謝できる)。家族を周りから悪く思われたり言われたりする事が、何よりも嫌。
物語上の役割:主人公・物語における探偵役(?)
その他:
本来は父と母と弟との四人家族。父は由麻の母親との口論の末、家を出て行っていない。由麻は「私を無理やり病院に放り込まなかった事が父親の愛だった」と思っている。
名前:青柳大河
性格:姉想い。聡い。虐められて項垂れたりする年相応の精神性を持ちながらも、姉のために病院の人に意見するなど、勇気と行動力がある。
物語上の役割:由麻の弟、由麻の希望(頑張る理由になり得る)、物語の導き手(彼が由麻に車内で漏らした情報が、物語をいい方向に導く予感を感じさせる)。
その他:
なし
名前:青柳 ???
性格:最大限、親として子供を守ろうとした優しい人。由麻に対して「何もしてあげられなかった」と負い目を感じている。
物語上の役割:由麻の母親
その他:周りの反対を押し切ってギリギリまで親として由麻にしてあげられる事を模索していた一方で、そういう生活に限界を感じてもいた節がある(親心と実際にできる事との間でかなり苦悩した様子)。
名前:???(病院の医者や看護師たち)
性格:???
物語上の役割:物語の『秘密』側。主人公の暫定敵役(?)
その他:神隠しに遭った子たちの検査をする人たち。「生意気なガキ」と口にしたり、「そんなにぎゅっとつかんだらお姉さん、破裂しちゃうよ?」と言ったり、主人公サイドに対してかなり感じが悪い。
6.さいごに。
本分析・感想に応募いただき、ありがとうございました。
楽しく読ませていただきました。
少しでも、作者さんの執筆のヒントになれば何よりです。