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大人になった今、解散方法が分からない?

16時過ぎに晩御飯の材料を買いに家を出た。スーパーまでは10分ちょっと。
1月なので外は少しずつ暗くなっていた。当たり前だが日の出ていない冬は寒く、「午前中に行けばよかった」といつも後悔しているが午前中はグダグダしたいのでやめられない。

家から少しのところに公園があり、子どもたちが遊んでいた。
ゴールなしでサッカーをしている少年。(何をしたら勝ちなんだ?)
ブランコをこがずに話し込んでいるお洒落女子。(彼氏が欲しいという会話を少なくともこの先50回はするだろう)
公衆トイレの近くでSwitchiをするゲーマー軍団。(掃除しないといけないから家ってなかなか遊べないよな)
そんな光景を横目に、スーパーへ向かう。もちろんスーパーで夕食の内容を決めるためなんやかんやで1時間ほどかかってしまう。
17時過ぎにスーパーを出て、買ったばかりのオレンジジュースをチューチュー吸いながら家路へと急ぐ。寒さをしのぐため防寒着が温かいスーパーでは仇となり、汗っかきの私にはオレンジジュースで水分補給しなければいけないのだ。(ただ、外はまぁ寒くそのうえで汗もかいているため後々凍えるような寒さがやってくる)
先ほどの公園を通りかかるともう子どもはどこにもいなかった。小さなグラウンドにもブランコにも、公衆トイレの近くにもどこにもいない。その代わりにいるのはベンチに座っている2人の女子高生。子どもたちは何といってバイバイしたのだろうか。16時半に鳴る帰宅のチャイムか、それとも1人の少年が晩御飯があるからといって帰り始めたのだろうか。大人になった今、私は帰る方法を忘れてしまった。

例えば友達と17時に待ち合わせするとする。適当な居酒屋に入り近況報告を行い、ゴシップを話し、笑い、酒を飲み2時間経つ。時刻は19時。難しい時間だ。お別れするにはまだ早いような、かといって最近のことは全て話し終えてしまった。だが良い感じにほろ酔いでこのまま家に帰って風呂に入り、スッキリしとした状態で温かい家の中で追いビールをしながら寝たい!!ネトフリを見ながら寝落ちなんて、なんて最高なんだ!!
が、友達からの「まだ早いし2件目行こうか~」には逆らえない。ほろ酔いのため、もう少し酒が飲みたいからである。そしてタイムリープしているかのように次の店でも同じ話を永遠とする。厄介なことに酒は飲むほど、飲みたくなってしまいペースも速くなる。気付いたら終電がせまり、「もう終電の時間だ!急ごう」で帰宅の流れだ。
人を家路へと急がせる「終電」。
「終電」以外での帰り方を忘れてしまった。

あの公園にいた女子高生たちはなんといってバイバイしたのだろうか。
解散の仕方を大人に教えてくれ。



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