カービィ検定DXというゲーム
ひと昔前に熱中していた『カービィ検定DX』の思い出。
1. カービィ検定DXとは
げほげほ氏による、『星のカービィ』に関するあらゆる知識を問うクイズゲーム。その出題範囲は、ゲームや漫画版、アニメ版はもちろんのこと、グッズやイベント、さらにはネットミームや非公式二次創作にまで及ぶ。2016年に公開され、随時問題の追加、最高難易度の「なにこれ」の解禁、新モードの実装などと更新を重ねていたが、2020年にFlashの終了に伴い幕を閉じた。
2. カービィ検定DXとの出会い
当時幼い少年だった私は、3DSでプレイした『星のカービィ トリプルデラック』と『3Dクラシックス 星のカービィ夢の泉の物語』を機に星のカービィシリーズの沼にハマった。3DSのYoutubeでアニメ版を視聴したり(今思えば普通に違法だが、あのアニメを観ることができたのは非常に価値あることだったと大人になって気づいた。)、親にせがんでサウンドトラックを手に入れ『ニンテンドー3DSサウンド』で聴いたりと、星のカービィ漬けの生活を送っていた。そんな中、うろ覚えだが親のパソコンで「カービィ クイズ」と検索したのが『カービィ検定DX』との出会いだった気がする。最初は、最低難易度の「うすあじ」ですら歯が立たなかった。敵キャラの名前とか覚えてないし、昔の作品そんなに知らないし。でも当時の私はカービィ愛は誰よりも強いと盲信していたので、悔しくて本気で勉強?した。「カービィWiki」を読み漁り、Wiiと3DSでできる過去作はほぼ全てプレイした。するとなんと、驚異的な成長を見せ、「なにこれ」実装前のランキングで一時期1位に君臨した。「なにこれ」が解禁されてからはその難しさに戦慄したが、学校から帰ってきたらすぐパソコンに向かい、ひたすら周回して分からなかったら調べることを繰り返した。するとまたしても、数千人規模のランキングで1桁台の順位に入ることができた。上位には界隈でそれなりに有名な方々が名を連ねていたので、その人たちに「誰だこいつ!?」と思ってもらえるかななんて当時の私は生意気な野望を抱いていたことを憶えている。
3. カービィ検定DXから学んだこと
①星のカービィシリーズについての知識
これは当たり前だが。ゲームについては敵キャラやステージギミックの名称、サウンドのタイトル、各ゲームタイトルの発売日、スタッフ名などは網羅した。アニメについてはキャラクター名と声優名、各話のサブタイトルと登場する魔獣やコピー能力、次回予告とプププつうしんの内容を覚えた。その他、各漫画の作家と画風、カービィカフェをはじめとしたイベント情報、二次創作のゲームなどもできる限り拾った。学んだからなんだという話ではあるが、最新作のゲームを遊び度に、「この曲あのアレンジじゃん!」とか「このステージギミック過去作のあれのオマージュか?」とかとにかく細かいこだわりに気づくことができ最大限楽しむことができる。また、検定で得た知識のおかげで漫画『デデデでプププなものがたり』を買ってみたり、二次創作ゲーム『カービィとスカフィンクスの反乱』をプレイしてみたりと新たな出会いがあったのは良かった。
②暗記の方法
まず分からなかった問題は即座に調べてノートにまとめる。寝る前にその日学んだことを見返す。あとは周回して実戦あるのみ。シンプルだが、かなりの速さで実力がついたことを考えると効率の良い方法だと思う。ここで確立した方法は、その後受験勉強等をする上でも非常に役に立ったので、本当にカービィ検定様々という感じ。
③情報検索能力
有益な情報を得られるサイトを識別する能力がついた。当時愛用していたのはやはり公式サイトと「カービィWiki」。Wikiは信憑性の面でやや不安はあるが、正しいか否かにかかわらず問題の答えに関する手がかりが入手できればよかったのでとてもお世話になっていた。また、普通に検索したらヒットしないような問題についての対処法も3つほど学んだ。1つ目は、英語で検索することだ。なぜだか分からないが、日本語ではなかなか見つからなかった情報が簡単に出てくることがあった。2つ目は、SNSで検索することだ。当時はTwitterで問題に関連するワードを検索すると、たまに誰かが答えをつぶやいていた。しかも、検索不能問だったりする。3つ目は、上位勢のプレイ動画を見ることだ。なんかズルいが、私の旺盛な知識欲は諦めることを知らなかった。2つ目と3つ目の方法は、カービィ検定をプレイすることで正しいかどうか確かめることができたため、この場合においては適したものだったと思う。記憶に残っている限りで答えを見つけられて嬉しかったのは、昔のカービィカフェにあったと思われる「初恋像」の問題とか、アニメカービィの新能力コンテスト及びゲストキャラクターコンテストの問題とか。
4. 復活してくれないかなあ…
「今までで一番好きなゲームは?」と聞かれたら候補に上がるくらいカービィ検定DXを愛している。プレイ中のBGMとタイピング時、解答送信時、難問正解時のSEも中毒性がすごいし、ハイスコアを更新できそうなときの緊張感もたまらない。そして何より好きなのは、検索不能と思われる問題に直面したときに試されているような感覚があることだ。あらゆる方法を駆使して解答を見つけようと踠いた時間がとても貴重で、私を成長させてくれたと感じる。願わくば、もう一度カービィ検定をプレイしたい。(ただ、近年カービィは特にグッズ展開が凄いので老いた脳ではもう知識が入りきらないかもしれない…) 最後に、どんなに頑張っても答えがわからなかった問題のメモを供養して終わりにしようと思う。