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新田まみ
2024年5月12日 18:54
Chapter 6「こんでええかなぁ。」何店舗か回って六花が言った。「ワンシーズンは充分着られる分は買うたよ。」と、パンパンに膨らんだ大きめのマイバッグを僕に渡した。「サンキュー、六花。助かった。」「さて、お待ちかねのお昼のじっかん~。何にしようかなぁ。」「あんまり高いのは勘弁してな。」「分かってるって。2Bさんのために結構使うたもんな。そろそろヤバいんちゃうん。」「ははは、ご
2024年5月12日 09:34
Chapter 5朝食を食べ終えたので大学に向かう。歩いて約30分ほどの距離だ。この立地の物件を探すのには苦労した。いつも徒歩で通学しているけど、昨日はパワースーツを持って行かなければならなかったので、車で行った。昨日はお酒を飲んだので乗って帰られなかった。今日は乗って帰らないと。工場を出てしばらく民家が続く。そこを超えると公園がある。昨夜、2Bを見つけた公園だ。明るい時間帯
2024年5月11日 08:52
Chapter 4「なにかして欲しいことはない?」2Bの声にふと我に帰った。またやってしまった。僕の妄想癖。妄想の内容については、過激すぎるので割愛した。「なにかして欲しいことはない?」もう一度尋ねる2Bに僕は答えた。「特に無いかな。強いて言えば人類である僕を、君の使命に従って守って欲しい。」「分かった。その命令は、あなたの生命活動が停止するまで維持される。」「あなた、って他
2024年5月9日 23:37
Chapter 2翌朝、二日酔いの頭痛で目が覚めた。なぜか体の至る所が筋肉痛だった。なんで?と思いながら目を開ける。目の前に2Bの顔があった。「うわっ!」驚きのあまり僕は叫んでいた。ちょっとゲームのやりすぎかな。2Bの幻覚が見える。もう一度目を開けると、やっぱり2Bの顔が目の前にあった。「また!」体が弾んだ勢いで、ソファごと後ろに倒れて、しこたま頭を打った。これではっき
2024年5月6日 13:00
Chapter 1僕はひょんなことからヨルハ機体2号B型の義体を手に入れた。大学の工学部で開かれた研究成果のコンペで、僕が考案、作製した等身大のパワースーツが優勝した。収納時は旅行用スーツケースとほぼ同じ形状で持ち運びが容易なことが高評価だった。ただ、油圧ユニットとバッテリーのさらなる小型・軽量化が課題として残った。祝賀会と称してお酒をたらふく飲まされたおかげで、車で帰れなくなった。