言葉にすることは現実と向き合うこと
母がいなくなって数ヶ月が経ち
少しは気持ちも落ち着いた
と思っていた。
でもそれは母がいないという現実を実感するような出来事がないから。
母と一緒に暮らして母の世話をしてくれていた兄弟は、
朝目覚めるたびハッとして体が弱っていた母を案じ
お母さんは?
と目で探すらしい
そして
そうだった…いないんだ
と気づき絶望すると言っていた。
私は
ふとした時
母に話したくなったり会いたくなった時
母がいないという事を今さらのように思い出し泣いてしまうことはあるけど
日常的に現実を突きつけられることはない…
最近少し気持ちが落ち着いたように感じていたのは、
多分知らず知らずのうちに
考えないようにしていたのかもしれない。
ところが、
数日前に学生時代の友人から連絡が入り
久々に集まろうということになった。
私は母のことを親友にも誰にも知らせていない。
気を遣わせたくないという思いもあるし
言葉にしたくないというのもあった。
母が亡くなった連絡を兄弟からもらった時
その時は信じられない思いもあって全く実感がなかった。
だけどその事を、私が私の口から息子たちに伝えた時
その事実が急に現実味を持って胸に迫ってきた。
言葉と一緒に涙があふれてきた。
伝えた時の息子たちの反応も忘れられない。
息子たちの驚き悲しむ様子が余計に胸に突き刺さって胸がズキズキした。
仲の良い友だちと集まれるのは嬉しいし、久しぶり会って話したい。
でも母のことを伝えないといけないと思ったら心がすごく重くなった。
また現実を突きつけられている。
どう話そう
とか考えてしまうし
せっかく盛り上がっているメッセージの雰囲気を損なうと思うと
心が重い。
この数日間ずっと気持ちが晴れない。
また母のことばかりを考えてしまっている。