合成界面活性剤を使い続けると…
石油などを原料にして化学的に作られた合成界面活性剤は、ハンドソープ・洗剤・化粧品・洗顔・シャンプー・リンス・ボディソープ・歯磨き粉など色々なものに含まれています。
合成界面活性剤が入ったものは強い洗浄力を持ち、手頃な値段のものが多いです。
しかし、これらを使い続けるとどのような影響があるのか?
まずは「皮膚」への影響です。
日々使っている台所洗剤 (合成界面活性剤が入った合成洗剤) で手が荒れた経験はありませんか?
#私はよく荒れていたので洗い物するときは手袋をしていました😓
なぜ皮膚と合成界面活性剤が関係するのか?
そもそも皮膚の表面は「水 (汗)と皮脂 (脂質)」が混ざり合ってできた「皮脂膜」に覆われています。
この皮脂膜は水分が外に出て行かないように蓋をして潤いを保つ役割をしています。
また、外から有害なもの (細菌やアレルギー物質) が入ってこないようにするバリア機能もあります。
しかし、一部の合成界面活性剤はこの肌のバリアである皮脂膜を破壊してしまいます。
なので、良かれと思って肌につけている化粧品などによって皮膚膜が壊され続け、肌が弱くなってしまう可能性があるのです😨
そして、手荒れやかぶれ、アトピー性皮膚炎などにつながります。
また、潤いを保つことができなくなって乾燥肌を引き起こしてしまいます。
合成界面活性剤は洗浄力が強い一方で、肌への負担が大きいのです。
肌荒れや手荒れなど肌のトラブルがある方は、使っている化粧品や洗剤、シャンプーなどを一度見直してみてもいいかもしれません😊
そして、合成界面活性剤は肌の他に環境にも悪影響を与えます。
シャンプーやリンス、洗剤に入っている合成界面活性剤は分解されにくい物質です。
それが排水として大量に流されて海に流れつき、魚介類や海藻類などに影響を及ぼしている (水質汚染や酸素不足など) と言われています。
ただ、最近は肌や環境に優しい合成界面活性剤も増えてきています。
では、肌や環境へのダメージを少なくするにはどうすればいいのか?次回お伝えします!
参考:経済産業省「合成洗剤と環境問題」
近藤行成「界面活性剤の定義と種類」
齋藤勝裕「よくわかる最新界面活性剤の基本と仕組み」
齋藤俊和「界面活性剤の基礎ーセッケンと合成洗剤ー」
守口徹「眠れなくなるほど面白い脂質の話」日本文芸社
森田隼人『挑戦「無添加を科学する」〜人と自然により優しく〜』
山下裕司「化粧品分野における界面活性剤の新展開」