猫の笛

まだ猫を飼う前の話。
あるとき、家内が言った。

「ねこのふえ」っていう曲、できない?
夕方、川辺で一人さみしく笛を吹いている猫の曲

猫が笛なんか吹くかい!

とは思ったが、フルートの曲を作ってみたいという気持ちもあって、一つ作ってみた。
出だしは、フルートの寂し気な調べで始まる。
そして、伴奏ピアノが「ガーン」とフォルテッシモで叩きつけて・・・

うーん、これは全然違うな
でもまあ、これはこれとして、ピアノを優しく柔らかい響きにした別バージョンも作ってみよう

ということで完成したのが、こっちの「猫の笛」。

これは、後に「ねこの組曲」第二部の第二曲として、オーケストレーションをしている。

ところで、猫を飼うようになって、改めて猫が笛を吹けないことを再認識した。
口をすぼめることができない猫は、息が漏れるからだ。

でも「にゃあ」は実にうまい。
今度改作するときは、是非にゃあで作ってみよう。

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