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「明日の岸辺」詩人Qioさんの詩によるギター伴奏の歌です
詩人Qioさんとの初コラボです。
Qioさんの作品を知ったのは、私の記事にQioさんから♡を頂いたことがきっかけでした。
Qioさんのページに行きましたら、「明日の岸辺」という詩があったのです。その詩を読みまして、心に何か湧き出すものを感じましたが、その時はコラボレーションに発展するとは全く思いませんでした。
それからしばらくして、「いちねんのうた」のコラボでお世話になっているTokkoさんから、こんなご提案を頂きました。
それは「明日の岸辺」をラジオ(stand.fm)で朗読したので、歌にできそうなインスピレーションが湧くかどうか、一度聴いて感じてみて欲しいというお話でした。
それで、聴いてみたのですが、朗読だけじゃなくて、私への付曲のお願いコールまで入ってた^^
その後でTokkoさんから聞いた話ですが、「明日の岸辺」をとても気に入ったTokkoさんが、ラジオでの朗読の許可をQioさんにお願いしたのだそうです。たぶんその時のことではないかと思うのですが、私(音楽帳工房)に付曲を依頼して歌ってみてはというご提案を頂いたそうです。
私はその数日前に「明日の岸辺」を拝見していましたので、これも何かの縁と思いましたし、それに詩人の方からご指名を頂くのは、私にはとてもうれしいことなので、喜んで付曲のご依頼を引き受けた次第です。
と申しますか、公開のラジオでTokkoさんから頼まれちゃったら、やるっきゃありませんしね。^^
付曲のお話があったのは、8月初め。
まだまだ暑いころでした。
私は暑いのがからきしダメなので、涼しくなってからということで、Qioさんのご了解を頂きました。
ここまでが、今回のコラボレーションの経緯です。
ようやく涼しくなった先月下旬ころに、パッとひらめいてスケッチしたのがこれです。
![](https://assets.st-note.com/img/1664916306662-z89nWbIag8.png?width=1200)
普段、楽曲の制作はPCで全部やっているので、手元に五線紙を置いていません。メモ用紙に五線を引きました。
ペケで消してある空の五線は、うまく引けなかったやつです。
そういえば、五線を引くのは小6の頃に不登校になっていた時に寝床でやって以来じゃないかと思います。^^
このスケッチでは、ミソソソー、レソソソーと始まっていますが、歌ってみると変だったので「ミミソソ―、レレソソー」に変えました。(アルト譜表ですので、真ん中の線が中央のハ音です)
二段目の「花の香りに」は、最初「レレミ・ミミファ・ソー」としてから、消して、「ミファソ・ソラシ・ドー」と書き直しています。ただ、それだとテキストが途中なのに完結感が出てしまいます。もちろん意図的にそうすることで、独特の余韻を持たせることもできますが、完成版では最後の音を半音下げてシにしまして、完結感を与えないようにしています。また、その変更に合わせて、後続の「ほっとしてみたい」「めをとじてみたい」も音型はそのままで音程を変えています。
この詩でいちばん印象的な「きっと きっと きっと」を含む後半部分のスケッチはありませんが、後半はこのスケッチを材料にして作りました。
例えば「きっと きっと きっと」は冒頭のメロディを変形して「ミっソ、 レっソ」としましてから「ドっソ」と続けています。これは、リズムを含む一連の音の配置パターン(音型)を、少しずつ音をずらしながら規則的に並べるやり方です。同形反復といわれますが、曲を強く印象付ける手法として普通に使われます。
また、その後の「願いがかないますように」も同じく冒頭のメロディの変形です。
そんな感じで、短い曲ですと最初の部分(主題といいます)ができれば、そのモチーフを利用して作ることが多いです。もちろん途中で雰囲気を変えたい場合は別の主題を作ることもありますが、そのあたりはまた別の機会にお話したいと思います。
Qioさんから、Tokkoさんが歌いやすい曲を、というご要望を頂いていましたので、簡単なギターコードに乗るメロディになるように作りましたが、全体的に完結感を感じにくいような、揺蕩うような雰囲気のメロディになったと思います。
おっと、読みにくい講釈はこのあたりにしますので、歌をお聴きください。
ただ、これはボカロを使ったデモ音源ですので、Tokkoさんが歌われるものが出るまで、楽しみに取っておいて下さっても全然構いません。^^
それから、もう一つ。
上のコンテンツはギター伴奏版とありますが、ピアノ伴奏版も作っています。
実は、最初にピアノ伴奏版を作りました。
メロディは、最高音(「ほっとしてみたい」の「ほっと」のところ)が半音低い以外は、全く同じです。
ギター伴奏版は最高音が半音高いことになりますが、それはギターコードを簡単にするために変えたものです。それによって和声的なニュアンスも変わりますので、雰囲気がかなり違ったアレンジが二つできあがりました。
ピアノ伴奏版を先に公開しなかったのは、Tokkoさんに歌って頂く前提で制作したからです。というのは、私の作るピアノ伴奏はやたら音が多くて、かなり歌いにくいからなのです。
それも、歌のメロディより高いところで、ピアノが別のメロディを平然と奏でていたり、あるいはまた歌の音程と半音で重なる不協和音を、当たり前みたいに出していたりとか。
自分では歌わないので困らないのですが、歌う立場ではそれに惑わされて音程を取りにくいのです。
そちらは、いまのところボカロのデモだけ公開する予定にしていますが、Tokkoさんに歌って頂けるようなら、是非お願いしたいと考えています。