20231103 一生ものの恋に想いを馳せる
ここ1ヶ月ほど、BLドラマ『君となら恋をしてみても』にハマっていた。高校生の龍司と天の恋愛模様を描いたストーリーで、特に龍司を演じる日向亘さんの表情に何度も心を奪われた。
ドラマは昨日最終回を迎えた。全5話しかないからあっという間だった。原作は続いているし、続編を期待したい。
元々原作は未読の状態で見始めたこのドラマだったが、我慢できずに第3話を見終えた頃に最新刊まで一気に読み、「展開的にここまでで終わるだろうな」と想像はしていた。そのラストシーンに当たると予想した箇所の龍司のセリフがわたしは大好きで、「このシーンを日向さんが演じるってマジですか」と、考えただけで頭が爆発しそうになった。どんな表情でどのように言葉を紡ぐのだろうと、期待して最終話を待ちわびていた。
そのような心持ちで迎えた最終話。わたしが原作で好きだった場面はドラマでもやっぱり良いシーンになっていてほっとした。ほっとしたけど、感情が昂って自然と涙も出た。告白の返事のシーンで泣くことって自分的にはそうそうないことなんだけど、彼らふたりに、特に天に対して「よかったね~~~~(拍手)」っていう感情があふれてしまった結果だと思う。
「世界のどこかでこんな恋があったらいいな」という原作者・窪田マル先生の言葉を受けて、10代でこんな恋をしたらたとえ関係が続こうが別れようが2人にとっては一生ものの恋になるだろうな、と思った。
そしてふと、わたしの10代の恋に思いを馳せる。
わたしのそれは、アイドルに向けられていた。12歳から19歳くらいまでだったから、多感な時期をほぼ全て注いだ。
彼がいたから日々をがんばれていたと思う。今でも本気でそう思う。ほとんどテレビ越しに見るだけで、実際に見ることができたのは2回くらいだったけど、それなりの熱量でずっと好きだった。
そういえば今日は彼の誕生日だったと旧ツイッターを見ていたら気がついた。もう40手前か、そうか、そうだよな、と自分との年齢差を考えてひとりで納得した。昔母親に「ほら、今日誕生日なんでしょ」と言われて朝起こされたことを今でも覚えている。
ライブに行ったファンの投稿を見て、今も元気そうでよかったと心から思う。アイドルはやめてしまったけど、ネットを見ていると彼の仕事の情報は目にするし、これからも自分のやりたいように、犯罪だけは起こさずにがんばってほしいなあと、川の向こう岸にいるくらいの距離感から応援している。手は届かないけど小さく見えている。ずっと忘れない。
身近な人間に対してではなかったけど、わたしはわたしなりに良い恋をしていたのだ。好き真っ只中の熱量を、いま胸に残るあたたかさを知ることができてよかった。