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アトランタ・ドリーム⑰えくすぱんしょん・どらふとってなぁに?
お久しぶりです
ということで、久々の更新です。どうもおこめです。
この記事を皮切りに週1回更新めがけて頑張っていきたいですね。努力目標です。到達目標はとりあえず、月間更新記録で続いていたらいいかなっていう感じですわ。
さて、今日はWNBAの話でございます。もう17回も書いているということも、何なら最近まで15回が2つあることも知らなかったぜ…。
まぁ、新しいHCも決まったことだし、ロッタリーは現地時間17日……まあ、そっちはドリームに大きく関わらないわけだけどもね。同じく現地時間12月6日にはエクスパンション・ドラフトもあることだし、タイミングとしてはここがいいところかなと思います。
さて、いろんな話のタネが出てきたわけですが、まずはここからですかね
ドリームに新HC就任
まずはこれですね。
これまで、アトランタ・ドリームを率いてきたタニーシャ・ライトHCが退任し、ドリームも新しいHCを探しておりました。
この度新たにカール・スメスコ氏をドリームのHCとして招聘したようですね。
WE HAVE OUR COACH! The Dream has hired Karl Smesko as our new Head Coach.
— Atlanta Dream (@AtlantaDream) November 13, 2024
Learn More: https://t.co/SK8waTOvwc pic.twitter.com/et8bV0NsMt
ドリームの昨期のオフェンスは怪我人が多かったとはいえ、お世辞にも褒められたものではなかったですし、ディフェンスがじゃあよかったかといわれるとそれもそれでクエスチョンマークがつきますが、課題としてはとにかく点が取れないこと、だったと思います。
もう少し付け加えるなら、点が取れずに本当にそのオフェンスの終わり方でいいのか?というオフェンスがシーズン中そこそこの率で散見されたことにあると思います。
新たに加わることになったカール・スメスコHCにはオフェンス面でのテコ入れをお願いしたいところですね。
エクスパンション・ドラフトとは…?
さて、今度はこちらの話に移りましょう。
エクスパンション・ドラフトってなんだよっていう方が多分読みに来ていると思います。
WNBAでは新しいチームが増えた際に、エクスパンション・ドラフトを開催します。実は直近一番新しいチームはアトランタ・ドリームですね。
今回はサムネイルにもつけているゴールデンステート・ヴァルキリーズの立ち上げに際して、このエクスパンション・ドラフトが行われるようです。
(ちなみに来年はトロント、ポートランドの2チームが新たに加わるようですので、来年も使いまわせ 今後恐らく規模拡大していくであろうリーグにとっては面白い話題かなと思います。そして、来年はともするとルール改訂されているかもしれないし、それはそれで違いが分かっていいよね)
……大分脱線しましたが、話を元に戻しましょう。
新チームが立ち上がるに際して、当然ですがヴァルキリーズには選手がいないところから始まります。しかしそれだと試合は出来ないし、チームに大した資産もない。チームが立ち上がったのにそれでは困ったことになりますよね。ということで、現在ある12チームから1人ずつヴァルキリーズにあげましょうねという制度がこのエクスパンション・ドラフトになります。
(これとは別にヴァルキリーズには1巡目から3巡目指名権(WNBAにおけるロッタリーピックは4位までであるため、その次の順位となる)が与えられることになります)
ここでふと疑問に思われる方もいるのではないでしょうか。
じゃあ、どうやって獲得する選手を決めるんだい?まさか、誰でもいいから各チームから一人取れるとんでも仕様なのでは、と。
まぁ、そんなトンデモルールではございません。というのがここから先の話になります。
獲得できる選手について
さて、ではここからはヴァルキリーズがどうやって獲得できる選手を決めることができるかという話に移ります。現行の12チーム、ヴァルキリーズのそれぞれに分けて話を展開してみましょう。まずは、現行の12チームから話を始めます。
現行12チームの動き
現行の12チームについては、各チーム6名を指名し、保護(プロテクション)することができます。プロテクションされた選手をヴァルキリーズが指名することは出来ません。プロテクトされている6名についてはドラフトの10日前くらいを目途にヴァルキリーズにリストが送られます。
例えばドリームなら、ライアン・ハワードやアリシャ・グレイ等のチームの顔ともいえる選手をこれで簡単に指名されずに済むというわけです。
実はこれが全てではないのですが、話の展開上、ひとまず、ここまでといたします。
ヴァルキリーズの動き
ヴァルキリーズは各チームから出てきたリストを基に精査を始めます。そして、各チームから1人ずつを当日に指名する形となります。また、この指名の中で2024年に制限なしフリーエージェントとなる予定の選手1人と契約することが認められています。こうして、チーム形成の第一歩が始まるというわけですね。
しかし、このルールでもできないことはあります。例えば、どうしてもドリームから2人選手を選びたいから他の11チームの中で1チームからは何も選ばないというやり方は出来ません。
また、勘のいい方は先程の説明の中でもう一つ違和感を感じていたかもしれません。
現行のチームは12チーム、WNBAのロスター枠は12枠です。
つまり、『ドラフトの選手も入れたら、ここで選んだとしてもそもそもロスターからあふれる選手が出てくるのでは?』
ということです。
確かにそうですね。WNBAには2way契約はないですし、傘下のGリーグもないので留め置くこともできません。こんなの形骸化したルールじゃないか!と思われた方も、もしかしたらいるかもしれませんね。
しかし、これに関しては、いわゆる後先考えないクソルール、というわけでもないんです。
内容については次の項で解説させてください。
12チームで行われる選手の選出条件について
先程、現行のチームについて説明したなかで実はこの選出条件については触れませんでした。
何故なら、いきなり全部を書き連ねると、間違いなくそこで匙を投げて読まなくなるでしょう。話としても長くなりますし、理解が深まらない。未来の私が過去と比較しようなんて思い立った時に全力で匙をぶん投げないためにも、どうしてもこの形式でやらざるを得なかったわけです。
まず1つ目が契約状況です。
このエクスパンション・ドラフトにおいては、前シーズンが終了した時点でのロスターが各チームの第一歩の状況です。
今回の場合であれば、つまり、24-25シーズンのロスターということですね。
その中で、このオフ(WNBAのオフは例年年明けの1月以降)にフリーエージェントになる選手も、制限の有無にかかわらず、そのチームのプロテクション枠として数に入れることができます。
(実はこの例に当てはまらない、特殊な例もあるので、それは後述します)
また、契約中の選手、制限なしのフリーエージェント以外にも、所属チームに由来する制限付きフリーエージェントの権利、リーグに3年未満所属している選手の延長契約の権利、契約せず、海外リーグに所属するドラフト指名選手の権利、今年のリーグにいなかった出場停止選手の権利も1選手としてカウントされます。
例えば、ドリームであれば、シャイエンはこのオフで制限なしFAになりますが、ドリームが彼女を手放す気がない場合、彼女にプロテクトをかけることができるわけですね。
もしくは、イリアナ・ルパートのようにオリンピックのために今年はヨーロッパリーグとの契約を締結した選手の権利も同様です。
同じ理屈は他のチームでも同様です。例えば昨期優勝したリバティのエース、ブレアナ・スチュワート。彼女もこのオフで制限なしFAですが、彼女にプロテクトをかけて、ただで放出されることを防ぐことができます。チームのオーナーやGMからしたら、折角育成して開花した選手が、FAだからごめんね、移籍するわという理不尽な要求を防ぐこともできるわけです。
(とはいえ、一旦ヴァルキリーズにドラフトされるのを防ぐだけで、FAでのヴァルキリーズ以外のチームに移籍というものも起こり得るのでしょうが、その場合はチーム間でのサイン&トレードの形に移行するのでしょうね)
2つ目はコアリング制度との兼ね合いです。
WNBAにはコアリング制度といって、各チーム1人まで制限なしのフリーエージェント選手を指定してこの制度を使うことができます。コアリングがついた選手が他のチームと交渉・契約することを防ぎ、所属チームは1年間のスーパーマックス契約を提示する必要があるというものです。
もし仮にコアリングされた選手が移籍を希望した場合、ただで放出させず、サイン&トレードの形での移籍となります。直近ドリームでコアリング制度に関わった例としては、コアリング指定されていたジョーディン・カナダがスパークスからドリームに移籍してきた例でしょうか。この例では、ジョーディン・カナダは1年のスーパーマックス契約を分割した2年契約としてドリームと契約しています。
また、先程ヴァルキリーズの動きの中で、このように記載しましたね。
また、2024年に制限なしフリーエージェントとなる予定の選手1人と契約することが認められています。
この制限なしFAと契約する際に、先程触れた特殊な例としてコアリング制度がかかわってきます。WNBAのキャリアで2シーズンをコアリング指定されてプレーした選手は、再びコアリングを受けることはできないというルールがあります。
このルールとしてはチームが選手を留め置きたい事情があるのと同じように選手も好きなチームに移籍をしたいという事情がありますから、両者の立場を尊重するルールですね。
エクスパンション・ドラフトにおいては制限の有無にかかわらずフリーエージェントと契約する際にコア指定できるという形になっていますが、上記の通り3回目のコアリング指定はできませんね。
なので、2シーズンコアリング指定されたフリーエージェントについては例外的に所属チームはプロテクト出来ず、ヴァルキリーズも指名することは出来ません。(ただし、1月以降、FAでの契約は可能です)
ドリームでこのルールが適用されるのはティナ姐さんで、彼女は既に2度のコアリング指定選手なので、ドリームだろうがヴァルキリーズだろうが関係なく、このドラフトのこともガン無視でFAを迎えることになります。
(必ずドリームに帰ってくると信じております)
ただ、上記にも記載した通り、1月からは通常にFA契約ができます。なので、ティナ姐さんがヴァルキリーズ超エモくね?バイブス上がる!移籍するわ!となったら実際止めようもないです。
(まぁ、ドリームに戻ってくるので杞憂ですが)
複雑化するエクスパンション・ドラフト
さて、話を戻しましょうか。
エクスパンション・ドラフトはこのように選手の権利や契約権まで手に入れることができるわけです。つまり、いたずらにロスターを埋める以外にもこれを元手に商売もできてしまうということでもあります。ヴァルキリーズはどのチームともトレードできるわけです。面白いのが、基本的な選手対選手、指名権のトレードだけではないんですね。ヴァルキリーズと特定のチームがAという選手を指名するという合意を事前に結び、その選手を即座に別のチームにトレードすることができます。もしくはAという選手を指名しないことに同意する代わりに、他のチームから指名権や選手を獲得することができます。たとえその選手が保護されていないとしてもです。あるいは、特定の選手を指名すると同意することで何かを獲得することもできます。
例えばドリームが今回6人を指名した後、枠には入りきらないけどこの選手残したいなぁという選手がいたとしましょう。その場合、ヴァルキリーズとその選手を指名しないことに合意する代わりにドリームから指名権や海外選手の優先交渉権を貰うこともできるというわけです。もしくはNBAでも起こるサラリーダンプのように、給与の高いけど移籍先を見つけにくい選手を送る代わりに指名権を出す、なんてこともできるわけですね。なんなら、ドラフトする選手のことも考え、1.2枠はしばらく育成を要しそうな海外選手の優先交渉権を選ぶ、なんてことも起こり得るでしょうからね。
少なくともチームがベストメンバー6人を選ぶだけではないところがこの仕組みの醍醐味のような気がします。今は必要のない若手選手が後に大化けする可能性や、引退が見えている高齢な選手が新しいチームに選ばれようものなら引退をチラつかせることもあるでしょうからね。加えて言うなら新参チームがベテランを指名したところで勝てないというところでしょうが、しかし前述の通りその選手をそのまま横流しはできてしまう。
各チームのフロントオフィスの思惑があちこちに見え隠れし、非常に複雑化しているのが、このエクスパンション・ドラフトと言っても過言ではないでしょう。
どうする、ドリーム
さて、前段までの話を読むと、それじゃ、ドリームはどうすんだい?ってのが出てくると思います。
私も超気になってます!ガハハハハ!終わり!!
ってのはあまりに乱暴だと思うんで、ちょっと書いてみようかなと思います。
あくまでもおこめの予想です。
なんだかんだ確実な選手
まぁ、前述の通りティナ姐さんは選んでもパフォーマンスにしかならない枠なので、外してます。悪しからず。
それでも確実に近い選手はいますね。
例えばライアン・ハワード、アリシャ・グレイ、ジョーディン・カナダ、個人的にはここにナズ・ヒルモンも入れておきたいですね。外角は無いに等しいですけど他の要素で彼女を外す意味がないので。
理由は言わずもがな、過去のnote見て下さいでいいとは思うんでね。
今期の後半のスタメンは外せんでしょう。ティナ姐さん含めフルメンバー5人の試合が少なすぎて当てにならん。
当落線上枠…?
ここは結構多いかもしれない。
まず、大型ガードのヘイリー・ジョーンズ。どちらかといえば彼女は確実枠に近いんじゃあないかなと思ってます。これまでのフロントの雰囲気からしても、彼女に期待を寄せてるのは間違いないですからね。
次にカナダの漆黒の女王、レティシア・アミヒア。既に代表入りしていることもありますし、フィジカルやプレースタイル的にはドリームとの相性もいいと思います。正直タニーシャさん育成する気あったんかどうか分かりませんけど、同じくアトランタでその枠だったのにコーチが変わって花開いたジェイレン・ジョンソンを考えるとまだまだ十二分に可能性はあります。なんならティナ姐さん抜けた後のインサイド背負ってもらわにゃならんのでここで。
昨シーズンイマイチ調子に乗り切れなかったニア・コフィーをどこに入れるか絶賛悩み中。とりあえずここにしておくかぁ?と思いつつもそれがそのまま答えではないのも確かですね。契約は来年で切れるのとそこそこの金額なので彼女で一儲けを考えていても不思議はないと言うか。
枠には入らないけど、再契約はありうる枠
ここで紹介する1番手はマヤ・コールドウェル。シーズン中盤からのドリーム再加入からの終盤にかけてスタート、ベンチを引きずり回されたけどしっかり仕事はしてくれてたと思います。枠には厳しそうだけど再契約はお願いします。チームを華やかにしてください。
次はローレラ・クバイ。とにかく出れる人のいない前半戦でインサイドを急にお願いしたところから始まり、とにかくチームの穴を埋めてくれていたなと思います。ディフェンスに関してはかなりいいので、チームに1人は欲しい枠として、この枠かなと個人的に思います。
シャイエン・パーカーは…うーん、ここで良いのかなぁという悩み。彼女も無制限FAだし、この数年ドリームのインサイドを支えてもらっているし、一昨年はオールスターにもなってる。でも昨年は控えになっていたし、契約が切れるタイミングで新天地を彼女が求めても違和感はないような気もしています。正直。控えとして使うには豪華すぎるという贅沢な問題。後は本人がどう思うかですわな。まだここから先のキャリアもあるし一度市場に出たい狙いもあるかもしれない。
エアリアル・パワーズさんは怪我もあったしもう一個上げるか迷ったけど、とりあえずこっちかなあ。ディフェンスの熱さ考えたらもう1個上か?いや、しかし、無制限FAなのでここにヴァルキリーズが貴重な1枠を当てはめるのか?というところ。
海外に出ていたけどフランス代表にもしっかり定着しているイリアナ・ルパートもここかなあというところ。来期からはWNBAに戻るだろうし、彼女のプレースタイルとしては外もあるし、今のロスターの中で、インサイドとしては一番ティナ姐さんに近しいスタイルなのがね。後は彼女自身のポテンシャルをドリームがどう見ているかと、彼女が来期どうするかというところかなぁ。
最後に本当にシーズン終了直前ギリギリでお呼び立てして申し訳なかったし、もう少しプレーが見たいので、ナイジェリア代表を盛り上げたエジンネ・カルー。あの勢いのあるプレーはもっとドリームのホームアリーナで見せて欲しいですね。
ドリームの資産
昨シーズンドラフトした中ですと、ナディア・ポーチやイゾベル・ボーレイズあたりはコールアップもあるかもしれないけど、むしろヴァルキリーズはこの辺に狙いを定めていたとしても不思議がない気がする。
1巡目の指名権が少ないので、あんまり旨みのあるトレードはできないと思うけど、2.3巡目でもしかしたら動けるところは動くのかも…?
とはいえ、例えばヴァルキリーズがシャイエンやエアリアルを指名するかと言われるとちょっと違うような気もするし、一番怪しいのはニアっぽい気がするんだよなぁ。外のある4番は需要もありそうだからね。
おこめの予想的には上から順に6人選出の形が一番想像しやすいなと思います。
ということで、エクスパンションドラフト回でした。
ここまでで7000字超えてるのでこれを今から添削しますわ。
最後に頑張れレティシア!
オーストラリアで更に育つんだ!!
You can see a bit of increased confidence on the part of Laeticia Amihere vs the Caps.
— Alford Corriette (@alfcorriette) November 14, 2024
Things such as:
- attacking & finishing at 6’3
- quality footwork in the low post
- taking the open jumper
Amihere is making plays with the ball in her hands, and that’s key. #WNBATwitter https://t.co/WtQZOiArg6 pic.twitter.com/1ZuZ8pbe4G
それじゃあ、今回はここまで!
また次回お会いしましょう、おこめでした!