アトランタ・ドリーム⑭ 24シーズン開幕!!!!
シーズン開幕!!の前に
さて、久しぶりのドリーム回。前回はルーキーを紹介していきました。片っ端から。今年のルーキーはセンセーショナルな世代だと思います。ケイトリン・クラークは勿論のこと、キャメロン・ブリンクにカミーラ・コルドソ、エンジェル・リース、リケア・ジャクソンと長く見ることのできそうな選手が見えております。ドリームには今年ルーキー契約している選手はおりませんけれども。
まぁ、おりませんけれどもね。えー、みんな海外で頑張って、ドリームのユニフォームに袖通してくれや。
ということで、まずはロスターの紹介から行きましょう。
24シーズン、ロスター紹介
まずはこちらからいきましょう
ということで、12名のロスターが出揃いました。
まぁ、大半の選手はこの記事とか
この記事とか
この記事とか読むと「ほー、こういう選手なんだ」というのがわかると思います。
後この記事ね。
とまぁ、正直上のリンクを読むと、大体の選手がわかると思うんですが、一人だけ「あ、あれ、誰だ……?」となる選手がいます。それこそが今日の話の主役の一人。Crystal Dangerfield選手です!!
この方、以前に行ったスペースではお話したDallas Wingsとのトレードによって新加入した選手です。
そのトレード内容がこちら。
Dallas WingsからはCrystal Dangerfield選手が、Atlanta Dreamからは2025年の3巡目指名権が送られる形となりました。
それぞれの思惑を今一度整理してみましょう。
トレード、それぞれの思惑
Dallas Wings
①ロスター枠を開ける
Wingsとしてはこの動きでロスタースポットを開けておきたかったというのが大きな狙いだと思います。このトレーニングキャンプで新星のごとく現れたJaelyn Brown選手というサイズと攻守で活躍できそうな選手と契約するためにロスタースポットを開ける必要がありました。
②狙われる”高さ”
また、Crystalが悪いわけではありませんが、プレーオフになると、5'5(=165cm)のサイズを狙われないわけがなく、ディフェンスは元からいいものの、サイズには勝てずという難しい局面を迎えたWingsとしてはサイズのあるガードを加えたかったというのも一つあるでしょう(そういう意味でも今年ドラフトされたJacy Sheldonなんかはぴしゃりの人材だったわけですね)
まぁ、ここまで話すと、じゃあなんでドリームは彼女を獲得したんだ?となるはずなので、今度はドリーム側の狙いについても話してみましょう
Atlanta Dream
①不在の正PG
このトレーニングキャンプから不在が続いている正PGのJordin Canada選手。ケガの具合に関してはチームも特に話していないわけですが、それでも正PG不在は大きいとみての動きだと思います。Crystalは2020年に2巡目16位と決して高くない順位でありながらも、ROTYを受賞するなど、ガードとしてのスキルは一定以上あるといっても過言ではないですし、ペース&スペースを重視するドリームのバスケットとの相性も悪くない選手です。今のところPGはHaley JonesとCrystalの2選手のみであり、チームを退団したエアリやDRobがいないからこそ、彼女にかかる期待もそれ相応に高いわけです。
②3巡目指名権
ドリームが出したのは3巡目指名権。NBAの価値だと何でしょう。海外リーグに所属している選手の交渉権的なギリギリ使われない位のものでしょうか。ドリームがこの3巡目指名権で指名した選手をロスターに加えたのはかれこれ10年以上も昔のこと。この3巡目の選手の間口というのはあまりにも狭いわけですね。NBAで例えてみたので、このトレードはサディック・ベイのトレードでホークスが2巡目でかっさらったあれに似ていますね。
選手紹介
流石にこれで終わるのも忍びないので、紹介はしておきますね。
Crystal Dangerfield
名前・身長・ポジション
クリスタル・デンジャーフィールド。165㎝。PG
昨シーズンスタッツ:8.2得点-3.1アシスト-2.9リバウンド-0.9スティール-0.2ブロック(FG%:42.5%,3pt%:29.0%)
先日お誕生日でした。
昨シーズンはダラス・ウィングスで先発32試合出場。まぁ、ドリームのプレーオフでも結構手痛くやられました。正直全然放出候補とか言ってる場合じゃないです。
ドリームは現状Jordin Canada不在ですし、彼女のような正統派PGは結構チームとしてもありがたい存在です。Jordin Canadaが戻ったとしても、バックアップは彼女でしょうし、Haley Jonesは2,3番あたりにコンバートされても十分活躍できると思うので。
スリーポイント自体は別段苦手意識があるわけでもなく、空いたら撃ってくれるタイプですね。
加えてプレーメイクや細かなドリブルからのドライブは見ていてすかっとしますね。あと、彼女といえば個人的にミッドレンジが上手なイメージがあるので、そういったところがドリームではより見せる場面、機会も多くなることでしょう。
後映像探してて、あったら貼ろうと思ってるんですけど、オフボールカッターとしてもいい活躍してくれるので、こういう動きの出来る選手はいいんじゃないかと思います。
アウェーからの開幕だったのでまだ彼女への声援は小さいですけど、多分ホームに戻ったらファン大歓喜の素晴らしい試合を見せてくれると思っています。
あとはベンチ出場が久しぶりのシーズンになりますけど、そこはたぶん何とかなるでしょう。きっと。
彼女の長所
・スペースがあればあるほどうまく立ち回れるタイプ。チームとの相性も◎
・オフボールカッターというドリームにはいない枠
・レンジの広く、自分で解決できる選手
・ヘジテーションが抜群にうまい
彼女の短所
・サイズ差を狙われやすい
正直弱点らしい弱点がサイズ差以外にぱっと思い浮かばんかもしれん。
あったら書きます。
比較選手:Jose Alvarado
これは譲れません。
最終ロスター
ということで、ロスターはこんな感じ!
PG:Jordin Canada/Haley Jones/Crystal Dangerfield
SG:Allisha Gray/Aerial Powers
SF:Rhyne Howard/Nia Coffey
PF:Cheyenne Parker/Naz Hillmon/Lorela Cubaj
C :Tina Charles/Laeticia Amihere
さーて、このロスターで戦うわけだけれども、Cubajはずーっとイタリアリーグにいて、恐らくオリンピックまではこのままだとされているんだね。なので、実質は11人で戦うことになるわけだ。まぁ、Cubajがウェイブされるとしたらよっぽどけが人が出てロスター枠を埋めなきゃならんときくらいかな。
さて、ようやく次の話に移れるぞい
開幕戦! vs.Los Angels Sparks
つい今日がスパークスとの開幕戦でした。
スパークスといえば、そう。エアリですね。
ドリームにドラフトされて、戦い、そして旅立っていったエアリとの再会は敵としてだったけど、それでもいつまでもエアリはエアリです
旧友とスパークスを迎え撃つドリームのスタメンはこのようになっておりました。
このメンバーを見て、おやっと思ったあなたはもう立派なドリームファンですね
ごめんよ、Tina姐さん
やっと謝罪のターンまで回ってきたぜ。かつておこめはこういいました。
大間違いじゃないっすか!!!!!!!!!!!
今日の彼女の大活躍がこちらです。
あのー、本当に今年で35歳なんですか?マジで?いや、21得点に14リバウンドのダブルダブルやってるんですけど…。なんなら、±もチームトップの16ついてるんですけど。中国リーグにいたとはいえ、1年いなかったはず…あ、あのう……。
チームの戦い方的にも彼女の存在は大きかったと思います。
それも紐解いていきましょう
今期のドリームの戦い方
Cheyenneが外に出るなら、Tinaを中に置けばいいじゃない
Cheyenneが外に出ると、中にCheyenneがいない
当然なんですけど、これ結構悩んでたんですよね。
Cheyenne Parkerは以前紹介した通り、中でも戦える選手ですが外に開いてのオフェンスもある選手です。しかし、外にCheyenneが出ると当然ながら中にCheyenneがいないという事態になるわけです。
いや、それがどうしたんやお前といわれそうですが、外にCheyenneが出ていったことで、チームとして中のリバウンド力が落ちることが問題だったわけです。相手にリバウンドをとられてから走られてリードを掴まれるという流れもドリーム敗因集の一つだったような気がします。あるいはCheyenneが徹底的にマークされてリバウンドとれなかったりするとやっぱり負けていた気がしますね。
そこにTina Charlesを加えたことで、Cheyenneが昨シーズンよりも自由になるシーンが増えてきました。この35歳の体幹化け物みたいになってるんですけどどういうことなんですか。3人に囲まれて点とるんすよ。ねぇ
そうかと思ったら今度はベテランらしく中から外への技ありなプレー。賢い選手でもあるんですね。
そうするとどうなるか。中にCheyenneがいないけれども、相手のセンターはTina Charlesをマークしなければなりませんし、逆サイドのAllisha Grayは悠々とリバウンドのいいポジションを掴むこともできますね。
そして、二人とも得点力のある選手です。なので、このようなコンビプレーも叩き出してきます
スクリーンで崩す正統派バスケット
元々スターティングだったNiaをベンチに下げて、Tina Charlesをスターティングで戦わせる最大の意図はとにかくスクリーンで崩すことですね。
昨年はトランジションからとにかくつぶしていくチームだったのが、今期はスクリーンを使ってまずずらすことを徹底しているなと思います。そのためにJordin Canadaも連れてきたので、当然といえば当然。Niaではいけない理由はスクリーンをかけて、かかったとしても彼女をマークするチームってないと思うんですよ。(Niaの名誉のために弁明すると、彼女は普通にいいロールプレーヤーですが、ロールマンとしては中へ引っ張る引力が乏しいということです)
そこはNiaの今期の課題でもありますね。
話を戻すと、ドリームって昨年はリーグ1ペースが早く、リーグ1ターンオーバーが多いチームだったわけです。が、今は少しずつ変わってきましたね。相変わらずとんでもないターンオーバーかますときもありますけど、少しずつチームのなかにハーフコートの正統派バスケが組み込まれつつあります。
これとかね
こんなきれいにセットプレーが決まったのもそうですが、その前にしっかり指示が入ってのプレーでこれが出来るのは普通に上出来です。
一番は早いペースでのバスケットだとは思いますが、少しずつこういう正統派のハーフコートバスケットが見られるようになるでしょうね。まだこれでJordin Canadaも控えているのが怖いところになってくれるはず。
こういうパスで揺さぶるタイプのプレーはいいですね。こういうのももっと出てくると面白いと思います。
ぶち抜くエース
これだけ派手にぶち抜いてくれるなら文句ないデース。
え、終わっちゃダメ……?そう…。
実際、昨シーズンまでのドリームってスペースはあったけどいまいち活かしきれてない場面ってのがちょくちょくあったんですよね。今期は上記のようなプレーも相まって、エースRhyne Howardのバスケットが非常に映える展開なんですよね。
かつてのように結局個人技でどうにかするしかなかったところから、これだけ他の選手の軸がはっきりして戦える中で大エースとして活躍するのってやっぱりかっこいいと思うんですよね。エースがぶち抜けるからこそ、安心してチームも任せられるし、シンプルなアイソレーションでも彼女を徹底マークできる選手はリーグにもそうそういないと思っているので。
スペースが空いているからこそ、そのスペースでエースは活躍できるし、そして今期はそのスペースをエースだけじゃなく、皆が使える場所にしていく。これがうまくハマれば、このチームは間違いなく上位シードも取れるでしょう。
最後に
アトランタ・ドリーム。ステートファーム・アリーナで試合するってよ。
夢のような話だ。だって、集客の問題もあって、ステートファーム・アリーナから出ていったんだからね、このチームは。勿論相手がケイトリン・クラークだってのもまぁ、一因あるんだろうけども、それでも普段の5倍は入るわけですよ。それはすごいよね。何なら普段のゲートウェイ・アリーナも実は席数増やして対応してるみたいだしな。
もしかしたら今後、ドリームもステートファーム・アリーナで見れる日も近いかもわからんな。そうなったらいいなの願いを込めて、この記事を締めくくります。
DO IT FOR THE DREAM!!!!!!!!!!!!