Atlanta Hawks入団会見2023 ~ようこそルーキーたち~
さらば、ジョンコリ
ジョンコリが放出されました。
君のいないロッカールームはがらんとしちゃったね。もう、20番を着た、あのいなせな立ち姿のとんでもないダンカーを、アトランタジャージで見ることはない。
初めてドラフトされた時、正直ここまで長くこのチームに在籍することになると思っていなかったし、成長する君の姿をもっともっと、そのジャージで見ていたかったと心から思う。
苦しかったタンクも、飛行機をぶち壊したダンクコンテストも、トレイと出たライジングスターズも、初めてのプレーオフで胸を焦がしたあの夏も、トレードの噂の数々も、トレイと喧嘩したときも、そして、君がディフェンスなんかもろともせずに叩き込んだダンクの数々を、君と過ごした6年を俺は生涯忘れない。忘れてたまるもんか。
頑張れよ、ジョンコリ。進む道は違っても、俺達はいつまでも君の味方だ。君はいつまでも、どこにいようとも、今後何が降りかかろうとも、大空を気高く舞う、ホークだ。それだけは確かだ。
さて。ジョンコリの熱は君ら若いもんが継いでいくんだぞ。ルーキー諸君
インタビュー訳
Bob『それじゃあ、おはよう、皆さん!ここ、Emory Healthcare courtsへようこそ!私はBob Rathbun。テレビ中継のホークスの実況を勤めています。そして、私は皆さんを迎え入れたいと思います。我々にとって今日は素晴らしい日、新顔をチームに迎え入れる日です。ランドリー・フィールズGMによって、2023年の1巡目15位でコービー・バフキンを指名、2巡目でモハメッド・ゲイとセス・ランディを指名しました。ようこそ、アトランタへ!今日この日に立ち会えることをとても嬉しく思っています。そして、彼らのご両親、家族、友人の皆さん。みなさんもホークスに加わったことを嬉しく思っています。まずは、ランドリーから今回のドラフトの経緯について伺っていきましょう』
Landry『経過は順調だった。今ここに座っている紳士たちがドラフトされたのは実は数年前から走り出していたものだった。彼らをスカウティングし、我々フロントオフィスが一丸となって組み立ててきたものだ。色んな所に白羽の矢を立てながら、Hawks DNAを持っていそうなものには端から全員声をかけていった。ホークになるということはそれに値する内蔵ドライブを持っている者であり、輝かしいIQを有していて、そして我々がクインとここでシステムを一緒に作り上げていくのに必要なものを持ち合わせたものがここに残った。この3人をドラフトできたことは私にとってとても特別なことだ。早くから彼らには目をつけていた。我々が一丸となって進んでいくための一部として欲していた選手たちだ。私にとって、ここにいることはとても名誉なことだ。我々がここで素晴らしいものを創りあげていくことにワクワクしている』
Bob『それじゃあ、ドラフトの夜に立ち戻ってみよう。まずはセス。君の名前が呼ばれた時、どんな気持ちだった?』
Seth『すごくシュールだった。人生を賭けた夢に立ち会ったあの瞬間のことはね。あの時のために懸命に努力を重ねてきた。血、汗、涙、色んなことを思い返した。多くを犠牲にここまでやってきた。正直に言って、人生最良の日だ。今からワークアウトを重ねて、よりよくなっていくのを待ちきれないよ』
Kobe『セスのコメントに便乗させてもらうよ。彼が大体ボクの言いたいことを言ってくれたから。ボクの人生で最高の日のひとつだな。ボク達がこの街に優勝をもたらす道程の第一歩だ。ここに来れてうれしいし、これから懸命にこの街に感謝を返していく』
Mouhamed『すごいよ。家族にとっても、俺にとってもいい日であることに間違いない。とてもシュールだし、選んでもらったことにただ感謝している』
Bob『バスケットボールのキャリアの中で、ここに来るまでの道のりで、家族からどんな影響を受けましたか』
Mouhamed『沢山のことがある。俺は二人のアニキと一人の姉がいる。末っ子だった。だから2019年に家を出た時からみんなが俺のことを支えてくれていた。毎日家族とは電話するし、母ちゃんとは毎日ちゃんと食べてるのかとか、色々気にかけてくれてる。今日もみんなは俺のことを支えてくれてるよ』
Kobe『幼いころから色んな影響を受けてきてる。いつもバスケのことばっかり考えてるのもそうだね。競い合ってベストを尽くせって何度も言われたね。その言葉があったからボクはコートに立てたし、走り出すことができた。今があるのは、家族のおかげさ』
Seth『家族にはたくさん支えてもらっている。俺が浮き沈みを繰り返してるときも、毎日俺のことを支えてくれている。7人の大家族で末っ子だから、家族にはなんでも正直に話すし、そのおかげでここまでやってこれた』
Bob『金曜日から今日にいたるまでいろんなことが目まぐるしく回っているはずだ。セス、この街に来ていろんなものを見てどんなことを思った?』
Seth『アトランタはすごくいいところだ。アトランタに来て初日、ドリームの試合を見に行った。アリーナの雰囲気がすごくよかったことが印象に残ってる。バスケの試合というよりかはパーティ会場みたいだった。毎日色んな違いを発見するけど、ここで見てきた文化は今までのと随分違うね。でもそれもいい違いだよ。ここに早く溶け込みたいね』
Kobe『セスも言ってたけどパーティ会場みたいな感じだよね。試合している彼女たちもすごく楽しそうだった。ここに来てから、アトランタという街が沢山の愛を与えてくれるような、そんな気がしているよ。そのことに感謝してる』
Mouhamed『試合はすごくおもしろかった。この街の人がどれだけ楽しんでいて、喜んでいてというのがすごく伝わってくる。ここに来れてすごくうれしいよ』
Bob『さぁ、それじゃあ記者の皆さん、質問があったら挙手を』
『コービー。両親に言われたことであなたの礎になっていることを教えてください』
Kobe『いつでもベストを尽くせって言われたことかな。ベストを尽くしたことで、今こうして夢を叶えているから。母さんはいつも世界を見据えてプレーしなさいと言ってくれた。小さい時からそれをずっとし続けようとしている』
『Big10のときから、二人(コービーとセス)は互いのプレーを見て一緒にプレーしたら面白そうだと思っていましたか』
Kobe『セスと対峙することは、正直あんまり多くのことをしゃべりたくないね。でもペンシルベニア州立大と戦ったとき、ミシガンはあんまりよくなかったね。セスはディフェンスもできるし、オフェンスでも立派だった。3ptだったり、リムに攻めることだったり。彼は間違いなく優秀だった。ボク達のレポートの定番だった彼と同じチームで戦えることにワクワクしている』
Seth『コービーのプレーもよく知っているよ。とてもフィジカルで、ペースも自在に操ってた印象がある。彼らのプレーはNBAでも通用する位のものだと思っているから。彼は明らかにチームの主力だったし、スカウティングレポートには彼の多彩さについて触れられていたね。ピックからの得点や自分でショットを生み出す技術もある。彼と対戦するのはそれほど楽しい相手ではなかったけど、彼とプレーするのはとても楽しみだ』
Kobe『ボクはミシガンでも彼らに勝てることを証明したいんだけどね』
Seth『そうだね、今度1on1だ』
『3人全員に質問です。ホークスの先輩たちからは何かメッセージはもらいましたか』
Kobe『あぁ。デジャンテからルーキーとして1年を迎える励ましの言葉をもらったよアトランタに一番最初に来た時にね。他の何人かも連絡をくれたけど、特にデジャンテはFacetimeを繋げてくれて、すぐにジムに行って、それをひたすら続けていこう、そしてできればラスベガスで一緒にワークアウトできたらいいねと言ってくれた』
Seth『デジャンテからテキストをもらった。彼らと同じチームでプレーするのが今から楽しみだ。彼からはひたすら努力を積み重ねることと、何事に対しても積極的に築き上げていこう』
Mouhamed『まずデジャンテからメッセージをもらった。ドラフトの夜にね。それからJJにも。どこから来たかなんて皆覚えちゃいないさ。努力を続けていこうというメッセージだった』
『セス、この街は良い意味で異なっているという話があったけど、あなたの腕にも面白いタトゥーが入っていますが、違うってことはどういう意味か教えてください』
Seth『何となくそう思うんだ。この腕にタトゥーを入れた理由とちょっと似ているかな。これは他の人がやっていないようなタトゥーだし、自分自身で考えたものだ。大学の背番号が1だったからそれを入れて、十字架を入れた。俺はとても信心深いからそうしている。神様を第一として考えてる。あなたはあなたのままでいい。群衆に合わせず、ただあなたのままでいればいい。俺が俺であなたがあなたであるように、俺は俺で、他の誰でもない。そういうことかな』
Kobe『いい答えだ』
『3人のうちの誰かに。このチームをここ数年見ていましたか』
Seth『トレイが世間の話題で言い返すタイプの選手ってことはよくわかってる。彼にとっては次元が違うってことなんだろうけど。チーム全体としていいチームってことはわかってる。このチームにあといくつかの要素を足したらチャンピオンを狙えるチームだってこともよくわかっているから、このチームで一緒に戦うのを楽しみにしているし、シュートの多彩さでチームに拍車をかけられると思う』
Kobe『昨シーズンを見て、浮き沈みを経験してきたことを知っている。ただ、チームとしては順調に進み、どうにか持ち直すことができたと思っている。彼らはプレーオフに名乗りを上げたし、そこで最高レベルに戦えるチームだってことも示せたと思っているよ。デジャンテやAJ,そして彼ら全員の守備がとても印象に残っているし、そのエネルギーをより高められることを楽しみにしている』
Mouhamed『俺も覚えていることは今二人が言ってくれた。俺達は毎試合競い合っているし、それがレギュラーシーズンやプレーオフでも変わらない。俺がそこに加われることが待ち遠しい』
『ジムでの写真を数枚見かけましたが、少し練習のようなものに取り組みましたか』
Seth『いつもジムにいるよ。ジムで彼らは家族だって言ってくれた。ジムに行きたいときはいつだって彼らに連絡する。いつでもジムに行けるようにね。早くジムに行きたくて週末に予定を組んでるんだけど、ゲストとして練習をしたり、追加の練習をやったりもした』
『モハメッド。1年生から2年生になったときの平均得点が倍になったことについてどう思う』
Mouhamed『オフェンスにまだ焦点を当てているところだ。一定のレベルではできるようにする必要があるから、空いたら打つようにしていたけど、自分のゲームに取り組んでいるだけだ。俺自身成長するところはたくさんあると思うし、成長できると思っている』
『3人に質問です。ここに来て、クイン・スナイダーHCとはどんな話をしましたか』
Kobe『コーチQは素晴らしい人だね。彼とはたくさんの会話をした。彼が選手との関係を重要視するコーチと走っていたけど、それはボクにとって楽しいことだし、コートの内外でコーチと話せるのが大好きなんだ。今はお互いに探り合っているところかな。コーチングが始まったら、もっとこのチームに近付いていきたいから』
Mouhamed『クインは素晴らしい人だ。彼はとことん細部にこだわる人だ。そういうミクロな世界が大好きなんだ。彼のコーチングを受けられるのが楽しみだよ。彼が俺をもっといい選手にするためにどのように後押ししてくれるか、彼と一緒に仕事が出来ることにワクワクしている』
Seth『彼と1対1の話し合いをしたこともある。スナイダーHCとは彼がここに来る経緯について話してくれた。それからディナーにも一緒に行って、彼がコートの外では沢山ジョークを言っているのも見た。彼が俺達と関係を築こうとしてくれているのはよくわかっている。コービーも言ってたけど、それが重要なことなんだ。俺はそういうことがすごく大事だと思う。世界最高のチームや優勝チームはコートの外でもコーチたちと関係を築いていることは知ってるよね。勿論、選手同士もね』
『ランドリー。あなたに質問です。あなたは彼らを長い間観察しているとおっしゃっていましたが、詳しく教えてください』
Landry『いい質問ですね、セスからいきましょう。モー(モハメッド)もそうだけど、このレベルではシュート能力があることが重要ですね。それを常に持っている必要はないけど、彼にはお墨付きだ。セスはNBAでも通用する身体があるし、我々のシステムを構築するにあたって、シュートは外せない要素の一つで、それも彼の強みだ』
『コービーは1年目から2年目まで見ていた人なら知っているけど、オフボールでもオンボールでも多彩であることは言うまでもない。彼のディフェンスに対しての気持ちの持ち方もそうだ、コンバインで彼と話す機会は非常に稀なものだった。外部から見えている武器だけではなく、彼が内側にインプットされているIQが彼の技術のすべてを統括している。フロントオフィスにいるドワイトは感覚が可能性を実現化させるといっている。コービーにとってその感覚を研ぎ澄ますことは非常に重要なことだ。彼が感覚を研ぎ澄ましていけば、おのずと天井は高くなっていくだろう。この感覚はオンボール、オフボールでプレーするにはどちらも大切なものだ。そして彼のディフェンス力は誇りに思っている。我々のチームではよりディフェンス能力が必要になることを知っているので、それもチームの支えの一つになるだろう』
『モーは1年目から2年目で大きく飛躍した選手だ。彼が信じられないくらい長い腕を持っていることを知っているだろう。選手の時にはこういうものを求めていた。彼のサイズで彼が今持っている武器はNBAでもそれほど頻繁にみられるものではないし、彼に備わった運動能力と体型についても高い評価だった。彼の瞬発力はディフェンスでもその効力を発揮するからね。さっき彼はシュートについて触れていたけど、彼は非凡であり、彼のオフェンスやディフェンスを一貫したレベルまでひっぱりあげて、彼が攻守で信じられないほどの脅威になってくれることを願っている』
『この3人は非常にレベルが高く、我々には彼らが最大限の力を引っ張り出させるようなスタッフがそろっている。どれだけその道のりが長くとも、今後数年間の成長を見守るのが今から楽しみだ』
『HawksDNAについて触れましたが、今年はフロントも大きく変わった年でもあります。この年のドラフトプロセスは例年とどう違いましたか』
Landry『実際に大きな違いはありませんでした。新しいコーチが来て、新しいフロントが編成されました。以前よりも重要視される特定の価値観は生まれているでしょうが、我々のプロセスという点においてはそれほどの変化は起こっていない。ホークの特徴は謙虚であることだと思っている。謙虚さを持っていなければならない。そして勤勉さも持ち合わせていなければならない。その謙虚さがあれば、コーチングを受け入れることも容易い。コーチングを受け入れられなかったら、成長することはできない。そしてこの3人が3人とも、その気概を持っていると思っている。それがホークであるために絶対不可欠なものだ。それが我々フロントがHawksDNAについて話すときに一番最初に出てくるものだ。出来る限り最高の選手になることを目指すのは、成長することも価値の一つであり、この3人は既にそれを持ち合わせている。リーグは常に進化し続けているので、自分自身を進化させていかなければ、最終的にはリーグに置いていかれてしまうことになる。それは大事なことなので、しっかり立ち向かう必要がある。この3人の選手が継続的に発展するような考え方を持っていることを皆さんは認識する必要がある』