児童文庫の公募について
2020年 児童文庫を知らない自分
今年、私が最も力を入れて書いてきたのが児童文庫です。
児童公募として最初の挑戦が、2020年のキミノベルでした。
元々は青春書きであり、児童文庫にはそこまで思い入れがなかったのですが、私の周りは現在、達人たちがたくさんいらっしゃいます。
ポプラキミノベルやみらい文庫で輝く作家さんたち。
遠山彼方さん、水瀬さらさん、汐月詩(うた)さんなど。
私がエブリスタで最初の頃にすごいなと思ってレビューしたのが
遠山彼方さんの「渡会くんの放課後恋愛心理教室」
水瀬さらさんの「涙の向こう、君と見る桜色」でした。
見事、二作ともその年のキミノベル大賞に選ばれて、やっぱりこの人たちすごい!と思ったのを覚えております。
その時の私ときたら、まだ児童文庫と青春モノの区別すらつかない状態でして、恥ずかしながら高校生の青春恋愛モノを出し、勿論、落選でした。
2021年 加速する勘違い
2021年もキミノベルに挑戦しました。
まだどこか勘違いしていた私は、ピュアであればいいんではないかと思い、やはり主人公は高校生で恋愛モノ「あきらめきれない恋をした」で参加しました。
ところがです、この作品が最終作品として残ってしまったことが、2022年の私に更なる勘違いを与えます。
結果は大賞にはなれなかったものの、選評は高評価。青春ピュアラブはイケる!中学生だと書ききれないから、やはり高校生だな、なんて。
その年スターツ大賞で「感情ミュート」も最終選考に残ってしまったので、勘違い脳は加速しました。
私は来年のキミノベルも青春ピュアラブ高校生を書いて行くぞー!と、とんでもない誓いを立てたのでした。
実はこの年、青い鳥文庫のプロット大賞にも応募しました。
「きら☆きらり」というタイトルで、事情があってお婆ちゃんの家に夏だけ住むことになった女の子と、そのクラスのお話。
まあ、落選ではございましたが、これが後々気づきのきっかけとなっていったわけです。
2022年 彷徨う暗黒期
昨年の選評に味をしめた私は、キミノベル一本にしぼり、三作出すことにしました。
一本は札幌を舞台にしたご当地もの高校生ピュアラブ「キミと始まりの日に」
出会った瞬間にキラキラな恋をした高校生ピュアラブ「瞬恋glitter」
でも、ピュアラブばかりでいいのだろうか?
迷った私は最後にファンタジー要素の入った中学一年生をヒロインとした「魔法少女はまだ翔べない」を書きました。
実はこの作品、昨年書いた青い鳥文庫プロット大賞落選作「きら☆きらり」を大幅改稿して色んな要素をギュッと詰め込んだ作品です。
結果として三作とも最終にも優秀作品にも残れず、大賞作品への選評を読んだ時に、ようやく「そうか」とわかった気がしました。
この年、つばさ文庫の選評でも同じことが書かれていました。
要約すると書き手は自分の書きたいものを優先するあまり、児童文庫の読み手が誰であるかを忘れているのかもしれないですよ、とのこと。
つまり、少し大人っぽすぎませんか?とのことだった。
大賞作品たちも書籍化の際には、主人公の年齢を下げての改稿とのことだったので、なるほどとようやく気付いたのですが。
だったら、どうかしら?と
きずな文庫を創設したアルファポリスの「絵本・児童書大賞」に、「あきらめきれない恋をした」「瞬恋」「キミと始まりの日」そして「魔法少女はまだ翔べない」を出したところ
「魔法少女はまだ翔べない」が奨励賞となったわけです。
他の三作品と違ったのは、ファンタジー要素があること。そして、中学生が主人公であったこと。
ここで、ようやく気付くわけです。
レーベルカラーの違いと、読み手を意識することに(大分遅い)
反省しました
まずは、今まで持っていた遠山さん、さらさん、うたさんの児童文庫を読み直しました。
ほぼ、小学校高学年から中学生が主人公であることを学び直します。
また、読み手を意識しているとわかるのは、この物語の主人公が何歳で名前は誰で、どんな性格の子かというのを早めに説明してしまうこと。
そしてレーベルカラーにより、求められているものが違うということ。
読み手に対しテーマを複雑化せず、わかりやすくすっきりと伝えていること。
青春モノは伏線をいっぱい張ったりテーマも複数だったりするんですが、もしかしたら自分の書く作品がその子にとっては初めての児童文庫かもしれない。
興味を持ってもらうには?
・わかりやすく、共感しやすい話であること
・応援したい主人公であること
もちろん、そこに少しのラブやファンタジーはありですね、なるほど!と学び直した私は、一冊の本を買いました。
村山早紀先生の「100年後も読み継がれる児童文庫の書き方」です。
その中にあった一つのお言葉が今の私の物語になってる気がします。
「小さい頃の自分が読みたかった話」を軸に書くこと。
もちろん、読み手は現在の子供たちだし、その子たちの多くを楽しませるのが一番ベストだと思うんですが。
全部が全部を叶えられないわけで。
だったらまず小さい頃の自分が読んで満足するようなお話を書こう、そう思ったわけです。
そこからようやく意識も変わりました。
子供が楽しんでくれる話を書こう、希望を持ってくれる話を書こう、どこかの誰かの心の支えになれたらいいな。
自分の児童文庫作家になりたいという思いがようやく固まった気がしました(相当遅い)
2023年 挑戦すること
昨年までは、ほぼキミノベルだけに挑戦していましたが今年はできれば全ての児童文庫公募に応募したいと思いました。
まずは、みらい文庫への挑戦。
「三上くんとナイショの図書館」が挑戦作だったんですが、一次にも残ることなく撃沈した時の私ときたら、もう立ち上がれないほどのショックを受けてました。
だって研究したんだもの、昨年までの大賞作品について。
主人公の年齢も、共感ポイントも。
だから「一次にも残らないなんて私が書いたのは児童文庫ではなかったのかもしれない」と。
次なる締め切りの小学館ジュニアまでにと書き進めていた作品を途中で放棄しかけるほどのショックから立ち直るまでに一ヶ月ほどかかった気がしますが
どうにか小学館ジュニアも応募、こちらはまだ結果が出ていません。
いつ出るのでしょう?笑
実は例年ですと一次が七月末だと思っており、そこで落ちたらきずな文庫に出したいと思ってました。
ちょっとこの作品は、ワクワクでファンタジー要素強めだったので、きずな向きかもと思っていたので。
というわけで今年の第一回きずな文庫大賞に応募する作品を用意できなかった私は全ての児童文庫応募はこの時点で敵わなくなりました。ザンネンです。
あと途中残念が入ったのが、カクヨムで応募していた「カドカワ読書タイム短編児童小説コンテスト」、続きが読みたくなる物語の一話的なものとプロットなどを書くコンテスト。
こちら、溺愛と異世界という二つのテーマありで、私が選んだのは今まで散々書けない書けないと言っていた異世界の方でした(いえ、溺愛の方がもっと書けないので、こっちに)
「滅びの預言者と呼ばないで、いたって普通の中学生なんです!」というタイトルで応募しました。
まあ、落選でしたけど、これはもう私の経験不足すぎ、知識足りなさ過ぎがあります。
が、これもいつか形にして応募したいと思います。
これこそ、きずな文庫のレーベルカラーに向いてる気がするので、来年挑戦したいなあと思ってます。
今年のみらい文庫の結果を見ているとファンタジー要素ありの作品の方が良かったのかもしれません。
というか昨年までとは違うカラーが欲しかったのかもしれません。
レーベルカラーを読むことも重要ですが、新しい風を各出版社は待っているのかもしれないですね。
つばさ文庫には「魔法少女~」を大幅に改稿しまくり、文字数を削りまくって応募完了。
キミノベルには今年も二作、みらい文庫でダメだった「三上くんとナイショの図書館」に手を加えてと。
もう一作はファンタジーありの「うちのネコはよく笑う」を応募完了。
つばさもキミノベルも締め切られたばかりなので、まだまだ結果は先のこと。
みらい文庫「一章だけ大賞」には、いつか長編にしたいと思っていた「僕らのミッション」という短編を送ってみました。
ちょっぴり、ホラーやミステリー要素ありの作品です。
こちらの結果の方が先に来そうです。
そして現在、青い鳥文庫応募作となる作品を書いてるわけなんですが、久々のピュアラブです。
今更ピュアラブかよ、と思われてしまうのですが短編で書いた「好きです!」という作品を元にして、世界観を広げて書いてます。
これがね、楽しいんです。
ヒロインのキャラが濃いからかもしれません(キャラモデルは仲良しの創作仲間さん)
多分、青い鳥文庫で今年の児童文庫挑戦は終わりですが、ええ、ここまで書いてておわかりの通り結果は全滅中でございます!
どうにかどこかで一矢報いたいと思ってますが、本当の意味での児童文庫への挑戦の道は、今年始まったばかりだと思ってますので2024年もめげずに書いて行くつもりです。
ほ、ほら、元になりそうなの二本あるしね(いや、一章だけ大賞は残っておくれええええ)
まだまだ挑戦中ですし、応募することでスタート地点に立てるなら書いていくだけですよね。
最後に
私の周りには、既に児童文庫作家さんもたくさんいるし、切磋琢磨できるお仲間がいることは、本当にラッキーで幸せなことだと思います。
それは刺激となり、励みとなり、私を奮い立たせてくれるエネルギーとなっているからです。
私にしか書けない紡げない児童文庫、今後も研究し挑戦して参りますので、どうぞ皆様今後ともよろしくお願いいたします!
ボヤボヤしていたら、また忙しい2024年になっちゃうので、頑張っていきます~!
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