自由でいることが必要な女性たち
「無表情で怒ってるように見える」
「周りを気にせずマイペースにみえる」
「相手をなぜ怒らせたか分からない」
「周りに関心がなさそう」
アスペルガー症候群は、「対人関係の障害」「コミュニケーションの障害」「パターン化した興味や活動」の3つの症状がある発達障害のひとつです。
もし、自分の1番身近な人がアスペルガーだったら。
これは、結婚した人がアスペルガーだったMさんに起こった人間関係のトラブルのお話です。
ある日、Mさんは、こだわりの強い夫の日課である、お風呂上がりに飲む牛乳が切れてしまっていることに気付きます。
普段なら気をつけているのですが、体調の悪かったMさんは「今日ぐらいいいだろう」と思って、麦茶をテーブルに置いておきました。
すると夫はそれを見て訳が分からずきょとんとします。
「ぼくがいつもお風呂上がりに牛乳を飲むと知っているのに。。。なぜ、麦茶なの?なぜ?牛乳買って来てよー」
アスペルガーの特徴は、相手の気持ちや意図を想像したり、その場の「空気」や、しきたりなどの「暗黙のうちに成立している社会的ルール」などを理解するのが苦手です。
Mさんは体調が悪いと伝えても、夫は理解できません。
Mさんは泣く泣く買いに行くことにしました。理由は
「めんどくさかったから」
自分の体調が悪いと夫とぶつかりあうパワーも湧いてこないのです。大人しく夫の障害を受け入れるしかありません。自分の体調の悪いのも受け入れてほしい。。。
またMさんの夫は、好き嫌いが激しくて、外食ではほとんど食べれるものがありません。これもアスペルガーのこだわりなのでしょうか。一番好きな食べものといえば白いごはん。
白いごはんなんて、どこにでもありそうなものですが、お友達のご夫婦と一緒にオシャレなカフェに行きたいなあ。。。と思っても
白いごはんが好きなMさんの夫は、ハンバーガーやオムライス、ピザやパスタなど一切口にしたくありません。夫と一緒に食事をしようと思ったら、和食のお店を探さなければいけない。人に合わせるということが難しいのです。
アスペルガー症候群をはじめとする発達障害の方たちの多くが社会生活で困難を抱えていますが、残念ながら社会の支援制度は整ってはいません。
そして、またその夫を支えるMさんのようなパートナーの女性には 手帳はおろか、全くサポートを受けれる制度がないのです。
障害を抱えるご家族のことで相談に来られる奥様やお母様はみんな自分を責めたり疲弊しています。
そんな時。ある人が「福祉って、なんだかお金がかけれないイメージだけどもっとオシャレな場所があったらいいのになあ。そして、そのご家族もオシャレな場所でホッと一息 コーヒーでも飲みながら 自分に返る瞬間がもてるようなカフェが福祉施設に併設してあったら 少しぼーっとできるのになあ」とボヤいていました。
「そうか!!!!」
と私は雷に打たれたような気持ちになりました。
アスペルガー症候群のある人は「無神経な人だ」「常識のない人だ」と誤解されやすく、本人が孤独感や疎外感を抱くことも少なくありません。
しかし、側にいるご家族も同じように孤独です。
自分の力が足りないのでは。。。と自分を責め続ける方もたくさんいらっしゃいます。
そんな方が心ゆくまで話ができる場所。涙を流せる場所があれば。
きっと丸を描くように 誰かが誰かの救いになって自分も救われるし人を救えるのではないでしょうか。
そんな場所を作りたいと心から思っています💕
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