Appleの大躍進と今後の生成AIに関する未来予想図
初めまして!
Xで主にスタートアップ関連や生成AI関連の事業・技術・動向を発信しているRICと申します。
こちらのnoteでは、
Xで海外AI界隈で大きなプレゼンスを誇る Linus Ekenstam氏 の投稿の要点を紹介しています。
執筆時点でインプレッション数は320万を超える、いわゆるバズった投稿となっています。
なお、元の原文をご覧になられたい方はこちらを御参照ください。
以下が本投稿の要点です。
アップルには究極の奥の手がある
GoogleにはBERT、アマゾンにはClaude、MetaにはLLama、MicrosoftにはOpenAIと、アップルを覗くGAFAM全ての企業が独自開発や提携によって自社を代表するLLMを有している。
しかし、アップルは何も策を講じていないとは考えにくい。
LLMの使用には莫大なマシンパワーが必要になるが、アップルはこれを可能とする技術を持っている。
同社は長年の研究開発により大量の演算処理を可能とするANE(アップル・ニューラルエンジン)を完成させた。
2017年に発表されたA11エンジンから性能は飛躍的に上昇し、2022年に公開されたM2エンジンは毎秒あたり15.8兆の計算処理を行える。
2023年にはM2の性能を遥かに凌駕するM3エンジンが発表されるといわれている。
ChatGPTやClaudeなど、現行のLLMは全てクラウドとの接続によって機能を提供している。
アップルは性能が大幅強化されたM3チップを使い、自社のiPhone,iPad,Macといったハードウェア上で独立して動かせるLLMを開発しようとしているのではないか。
ローカル&パーソナルなLLM
アップルがデバイス上で動作する「パーソナルLLM」を開発する可能性は十分にある。
ユーザーが持つ様々な需要に応じて、
・軽い処理で済むタスクはデバイス上で実行
・ヘビーな処理を要するタスクはクラウドで実行
といった使い分けが行われる可能性が高い。
そのため、当初のLLMプロダクトはハイブリッド型になるだろう。
しかしこれも当初のみの話で、研究開発が進めば、法人クラスの大規模演算が必要なタスク以外は、プライバシーを確保できるローカル型LLMが扱うものになるかもしれない。
LLMによって新たなプロトコル・レベルの技術が定義され、今後現れるソフトウェアの殆どがそのレイヤー上で構築されることになるだろう。
今までの「アプリケーション」というものに対する新たな認識が、開発者だけでなく一般層にまで広く浸透する。
「使い捨ての」アプリケーション
単一用途の、いわゆる「使い捨て」アプリケーションが出現するかもしれない。
一部のユーザーが持つ、非常にニッチで収益性の低いような需要に対して、誰もその課題を解決してくれるようなソフトウェアを作ることはなかった。LLMがあれば、ユーザーが一人しかいないようなニッチな課題に対するソリューションを持ったアプリを構築できるようになる。
そのようなアプリケーションは、LLMによってその都度作られ、ユーザーの需要を満たせば役目は終了してシャットダウンされる。
「使い捨て」のアプリケーションの誕生だ。
マス・アダプションについて
AIでアハ体験を感じる人が増えれば、変化と普及のスピードはますます速まるだろう。この感覚の共有は、インターネットアクセスを持つ人類全員に隅々にまで行き渡る。
取り残される人を作らない、これが今後最も重要なテーマのひとつとなるだろう。AIがすべての人に恩恵をもたらすようにする必要がある。
私たちはパラダイムシフトを生きており、新しいプロトコルレベルの技術の誕生を目の当たりにしている。我々はそれが今まさに到来し始めているのを目の当たりにしているが、ほとんどの人は何が起ころうとしているのか全く理解していない。
私たちには適応する時間がある。産業革命の時ほどではないが、この革命を良い方向に、血を流さない方向に導線を敷くには十分な時間がある。
私たちは「情報」が溢れる時代から、情報が整理されて体系化された「知性」が溢れる時代へと移行しつつある。
いつどこにいても人類の集大成的「知性」に無制限にアクセスできるようになる日は決して遠くないだろう。
以上が投稿の要点になります。
適宜、表現や言い回しを変更していますが大枠の趣旨は伝わるかと思います。
完全な未来予知は不可能にしろ、かなり共感できる部分が多くワクワクしながら意訳しましたので、楽しんでいただけると幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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