スペイン人は1日5回食事する？

さてその実態は・・・
１回目：朝食はホットチョコとチュロス、またはコーヒーだけ
（要するにたいして食べない）
２回目：出勤して少し働いてから、10時ごろにちゃんとした朝食
３回目：お昼ごはんは早くて１時半、普通は３時ごろに食べ始める
４回目：夕方、バルで軽く飲んで小腹を満たし、仕事に戻る
５回目：仕事が終わって、夜の１０時ごろから夕食
そして深夜まで飲んだり騒いだりしているのに、翌朝はちゃんと遅刻せずに出勤。

・・・タフだなあ～。さすがラテン系（？）。
っていうか食事の合間にたまに仕事・・・？

そんなわけで、スペインでは日本のランチタイムにはほとんどレストランが開いていません。つまり夕食を外で食べようとしても、６時７時ではまだ開店していません。
※さらにカトリックの国なので、日曜日（キリスト教の安息日）は、レストラン、スーパー含めほとんどの店は休みです。

さて私にとってスペインで最も思い出深いレストランといえば、マドリードのマヨール広場近くにある「メゾン・ド・チャンピニョン」。
（どうしてもフランス語風にシャンピニオンと読みたくなる・・・）
たいていのガイドブックに出ている有名店ですが、私がこの店を知ったのはＴＢＳの『世界ふしぎ発見！』。
ミステリーハンターが行ったその店に行き、同じものを食べる、という体験を初めてしました。

店内に足を踏み入れ、うわ～『ふしぎ発見』で見たまんまだ～と興奮しつつ、立ち飲みのカウンターへ。（奥にはテーブル席もあり）
看板メニューのマッシュルームとビールを注文。巨大マッシュルームを鉄板に並べ、ガーリックとオリーブオイルをたっぷりかけてソテーしたものです。

観光客慣れしたコックのにーちゃん↓（ガラス越し）

店員のおじさんも日本人に慣れていて、お皿を置きながら日本語で
「ア・ツ・イ！」。１人前で９個も出てきてびっくり。
「Si！　カリエンテ、Ｏ.Ｋ．」（熱いのね、わかった。のつもり）
突き刺さった２本の楊枝を両手で持ち、左右に開いて持ち上げて、傘の内側にたまったオイルをフーフーしてから、かぶりつきます。
おーいーしー♪　きのこ好きにはたまらん！
「ケ・リコ！（めっちゃおいしい！）」
親指を立ててと言うと、おじさんも笑顔を返してくれます。
超シアワセ～。セルベッサ（ビール）にも合う～。

スペインでは人気のあるバルほど床が汚い、と言われます。それは、客が口や手をふいたナプキンを床に捨てる習慣があるからです。
のぞいてみて、ナプキンがたくさん落ちているほど、その店はおいしいということになり、店を選ぶときの基準にもなります。

床にゴミを落とすというのは、日本人としてははなはだ心苦しいのですが、郷に入ってはなんとやら。丸めたナプキンをポイッと下に落として、
「ラ・クエンタ、ポルファボール！（お勘定、お願い）」。
最後の晩餐を満喫して、ホテルに戻ったのでした。