ユダヤの秋まつり
9月はユダヤ教徒にとってイベント満載の月です。
毎年、西暦の9月~10月(ユダヤ暦ティシュレー月)に
新年(ローシュ・ハシャナー)がやってきます。
今年、西暦2020年の場合9月18日の日没にユダヤ暦の5781年が始まります。
これは神による天地創造から数えた年です。
※ユダヤ暦では日没から新しい日が始まります。旧約聖書の創世記にも
「夕となり朝となった。第一日である。」とありますね。
ユダヤ人の言葉、ヘブライ語で「新年おめでとう」は
「シャナ・トヴァー(良い年を)」。
新年には、通常のあいさつ「シャローム」ではなくこちらを使います。
新年独特の食べ物もあり、日本のお節料理同様、一つ一つの食材に意味があります。
中でも季節の果実で、神の愛と力の象徴であるりんごを、豊穣の象徴である蜂蜜に浸して食べるのが必須です。なので新年のあいさつにはこんなのもあります。
「シャナ・トヴァー・ウメトゥカー(良い、そして甘い新年を!)」。
新年が過ぎると・・・
新年から10日間は「暗闇の日々(ヤミーム・ノライーム)」。
この間に神は3つの書を開きます。
生命の台帳(義人の書)、死の台帳(悪人の書)、どちらでもない人の台帳です。そして誰の名をどの台帳に加えるかを考えるのです。
10日目は「大贖罪日(ヨム・キップール)」。25時間におよぶ断食と懺悔の儀式が行われます。
新年から大贖罪日が終わるまでに、前年の罪を悔い改め行いを正した者は、生命の台帳に名が書かれて、これからの1年を幸せに暮らすことができます。
・・・昔はやったデス・ノートって、ここからきてるのかしらん??
新年から15日目からの1週間は「仮庵祭/かりいおさい(スコット)」。
家の庭に仮りの庵(いおり)を建て、その中で食事をしたり寝たりすることで、祖先たちが「出エジプト」のさいに荒野を40年旅した苦労を偲びます。
さらにスコットの始まりから9日目は「律法感謝祭(シムハット・トーラー)」。
ユダヤ教徒はこの日から1年をかけて律法(トーラー/旧約聖書の最初の5書)を読むので、律法感謝祭では律法を読み終えたことを祝い、同時に頭に戻って、創世記の最初の部分を読みます。
そんなわけで、世界中のユダヤ人たちが次から次にやってくる宗教行事にひたるのが9月なのでした。
さて、今年もやります!ユダヤ新年を祝う会。詳しくは1つ前の投稿
「イスラエルワインでユダヤ新年祭」をご覧ください。
ユダヤ教の基礎知識、キリスト教との違い、イスラム教との関係、ユダヤ教の新年の祝い方などをお話します。
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10月4日、祖師谷大蔵のギャラリーカフェジョルジュにて。