高等遊民
網戸を挟んで2mの距離で
欠伸をしたり、伸びをしたり、何やら口をむにゃむにゃさせている、
1日に12-16時間も惰眠を貪る
我らと同じ哺乳類、
ネコ科ネコ属ネコ。
ベランダのやや大きめの足台の上で
私が朝晩覗くと7/10の確率で餌を待っている。
安定的にお腹を満たしながら、
自由に外の世界を闊歩できる特権を与えられた存在である。(可愛さゆえ)
最近の私は、網戸を挟んで、
むにゃむにゃしている彼女の隣で
布団を敷き、パソコンと本と扇風機と
適当な飲み物を用意して
日がな一日何かを読み耽っている。
私はよく独言るのだが、
彼女が隣にいてくれると
笑っても1人、という状況を回避でき、
また単純にその怠惰な有様に、
同じ類縁の哺乳類として自分も見習わなくては、という気分にさせてくれる。
何を焦って生きている。
今生きている。
それで十分ではないか。
忙しい日々においては忘却の彼方へと追いやられてしまうそんな思念に浸りながら、野良猫と共に蒸し暑い日曜日を過ごしている。