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Birthday
本気で嫌うほど、本気で向き合ってしまう。そんなバンドは後にも先にもきっと彼らだけ。
新しい音が鳴るたびに、自分の中のリビドーが自ずと反応して、右脳と左脳がああだこうだと議論を交わし始める。
結局満足行くような"答え"なんて簡単には見つからなくて、時間が経てばまた別の答えが見つかったりして。こっちが先なのか向こうが先なのかはわからないけど、常に向こうのスピード気にしたりして、隣を一緒に走りながら、見失っても必ずまた、一緒に走ってる。
夕方のラジオ、DJの「ドラえもん‥」に反応するおれ。よっぽど欲しがりだな。聴こえてきたイントロのアコギのフレーズ。「待ってました」。思わず胸が熱くなる。
もう何度「自分探し」をしてんだろうってほど、「自分」と向き合い続けるMr.Children。
「いい年齢していい加減、自分探しもないだろう」なんて小馬鹿にしてた自分。
むしゃくしゃしてた。出口の見えない自問自答に頭ん中ぐしゃぐしゃにして、袋小路に迷い込んでた。今だってまだ、答えなんか見つかりそうもない。
"何度だって僕を繰り返すよ"
"そう いつだって It's my birthday"
そう、それでも「自分」を繰り返し続ける。死ぬまで僕は僕だ。
死ぬほど悩んでも、苦しんでも叫びたくなっても「僕は僕」を止められない。
でも、その度に新しく「生まれ変われる」。
もう何度目の「僕」を迎えるんだろうか。
「おかえり」。そして「はじめまして」。
これからも、一緒に。