
猫タクシー
軽自動車の下のキジ猫
noteだけでなくTwitter(X)等ひととおり、私のアイコンはぜーんぶ実家で飼ってる愛猫。出会いはもう十年以上前のこと。
出掛けようと駐車場に行ったら私の軽自動車の真下にいて、近づいても動く気配がない。普通ならすぐに逃げ出すだろうに。
どうやら親猫とはぐれて、弱っている?
車から離れてくれないと動かせないし出掛けられないんだけど⁈と私も弱ってしまい、とりあえず牛乳を注いだ小皿を置いてみたら・・・よっぽどお腹が空いていたようでペロリと平らげ。
やっと車の下から顔を出してくれたのを確保して、安全なところへと放ったのですが。
そのまま完全に庭先に居ついてしまい、我が家の一員になった次第。
私の車の下でうずくまっていた仔猫。
でも私の弟1(長男の方)こそ、何かと「車と猫」エピソードを持っていまして・・・。
社用駐車場から我が家まで
弟1がいつもの通勤路を運転して帰っていると、どこからともなく「にゃーにゃー」と猫の鳴き声が。
最初は聞き間違いかと思っていたけれど信号停止中でも移動中でも、ちょいちょいかすかに聞こえてくる。
猫が車に潜り込むこともある、とは時々聞くこと。まさかね……と思いながらも、弟1は職場から自宅までの約6kmの道のりを帰ってきました。
下車してボンネットをそっと開けてみたら!
ウチの子と同じような、キジの仔猫がぴゃーっと猛ダッシュで外へ逃げて行ったそうです。
「車のボンネットに猫おった」
食卓の席でそのことを知った私達家族は笑いながらもヒヤヒヤ。
だって普通に、猫、危ないですよね?!
走行中の機械熱だとか、万一落下したらとか。
そもそも人が車に乗り込めばしっかり音が立つのに逃げたりしないんだ?!と驚きもしました。ぐっすり眠ってて気付かないとか、エンジン音に驚いて竦んで動けないとかでしょうか。
しかも遠路はるばる6kmも移動してしまって。
見慣れない初めての町で、無事に生きていってくれるといいのですが・・・。
しかしこの話。なんと翌日に、状況が変わってきます。
弟1が「昨日、猫を連れて帰ってしまった」ことを職場で披露したら。
上司が「あっ」と即座に反応したそうで。
なんでも昨日、上司が停めてる車付近で猫の鳴き声がすると指摘があったようで。気になって様子を見に行き、声を聞きつけ自車のボンネットを開けたら、仔猫が飛び出てそのまま逃げて行ったそうです。
「きっとその時に、弟1の車にひっこししたんだね」
そんな風に話が落ち着くかと思いきや。
だいたい工場ばかりのこのエリアで、一体どこから仔猫が紛れ込んだんだろう?と上司ら数人で話していたそうです。
そうしたら「実は私が連れて来ちゃったみたいなんです」と女性社員さんから有力な情報が。
つまり・・・。
朝、女性社員自宅の駐車場で仔猫がもぐりこみ、社用駐車場まで北上。
社用駐車場で女性社員の車から出たものの、今度は上司の車へ。
けれどすぐに追い出されたので仔猫は弟1の車に潜み、夕方に我が家へと再南下。
一体何の因果でしょう。
女性社員宅と我が家は、偶然にも1km圏内!
猫からしたら絶対に遠い、見知らぬ土地に放り出されて大丈夫だろうか・・・とハラハラ心配した私達をよそに、その仔猫は自分の土地付近までちゃっかり帰り着いていたのです!!
あちこちから100人単位の社員が出勤してきている、市内でも大手の会社。その駐車場の中で、迷子仔猫がランダムに停まった近所同士の車に身を寄せたのは奇跡では?!
それとも人にはさっぱりわからなくても、猫には車体から土地のニオイを嗅ぎ分けることが出来るのでしょうかwww
タクシー並みの役割を無事に果たしただけだったので、笑い話になってくれましたが。
いつボンネットに猫が潜っているかわからない。出発前には軽く車体を叩いて人間が車を動かすことを知らせて出て行ってもらう、いわゆる「猫バンバン」って大事ですね。
A駅からA駅まで
そんな出来事からもう一体何年経ったでしょう。
家族のグループLINEに、珍しく弟1からメッセージが入りました。
今や転職もして結婚して実家を出て、めったに連絡を寄越さないので何かと思えば。
『また車に猫入っとった』ですよ。
そんなに弟1の車は居心地がいいのか?!
今は新居最寄り駅に駐車して電車通勤をしているのですが。
どうやらその駅で潜り込まれてしまったようで、帰宅後、一晩中鳴き声が聞こえていたとか。結局、その次の日にまた駅まで移動した後に飛び出して行ったそうです。
今回も何事も無く往復してくれましたが・・・。
猫タクシー、運と紙一重だから!
気になったら耳をすませて猫バンバン、しましょう!
悲しい話にならないように、 私も気をつけよ・・・。

すくすく大きく育ちました。