産院選びの難しさ。私が「無痛分娩を選ばなかった」理由
臨月妊婦のrianです。ついに出産予定日を迎えてしまいましたが、生まれる予兆はなく、しれっと超過ランド突入です。
普通分娩予定のため、いつ「その時」が来るのかわからず、ここ数週間は毎日緊張感があります。
この記事では、妊娠が判明してから産院をどう選んだのか、また「なぜ私が無痛分娩を選ばなかったのか」についても書いていきたいと思います。
何からやればいいのかわからなかった産院選び
半年以上も妊活をしていたにも関わらず、産院については全く考えていなかった私。
まあ妊娠がわかったら探せばいいか、くらいに思っていました。
都区内だしいくらでもあるだろう、とも。
でも、いざ妊娠がわかって、探し始めてびっくりしました。
こんなに人口の多い東京で、しかも23区内で、分娩施設がこんなに少ないとは思っていませんでした。
産科医や分娩施設が減少傾向にあるということは後から知ったことです。
私が通える範囲にはいくつか人気の個人産院があったのですが、そのうち比較的設備が整っていて良さそうだなと感じたところは、私が問い合わせをかけた妊娠9週の時点でもう分娩予約がいっぱいでした。
結局、自身の年齢(出産時35歳)やコロナ禍ということもあり、いくら現時点でハイリスクでないとしても、母体や子供に何かあった時に対応がしっかりしていることが大事、と考えて、NICUが併設され、周産期母子医療センターに指定されている総合病院に決めました。
正直、個人産院での豪華なお食事や綺麗な個室、アロママッサージなどはすごく魅力ではありましたが、やはりどこまでいっても受けるのが医療サービスである以上は、この選択が良いのだ、と自分に言い聞かせることにしました。(とはいえ、やはりTwitterなどで素敵なお祝い膳とか綺麗な個室で優雅な産後入院ライフを送っている方を拝見すると、正直羨ましいな、とは思ってしまう自分がいます)
ただ、この選択をできる妊婦さんばかりではないかと思います。実際、私が候補に挙げていた別の総合病院では、ハイリスク妊婦としての紹介状がなければ受け入れてもらえないというところも複数ありました。
そんな中で、通える範囲に周産期母子医療センターに指定されている総合病院があり、分娩を受け入れてもらえるのはすごくラッキーなことだと思います。
東京都区内には、周産期母子医療センターは27個あります。しかし、おそらく低リスク妊婦も受け入れている病院、という意味では本当に少ないのではないかと思います。
産院によって分娩費用も大きく変わってきますし、現実問題としては妊婦自身が「どこで産みたいか」で産院を選ぶことは都市部であっても難しい現状に、自分が妊娠して初めて気づきました。
無痛分娩を選ばなかった理由
無痛分娩を希望する妊婦さんは、産院探しの時から「無痛分娩ができる」ことを条件に入れて探すことになると思います。
私は無痛分娩を元々希望していませんでした。
無痛分娩のリスクを気にした、ということもありますが、根幹には普通分娩の陣痛を体験して産んでみたいという好奇心もありました。
(この好奇心で普通分娩にしたいという話をすると、ひかれることも多いのですが、研究職系の女子にはわかってもらえることが多いです。この辺りの心理面白い)
同じく医療の知識も豊富で経済的にも余裕がある友人の多くも普通分娩を選択し経験した上で、第2子第3子も普通分娩で出産していたことも、普通分娩を選択する上での心強さに繋がっていました。
ここからは私の個人的な意見です。
ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」の新春スペシャルでも描写があったのが記憶に新しいこの無痛分娩。最近は「不要な痛みは感じる必要はない」「海外では無痛が普通」「産後の回復が早い」「無痛最高」のような論調で無痛分娩を推奨されることも多いように感じます。
多くの妊婦さんはリスクも十分にわかった上で無痛分娩を選択されていると思うのですが、メリットばかりを強調することには少し疑問を感じます。
無痛分娩対応している分娩施設の中には、専門の麻酔科医がいるわけではなく、症例数もそれほど多くなく、何かあったら総合病院への搬送前提となっているような個人産院もあります。このような施設で無痛分娩を選択することのリスクについて触れられていることがほとんどないように思います。
中には、高い医療レベルを提供しつつ無痛分娩にも対応し、かつ分娩費用もそれほど高くない、という素敵な施設も存在する(羨ましい!)ようですが、そこにアクセスできる妊婦はごく限られているのが現状です。
私は好奇心で普通分娩を選ぶようなちょっと変わった思想の持ち主ではありますが、「誰もが」「安全に」「安価に」無痛分娩を選択できるようになったら妊婦全員にとってすごく良いのになと思います。
設備が整った病院で無痛分娩を含む色々な対応を可能とし、かつ多くの妊婦を受け入れるためには今よりも分娩施設の集約化が重要になってくると思うのですが、そうすると特に地方部では通院時間が長くなってしまうという問題もあり、難しいところですよね。
私は第2子を産む機会があるかどうかわかりませんが、その時に無痛分娩のための設備が整った施設が近くにあれば、私も無痛分娩にも挑戦してみたいなと思っています。
まずは、この第1子の普通分娩を無事に終え、どのような感想を自分が持つのか、それが楽しみです。
(もしかしたら「無痛一択でしょ!!!」って言ってるかも)
それではこの記事はこの辺りで。
次回からは、妊娠初期から後期にかけて、それぞれの時期でのトラブルや使ってよかったモノ・サービスなどについて書いていけたらと思います(途中で出産を迎えることになりそうな気もしますが・・・)
それではまた。