世界初の1ビットレコーダーdbx700 その1
ここに1冊の書物がある。プロサウンド1987年2月号でステレオサウンドが発刊したものである。この書物の中に世界初の1ビットレコーダーdbx700の記事がある。それについて紹介しよう。
私は当時からデジタル録音機は1ビットDSDとマルチビットPCMがあるのを知っていた。
後者の代表格はソニーのPCM1630で465万円もするプロ用PCMプロセッサーである。PCMプロセッサーとは、ビデオデッキ(プロ用:Uマチック、民生用:VHS&ベータ)と組み合わせてデジタル信号を映像信号に置き換えて記録再生する装置である。もちろん、ADコンバーターとDAコンバーターはPCMプロセッサーに内蔵されていて、 PCM-553ESDみたいにデジタル入出力がついているのもあった。
民生用として同じソニーのPCM-501ESが99800円であったような気がする。これを2台用意してNHKはプロムスなどの海外のクラシックコンサートを映像回線2つ(1つは映像用もう1つはPCM音声用)を用いて同時中継していた。今は音声もデジタルで送れるので問題ないが、当時は海外からの生中継で高品質音声を送るにはこうやって映像回線2系統使うしかなかったのである。予算が順風満帆あったバブル時代だからやれたんだろう。あの頃(1980年後半〜1990年頃)は非常に面白かった。
あと後者はビクターやデンオンからもでていたがどのメーカーも互換性なし。特にデンオンは最初から4チャンネル記録対応で最終的には20ビット録音(1993年頃)まで対応していたのである!
それでは、本題の前者に入るが、これこそ世界初の1ビットレコーダーdbx700である。こちらは1ビットデルタシグマを映像信号に変換して録音再生する装置である。1ビットのプロセッサーでは唯一の機種である!お値段は165万円と高価である。PCM1630ほどではないがそれでも一生ものである!サンプリング周波数644kHzでビット数1ビットで記録し、驚くべきほどにダイナミックレンジは110dB!S/N比は1kHzで85dBであった!つまり当時から18ビット相当のダイナミックレンジと14ビット相当のS/N比が確保されていたのである!発売は1985年頃である。(つくばの科学万博の頃)これに匹敵するPCMレコーダーはロンドンのDECCAのサンプリング周波数48kHzで18ビットのものしかない!それでもサンプリング周波数が圧倒的に高くビデオデッキ(Uマチックがベストだが経済的な理由でVHSやベータでも可!)で記録できるdbxの方が上である!(DECCAのは映像用2インチオープンリールでコスパが悪い!)20ビットはソニーが1989年頃試作したものまで待つしかなかったのである!
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