こないだやったゲーム回想録#1
はじめに
僕という人間は非常に飽き性なので、次から次へと新しいゲームに手を出しては諦める、という愚の骨頂といえるサイクルを繰り返している。
そんなんだから、今年やったゲームだけで記事が書けるんじゃないかと思えてきた。それもいっぺんに複数のタイトルを紹介するタイプの記事を、だ。だから、飽きるまではこうした記事を書くことにしてみる。
ただ、そんな記事を書き、ましてや今後惰性でシリーズ化するとなると、記事にできるゲームがどんどんと減って非常にもったいないので、本記事で取り上げたタイトルのうちいくつかは一つの記事になるかもしれない。
そして、本記事にて紹介したタイトルはRPGが多い。…いや、全てRPGと言っていいだろう。なので、ダークソウルみたいなアクション系を期待してた方には申し訳ない。
とりあえず、この記事(群)の目的と注意書きは書き終えた。僕の遊んだゲームから、あなた好みのタイトルが見つかることを願っている。
ロマンシングサ・ガ2リメイク(体験版)
まずはこのタイトル。本作は今月(2024年10月)に発売を控える注目作であり、スクウェア(現スクウェア・エニックス)がスーパーファミコン時代に送り出した名作『ロマンシングサ・ガ2』のリメイク。
東京ゲームショウ2024の控える9月に体験版が配信されたということで、もちろん僕もプレイしたが…とにかく面白かった。
僕は体験版配信の直前に本作についての記事を投稿し、その時点でも充分な期待を持っていたが、今回でその期待が確信に変わった。
リメイクで新たに導入された戦闘システムのタイムラインバトルは、体験版配信前まではテンポ感を損なうとして否定的な意見も目立っていたが、体験版で改めてプレイしたところ、むしろ『ロマサガ』シリーズの戦闘に爽快感を加え、良くなっていると感じた。
UIも全体的に洗練されており、特に戦闘画面での情報量が原作より増し(特にHP/BP残量が表示されるようになったのが素晴らしい)、『ロマサガ』初心者にとっても遊びやすくなっていることがわかった。
というか、本作は『ロマサガ』やRPGに抵抗感のある人ほど楽しい作品であるといえる。僕はこの作品のおかげで『ロマサガ』シリーズに対する悪いイメージが払拭できそうだ。
体験版では七英雄クジンシー戦と主人公のひとりジェラールの皇位継承までがプレイでき、序盤ということでまだ遊びの幅は制限されている。原作では圧倒的な自由度を誇っていたこの先のシナリオを製品版で遊び尽くすのが非常に楽しみだ。
スーパーマリオRPG(リメイク)
僕はこの『スーパーマリオRPG』を2023年の発売当時すでに購入していたが、あんまりやる気がなかった。なんで買ったんだよ。
だが、今年になったやり始めた結果、長い間冷ややかな態度をとっていたこの作品に対して愛着が湧いている。
この作品はRPGに抵抗のある任天堂・マリオユーザーにとって衝撃的なタイトルだったことだろう。原作が出た当時、「スーパーファミコンが4000円安くなるクーポン券」が付属していたらしいが、僕ならそんなものなくても買っていたと思う。………いや、どうだろう………
だが、本当に本作こそマリオ好きのRPG初心者に向けた作品だったのだ。とにかくそれくらい親切な作りをしている。
本作の特徴は、バトル中のアクションコマンド。マリオが攻撃する時や、敵の攻撃を防ぐ際にタイミングよくボタンを押すことで与えるダメージを増やしたり、敵からのダメージを無効化したり。リズムゲームのようにボタン入力のタイミングが重要なゲームだ。
そんなアクションコマンドシステムを、独りよがりなものにさせない工夫も素晴らしかった。マリオの特技、「スーパージャンプ」は、ボタン入力を成功させ続けることで、なんと敵を100回連続で踏み抜くことが可能になっている。一種のやり込み要素と言えるこのギミックは、開発陣の遊び心が感じられた。
さらに、本作がRPG初心者に受け入れられる理由はそのゆるさでもある。
マリオも、ピーチ姫も、宿敵クッパでさえ、プレイヤーを和ませるギャグを連発する。あるゆる敵が一癖も二癖もあり、それがいちいち笑いを誘う。
本作は『FF』シリーズでおなじみスクウェアが開発しているが、ここには世界を無に還そうとするエクスデス敵はいない。
日々悲しき悪役と死闘を繰り広げている読者の皆さんにとっても、いい息抜きになるんじゃないかと思う。是非プレイするべし。
FF3(DS版)
僕はDSのゲームが好きだ。それも、かなり。
携帯機の中でもかなり好きな部類の機種だが、その中でも指折りの面白さを誇っていると思うのがこの『FF3』リメイクだ。
そもそも『FF3』というのはファミリーコンピュータ最高の傑作である。『FF』というシリーズを世に知らしめた功労者でもある。
そんな『FF3』原作はとても面白かったが、一つだけある欠点を抱えていた。
それは、ジョブの使い捨て感だ。
『FF3』はジョブシステムを採用している。個性豊かなジョブを切り替え、それぞれの持つアビリティによって多彩なプレイ感を実現させている。
だが、その多彩なプレイ感が少々控えめだったのだ。
簡単に言えば多くのジョブに上位互換が存在する、ということ。この欠点のせいで終盤はパーティ構成がほぼ統一されるし、正攻法では何度やっても同じ方法でクリアすることが必須になる。
せっかくジョブシステムで売り出しているのに、これでは自由度が損なわれてしまう。そんな悩みを一発で解決したのが、このDSリメイクなのだ。
本作のジョブシステムでは、上位互換の関係をできるだけなくし、最初に手に入る「戦士」のジョブでも後に手に入る「ナイト」に張り合える。というか、それぞれに長所を用意しているので、どういうパーティにするか迷う時間が楽しい。
また原作で猛威を振るった最強ジョブの「忍者」「賢者」も実力の均等化を図ったことで弱体化された。「忍者」に至っては全ての武器防具を装備できるという圧倒的な長所がなくなったために平凡なジョブに成り下がっている。それでも一定の活躍の場が残っているので、このあたりのバランス調整はさすがとしか言いようがない。
また、原作では無個性だった四人の主人公も生い立ちなどの背景やキャラクター性が追加され、親しみやすくなっている。
現代風のゲーム感覚になっている良リメイクなので、是非その手元で味わってほしい。
オリエンタルブルー 青の天外
本作をあまりご存じない読者も多いと思う。しかしながら、本作はゲームボーイアドバンスのRPGでも屈指の完成度を誇っている。
本作の発売元は任天堂で、開発元はなんとハドソン。現在では消えてしまったハドソンの傑作シリーズ『天外魔境』シリーズの外伝作品なのだ。
PCエンジンにて展開していたシリーズであり、その美麗なグラフィックがウリだったが、携帯機であるゲームボーイアドバンスで発売したためその表現力は多少落ち着いている。
しかし、この作品が本当にウリにしているのはそこではない。本作最大の強みはそのシステムだ。
本作の魔法に該当するのは「マ石」と呼ばれるアイテム。このマ石を消費することで攻撃したり、回復したり、ダンジョンから抜け出したり…。とにかくあらゆるアクションを起こすためにマ石は必要不可欠なのだ。
そのマ石を入手するためには、元となる素材を組み合わせて合成する必要があり、この合成がやりこみの面白さを実現している。
そして、本作の目玉システムはそこだけではない。本作はある程度の制限がありつつも、イベントやボス戦の順番を自由に決めることができ、初めから広い世界をのびのび冒険できる。
道中で出会う数名の仲間キャラも、仲間になったり、別れたり、そもそも仲間にしなかったり。ゲームボーイアドバンスにしてはかなり自由度の高いゲームと言えるだろう。
プレイ感はFF6の崩壊後とかに近い。ロマサガのようなフリーシナリオだと思ってプレイすると痛い目を見るかも…。
おわりに
というわけで、今年やったゲームセレクションPart1だった。全体的にリメイク多いな!?
どれも名作だったので一番面白かった作品はなかなか決められないが、強いて言うなら『オリエンタルブルー青の天外』だろう。ハドソンのRPGってこんなに面白かったんだ…という感じである。
またしばらくしたら新しい記事を出すと思うので、その記事もよければ見てみてほしい。それじゃあ、また、どこかで。