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何もかも中途半端なコピーライターが教える、それっぽい業界仕草

映像系の高校に進学しては映像業界を諦め、美大のデザイン系学部に進学してはデザイナーになることを諦め、気づいたらコピーライターになってました。諦めの多い生涯を送って来ました、おかじです。

そんなわけなので、できるだけ「それっぽくあろうとすること」に謎の執着があります。コピーライターだけど、映像とかデザインのことも分かってますよ。広告制作会社にいたんで、広告業界分かってますよ。そんな感を出すのに必死な哀れな男の末路がこれです。

やれ評価面談だ、1on1だ、解よりも快だ、エトセトラと偉そうに言ってますが、僕が教えられることなんてひとつしかないんです。

それっぽく見える業界仕草

ただそれだけです。なので、この日記にまとめておきます。もっと思いつきそうなので、随時更新していこうと思います。更新があったら、その都度交換日記で連絡します。

色をCMYKで指定する
これは簡単ながら、かなりそれっぽくなるので入門としては必須スキルです。業界人は「赤」とか「青」なんていいません。ましてはRGBなんてナンセンスです。だってオンスクリーンよりも印刷の方が古くて偉い、故にそれっぽいんだから。

基本例「ここはM100でお願いします」
発展例「少しCが強いんで払ってください」

発展例については、色校正の場などで使うとかなりそれっぽいです。

黒をスミという
CMYKのうち、唯一色名を使わない色。黒でもKでもない色。それが「スミ」です。これはやや高等ですが、だいぶそれっぽいです。

例「思ったよりスミの乗りがいいですね〜」

角丸を角Rという
角の丸い四角形を見て「角丸」などという人は素人です。業界人は角Rといいます。RはRoundの意味です、たぶん。

例「ここ角Rにしたら印象変わりそうですね」

ちなみにRは単体でも使えます。

例「へえ〜、よくみるとここRかかってんだね」

校正用語を使う
非常にそれっぽい上、汎用性が高いので初学者におすすめです。最初は「トルツメ」から始めるといいでしょう。

例「焼き鳥のつくねと皮…あ、やっぱり皮はトルツメで」
例「私たち、しばらく距離を置かない…?半角アキで」

スタジオマンぶってみる
撮影現場のカメラマン、カメアシ、そしてスタジオマンのやりとりは業界ぽさのオンパレードです。これも汎用性が高く日常で使えるシーンも多いのでオススメです。

例(何かの前を横切る時に)「通ります!」
例(なにかを受け取る時に)「もらいました!」
例(なにかを中断して介入する時に」「入ります!」

字間を詰めてみる
これはかなり高等テクなので用法要領に注意が必要です。
なにかのテキストを入力した後に発動しましょう。
何にもわかってなくてもやってみるだけでそれっぽくなります。

例「ここのアキがきになるな〜カチカチ…(文字を詰める音)」

結果文字詰めがグチャグチャになっても責任は負えません。

センター
何かの真ん中、中心のことを「センター」と言わない奴は素人です。物事はセンターを中心に回ってます。

例「センターずれてない?」

図と地の関係
背景となるオブジェクトを「地」
手前にあるメインのオブジェクトを「図」
関係者はそう呼びます。

例「地に対して図がだいぶ沈んでるんで、もう少しコントラスト出したいね」

戻し
関係者は何かと戻してほしがります。フィードバックなんていう奴は素人です。ご意見でもご要望でもなく、戻しです。成果物に対する何かしらの指摘のことを指します。

例「お戻しお待ちしております」

印刷のことを出力という
これは意外と盲点ながら、強いですよ。業界で使われる「出力」はすべて印刷のことです(諸説あり)

例「出力でいったん見てみようか」

出力を平行に見る
出力を見るとき、正面から見ませんか?それ、素人なんで今すぐやめてください。業界では、目線の高さに出力を持ってきて、地面に対して平行にした状態で見ます。特に、ちょっと凝った名刺をもらった時に有効です。

天地を入れ替える
まず、天地というのもそれっぽいです。でもそんなことで満足しちゃいけません。デザインを確認するときは、必ずモニターや出力を逆さにして見ましょう。とてもそれっぽいですよ。

*追加で思い出し次第、追記します。

今週の質問:もしドラえもんの秘密道具を無制限に使えるとしたら、どの道具をどう使って何をしたいですか?

とのことで。下衆な回答しか思いつかなかったので、ここでもそれっぽい回答をしときます。

なぜか異様に覚えてるドラえもんの道具に「まあまあ棒」というものがありまして。どんなに怒ってる人でも、口に当てて「まあまあ」というと、その怒りを鎮められるという道具です。しかし使いすぎると、蓄積した怒りが爆発してしまうというシロモノ。

おかじは怒られるのがだ〜いきらいなので、これを駆使しながら、自分がイライラしてる時も「セルフまあまあ棒」によってアンガーコントロールをしようという算段です。そして自分の怒りが爆発したらどうなるのかを見てみたいですね。


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