Ossia – Get off your ass and stop making vanilla music, it’s time you sort your shit out and get real.
以下に記すものは以前(2019年12月)ほかのところで出典したものを加筆修正したものである。
ブリストルといえばそこそこ昔ならロバート・ワイアット、キース・ティペット、マーク・スチュアート、リップ・リグ・アンド・パニック…ちょい昔ならMassive Attack,Tricky,Roni size,Smith&Mighty, Portishead 等々を輩出、今や実力の上ではイングランドで一番のミュージック・シティーと云っても過言ではなかろう。そしてEdgeなサウンドを求めるものにとっては新たに地上の星がまたブリストルに舞い降りたと認識を共有しているはずである。
Ossiaこと Daniel Davies はハンブルグ生まれブリストル育ちのイギリス人。 Peng Sound, Hotline Recordings ,No Corner, FuckPunk , Lava Lavaなどのレーベルを運営し、ユニット・Young Echoの一員である。そしてOssia名義でBlackest Ever Black、Berceuse Heroique等のレーベルからリリースを重ねるProducer/DJである。今やブリストル・ニュー・サウンドの中心人物と云っても過言ではないだろう。彼のキャリアはレーベル Peng Sound の立ち上げからスタートしたようで、グラフィック・デザイナーの Alex Digard ( Tape echo主催。Tectonic、Punch Drunk、Cold Recordings、Gutterfunk、Peng Sound、No Cornerなど、ブリストルのアンダーグラウンド・ミュージック・レーベルのデザインを多く手がけ、Rewindforwardの共同経営者)とPartyで出会い意気投合(これだけ、多くのミュージシャンを輩出するブリストルにも関わらず、パーティーができるような所謂ハコが割りに少ないらしく、Stokes CroftのTake 5 Cafeという場所を借りて、自分たちでサウンド・システムや機材を持ち込みキャパ100人程度のD.I.Y.Partyを開いていたようだ。)お互いにPartyで人脈を広げていくうちに Peng Sound をスタート。Visualやグラフィック・デザインをアレックスに任せる一方、実際のレコードの作成から販売、営業に至るまでDaviesがこなしてきたようで、D.I.Y.レーベルを運営していく術をこの頃学んだようだ。Peng soundがどちらかと云えばDancehall寄りのレコードをリリースしていたこともあり、過去のアンダーグラウンド・ミュージック・ネットワークにgrassrootsを持つようなサウンドのリリースはまた新たなレーベルでリリースしたいというKahn & Neekの要請に乗っかった形でHotline Recordingsを新たに立ち上げKahn & Neek – Backchat / Dubchatをリリースしたそうだ。DaviesとAlexのアイデアで Hotline Recordings と命名し、留守番電話を使い、エロテープ販売やテレクラをイメージするような手法で 宣伝を展開したらしい。話はそれるが私が子供の頃(1982年頃)、(03)938-8821に電話をするとエロテープ販売の案内が流れる広告電話で約1分程、女性のあえぎ声が聴けるということで小4の私も親には内緒で黒電話で掛けまくったものである。
Daviesが初めて立ち上げたPeng soundの1番 Gorgon Sound – Find Jah Way
もっとアングラ路線強めでやり始めた Hotline Recordings の1番
Kahn & Neek – Backchat / Dubchat
Young EchoのJabuと Sub FM でのライブ収録をTapeとしてリリースしたのがはじまりのNo Corner.このレーベルがOssiaの運営するレーベルの中で私は一番お気に入りである。Ossia曰くHot line Recordingsよりはもうちょいストライク・ゾーンの広い アンダーグラウンド・ミュージック・ネットワーク を扱っている。
Klon Dump -Two Rooms
別名VesselであるSeb Gainsboroughと共に設立されたFuckPunk.こちらは、D.I.Y.精神、パンク精神をより強調されたレーベルで、フィジカルも、5inchや8inchのレコードをリリースしたり、ジャケにこだわりが強く感じられるものが多くコレクターにとっては、興味深いリリースばかりである。LAVA LAVAは、レゲエにグラスルーツを持ったアーティストたちのハイパーでエッジな曲が楽しめる。いずれにしてもOssiaの手掛けるレコードはどれも謎めいたところがあり私を魅了するものばかりだ。
Ossiaの手掛けるレーベルはどれも少数ロットの生産のレコードやカセットばかり、おまけにものによっては、デジタルでの販売もしておらず、コンテンツはいいものが多いのでファースト・プレスは、すぐにSold out.中古市場ですぐに高値で売られている事に(当人には高値で売れてもお金は入ってきませんから)腹も立っていたが、こうしていくつものレーベルを持ち、どんどんリリースすることで、経済的な問題をクリアしているようである。元々Ossia本人もコレクターということもあり、中古市場で自分達のレコードが、高値で取引されることもある程度の理解はあるようだが、納得がいかない場合は所轄のアーティストと話し合い、デジタルで販売したり、リプレスをバンバン出したりしているようだ。この場合、リプレスした方が逆にパンキッシュである。
DJ OAa$is – $IREN
サイレンとスプリング・リバーブのみで作られた曲
Ossia曰く、その人自身が投影されたものが音楽に反映されたものに魅力を感じ、またそういうものしか作品として、世に問いたくないと言ってる。ここで云う人間自身が投影されたものというのは、機械では出せないある種の不確定性なのだが、例えば剥き出しのスプリング・リバーブを手でいじくって、音を出せば、再びまったく同じように鳴らすことは困難であるが、ひとり、ひとり癖みたいなものが投影され、その人自身の個性というか、音が毎回投影される。スクラッチに置き換えてもいいだろう。Hiphopのdjで、この擦りはあいつの擦りだな!って時がある。どちらにしても、そのひとの識閾下から出るものが大切であり、その人の識閾下から出たものをどう受け止めるかに、音楽を聴くという行為のすべての意義があるのではないだろうか!?だからサイレンとスプリング・リバーブとコンソールさえあれば、世に問う作品も充分につくれるはずである。
近頃ではOssia 達の仲間であるGiant Swanがもの凄い勢いをもってシーンを席捲している。彼らの活躍にも注目したい。
Live recording from Ossia’s Devil’s Dance album launch party in Bristol 2019.なぜかHatfield and the northの1st. のジャケを思い出した。
参考サイト:
Resident Advisor : https://www.residentadvisor.net/features/2863
HYPONIK: https://hyponik.com/features/ossia-make-statement/
BRISTOL – MUSIC & CULTURE (presented by DISC SHOP ZERO) : http://bristolsound.blog10.fc2.com/blog-entry-794.html
Discogs: https://www.discogs.com/artist/4569012-Ossia-2
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