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117 ライム病


キーポイント

・ライム病はシカダニによって媒介されるスピロヘータ感染症である。
・多くの場合、咬傷部位の膨張性斑状皮膚病変として現れ、神経系、心臓、関節を侵す播種性感染症として現れることは少ない。
・筋痛と関節痛はライム病患者の50%以上にみられるが、真の関節痛は播種後期の徴候である。
・流行地域でマダニに暴露された人が、 ボレリア・ブルグドルフェリ感染の徴候や症状を示した場合、ライム病を疑うべきである。
・ライム血清学的検査は、感染初期には陰性であっても、感染期間が1ヵ月を超えるとほとんどの患者で陽性となる。
・ほとんどの患者は2~4週間の抗生物質治療で効果的に治療できるが、症状の回復は遅い。
・ライム病に対する抗生物質治療後、関節炎が持続する患者は10%未満であり、疾患修飾性抗リウマチ薬に反応する。
・ライム病治療後の症候群は、ライム病治療を受けた患者の少数派であり、抗生物質の継続投与はプラセボと比較して有益ではない。


Pearl:ライム病が認知されたのた1970年代後半と比較的最近の出来事である

Comment: Lyme disease is a complex multisystem disorder caused by the tick-borne spirochete Borrelia burgdorferi. The disease first came to medical attention in the United States in the late 1970s with the investigation of a clustering of cases of juvenile arthritis in the region of Lyme, Connecticut. A characteristic skin rash, described as single or multiple expanding red macules, often heralded the onset of arthritis. This rash, termed erythema migrans (EM), had been linked in Europe to the bite of Ixodes ticks and the subsequent development of neurologic abnormalities. Further investigation revealed that arthritis was one manifestation of a systemic disorder affecting the skin, heart, joints, and nervous system. In 1982, Burgdorfer isolated the causative agent, the spirochete B. burgdorferi, from Ixodes ticks. Demonstration that antibodies to this organism developed in patients with Lyme disease and its eventual culture from skin and cerebrospinal fluid (CSF) confirmed the infectious etiology of the disorder. It is now the most common vector-borne disease in the United States.

・ライム病は、マダニ媒介性のスピロヘータであるボレリア・ブルグドルフェリ(Borrelia burgdorferi)によって引き起こされる複雑な多臓器疾患である。
・この病気が米国で初めて医学的に注目されるようになったのは、1970年代後半にコネチカット州ライム地域で集団発生した若年性関節炎の調査からであった。
・この発疹は遊走性紅斑(EM)と呼ばれ、ヨーロッパではIxodes(マダニ)に咬まれることと、その後の神経学的異常の発症との関連が指摘されていた。
・1982年、Burgdorferは原因菌であるスピロヘータB. burgdorferiをイクソデスマダニから単離した。
・この菌に対する抗体がライム病患者に発現することを証明し、最終的に皮膚と脳脊髄液(CSF)から培養した結果、この疾患の感染病因が確認された。

・Wiley Burgdoferi先生はスイス・バーゼル出身の動物学者です。スピロヘータ研究の大家です。

Myth:Lyme病に関連するスピロヘータはB.burgdoferiのみである。

Reality: The spirochetes associated with Lyme disease reside within the genus B. burgdorferi sensu lato (sl), and the vast majority of cases are caused by B. burgdorferi sensu stricto (ss), Borrelia garinii, and Borrelia afzelii.

・ライム病に関連するスピロヘータはB. burgdorferi sensu lato (sl)属に属し、症例の大部分はB. burgdorferi sensu stricto (ss)、Borrelia garinii、Borrelia afzeliiによって引き起こされる。

・2014年にはBorrelia mayoniiという新種のB.burgdoferi種が同定された。
・地域によって、どの種が多いかが異なるようで、北米ではB.burgdoferiがメインです。
・種によって臨床症状が若干異なるようで、B.gariniiは神経疾患、B.afzeliiは晩期の皮膚病変と関連、B.burgdoferiは関節炎と関連します。
・B.mayoniiは非典型的な播種性のEMと菌血症と関連するようです。

・筋骨格症状で問題となるのは、主にB.burgdoferiによるライム病です。


Myth:血液培養の塗抹標本でBorreliaを確認することができる。

Reality:With the exception of B. mayonii, which can be associated with visible bacteremia on blood smears, few spirochetes can be seen in infected tissues of patients with Lyme disease. Because B. burgdorferi secretes no known toxins, the host inflammatory response is believed to underlie the pathology seen in Lyme disease.

・血液塗抹標本で目に見える菌血症を伴うことがあるB. mayoniiを除き、ライム病患者の感染組織にはスピロヘータはほとんど見られない。
・B.burgdorferiは既知の毒素を分泌しないため、ライム病では宿主の炎症反応が病態の根底にあると考えられている。


Pearl:スピロヘータ感染初期は主に自然免疫が関与し、ライム病を発症するころには獲得免疫に関連する細胞が病態を形成すると考えられている

Comment: Innate immune cells responding to the tick bite site orchestrate the inflammatory response and can kill spirochetes. By the time patients present with symptoms of Lyme disease, however, adaptive immune cells dominate tissue pathology

・EM病変、心臓組織、滑膜生検標本、神経系組織(髄膜、脊髄、神経根)などの病理組織学的研究により、マクロ ファージ、T細胞、B細胞を含む単球性およびリンパ形質細胞の浸潤(特に血管周囲)が様々な程度で認められている。
・反応する免疫細胞の割合は、EM、髄液、滑液などの各サンプル間で異なっており、 B.burgdoferi感染に対する組織特異的な免疫反応を示唆している。

・好中球は24時間以内のEM病変で認められるが、これらの細胞 が、病変が成熟するにつれて減少し、マクロファージおよび樹状細胞を伴うリンパ球形質細胞浸潤へと移行する。

・関節液は好中球優位で、関節リウマチに類似する。特に単核球の浸潤とT細胞、B細胞、形質細胞によって形成されるリンパ濾胞の形成が認められる。

・宿主の初期の免疫反応として重要なのが、TLR2である。TLR2が活性化することで、IL-1β、TNF、IL-2、IL-6、I型イン ターフェロンなど􏰁炎症性サイトカインが分泌され、炎症細胞を感染部位に動員する。

・宿主防護には体液性免疫が非常に重要である。特に、B.burgdorferi のリポ蛋白質はB細胞分裂促進因子であり、T細胞の助けがない場合に生じる抗体 は、ライム病モデルマウスにおいて炎症を解決し、感染を防ぐのに十分である。B.burgdoferi特異的な免疫グロブリンは、感染組織からスピロヘータを除去するのに役に立つ。IgGを含む免疫複合体は、患者血清中に見られるだけでなく、関節液中に大量に存在する。
・CXCL13は神経ライム病の髄液中に大量に認められる。しかも髄液中の細胞の中でB細胞が圧倒的に多い。これらの抗体は神経抗原に結合することが知られています。

・その他、IFNγ産生Th1やTh17の活性化も起きているようです。

・リザーバー宿主であるマウスにB.burgdoferiを感染させると、胚中心形成の遅延や特異抗体の産生が阻害され、再感染に対する防御免疫が機能しなくなり、持続的に感染するようです。


Myth:ライム病の感染初期症状はほとんどの患者で顕在化し、治療しないことには症状も改善しない

Reality: A characteristic feature of Lyme disease is that clinical signs can resolve without specific therapy, and patients may be seen in later stages of the illness without exhibiting signs of early disease.

・ライム病の特徴は、特別な治療を行わなくても臨床症状が消失することであり、患者は初期症状の徴候を示すことなく病気の後期に見られることもある。



**ライム病の臨床症状まとめ**

①感染初期の局所症状として重要なのは…マダニに噛まれてから3~30日で発症する遊走性紅斑(EM)、患者の80%に見られる症状でときに発熱、倦怠感、頚部痛、関節痛、筋肉痛が見られる

発症の中央値は7~10日、EMは赤い斑点で始まり、1日2~3cmのペースで拡大、直径70cmにまでなる、5cm以上の特徴的な皮疹はライム病の診断確定に十分

通常そう痒感や痛みは稀、ピリピリ感くらい、痛みや強いかゆみがあるときは他の診断を考えましょう

なお、関節炎は最初の感染から数ヶ月までは現れることはないようです


・EMはときにインフルエンザ様の症状を伴う、ただし高熱や持続する発熱が顕著な場合には、バベシアやアナプラズマなどの他のダニ媒介性の感染症の併発を考える

・ヨーロッパでは、初期のライム病の症状として”Borreria lymphocytoma”という皮膚病変を生じる、これはヨーロッパに多いB.afzelii感染によるもの、小児では耳たぶに、成人では乳輪に好発し、硬い結節となるようです



Clinical Infectious Diseases, Volume 63, Issue 7, 1 October 2016, Pages 914–921,

②初期の播種性感染の症状は、マダニに噛まれてから数週から数ヶ月後に発症する、強い倦怠感と疲労感が特徴で、全身症状を伴う多発性のEMが特徴、移動性関節炎や筋肉痛、心病変(約3%)、神経病変(10%未満)が多い

・特に”疲労感”は一貫した症状のようです
・心病変は房室ブロックなどの伝導障害がメインとなります
・弁膜症がないことは、rheumatic feverとの重要な鑑別点となります

・神経病変としては記憶や認知機能の障害が出ることがありますが、これは中枢神経への感染<全身炎症の結果であると考えられています、それ以外にも脳神経麻痺や髄膜炎などを生じます
・脳神経麻痺としては顔面神経麻痺が重要です、しばしば両側の顔面神経麻痺をきたします(他の鑑別はHIV、GBS、サルコイドーシスなど)
・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ・Ⅵ・Ⅷ神経も侵されることがあります

③晩期症状はマダニに噛まれてから数ヶ月〜数年で発症、関節炎は30%で生じ、多くは膝、急性単関節炎、移動性の関節炎が特徴、抗生物質投与後のいわゆるpost-antibiotic Lyme arthritis(関節症状を有する患者の10%未満)など。

・この頃にようやくB.burgdoferiに対する抗体が陽性となってきます
・晩期合併症としての神経病変もあります。脳脊髄炎、脳症、末梢神経障害、神経根炎など多彩です。特に晩期のライム脳症では記憶障害や認知機能障害を起こしますが、診断には髄液中にB.burgdoferiの抗体のぞ存在が重要です。



・晩期合併症のもう一つに慢性萎縮性肢端皮膚炎(acrodermatitis chronica atrophicans, ACA)があります。B.afzeliiの感染と関連があると言われています。

https://dermnetnz.org/topics/acrodermatitis-chronica-atrophicans

※ACAの特徴
何年もかけて徐々に発症し、四肢に認められることが多い。片側の青みがかった赤色変色と腫脹として始まり、萎縮したセロファン様皮膚へと進展し、 血管が目立つようになる。
アロディニアは皮膚病変の特徴的な症状と考えられている。
患者の約60%に四肢の感覚神経障害もみられる。
皮膚生検標本ではリンパ形質細胞浸潤が顕著である。
抗生物質の投与により疼痛と腫脹は改善するが、皮膚は萎縮したままである。


Pearl:筋骨格症状はライム病のすべての病期で見られる

Comment: Musculoskeletal symptoms are common in all stages of Lyme disease and include migratory pain in joints, tendons, bursae, and muscles.

・筋骨格系の症状は、ライム病のすべての病期に共通してみられ、関節、腱、滑液包、筋肉などの移動性疼痛を含む。

・関節、腱、滑液包、筋肉痛など移動性の疼痛となる
・1度で1-2箇所に症状が出て、1箇所は数時間から数日しか続かず、著しい疲労を伴う
・発症率は30%前後、感染後数ヶ月から数年で出現(中央値は6ヶ月)
・関節炎が出るころにはB.borgdoferiのIgGが陽性となり、滑液中のPCRも陽性となる
・特定のHLAと関節炎の有無には関連がない
・病理学的にはJIAやReAとの鑑別は困難
・稀に腱付着部炎が見られる
・典型的にはmono, もしくはoligoで、80%で膝、関節液貯留も顕著だが、意外と痛くない
・顎関節もあり
・小児のライム関節炎では敗血症性関節炎にた発熱・疼痛が出現し急速に症状が完成する場合がある


Pearl:ライム関節炎(Lyme arthritis)はself-limittingな経過となることがある

Comment: The natural history of Lyme arthritis suggests that it is a self-limited disorder. In the late 1970s, before the use of antibiotics for Lyme disease, 21 patients who were seen with EM and later diagnosed with Lyme arthritis were followed for 1 to 8 years without anti-microbial therapy.107 Six patients had only a single episode of arthritis, and the remaining 15 had recurrent episodes that decreased in frequency during the study period. On average, the number of patients who continued to experience episodes of arthritis decreased by 10% to 20% each year. Similar results were found in children in whom antibiotic treatment for arthritis was delayed 4 years

・ライム関節炎の自然史は、それが自己限定的な疾患であることを示唆している。
・1970年代後半、ライム病に抗生物質が使用される前、EMで受診し、後にライム関節炎と診断された21人の患者を、抗菌薬を使用せずに1〜8年間追跡調査した。平均して、関節炎のエピソードを経験し続けた患者の数は、毎年10%から20%減少した。同様の結果は、関節炎に対する抗生物質治療が4年遅れた小児においても認められた。


Myth:Post-antibiotic Lyme arthritisとLyme arthritisは同義である

Reality: Approximately 10% of patients treated with standard antibiotic regimens for Lyme arthritis have persistent joint inflammation and proliferative synovitis that does not respond to further anti- microbial therapy. The pathogenesis of “post-antibiotic” Lyme arthritis (previously called “antibiotic-refractory” Lyme arthritis) is unknown, but persistent infection is considered unlikely. Current theories center on the development of a dysregulated inflamma- tory response, possibly related to initial virulence of the infecting spirochete strain, inefficient clearance of B. burgdorferi remnants and host inflammatory debris, and infection-induced autoimmu- nity.1,7 Spirochete strains that have a greater propensity to become blood-borne have been found at higher rates in patients with post- antibiotic Lyme arthritis.

・ライム関節炎に対して標準的な抗生物質による治療を受けた患者の約10%は、関節の炎症と増殖性滑膜炎が持続し、さらなる抗微生物療法に反応しない。抗生剤投与後のライム関節炎(Post-antibiotic Lyme arthritis,以前は「antibiotic-refractory 抗生剤不応性」ライム関節炎と呼ばれていた)の病因は不明であるが、持続感染は考えにくいとされている。
・現在のところ、感染スピロヘータ株の初期の病原性、B. burgdorferiの残骸や宿主の炎症性残屑の非効率的な除去、感染による自己免疫に関連すると考えられる、調節不全の炎症反応の発症が中心となっている。
・抗生物質投与後のライム関節炎患者では、血液感染しやすいスピロヘータ株が高率に見つかっている。
・TLR1の一塩基多型(TLR1 1805 GG)は、播種の可能性が高いスピロヘータ株に対する炎症反応亢進と関連していることが判明している。
・抗生物質投与後にライム関節炎を発症する患者におけるこの多型の有病率の高さは、特定の人において、感染した関節における高レベルのIFN-γが、感染が治まった後の持続的な滑膜炎を引き起こす可能性を示唆して いる。
・B. burgdorferiDNAを含むスピロヘータの残骸は、抗生物質で感染性 スピロヘータを死滅させた後も、特に初期の病原体負荷が高い場合には、軟骨付近や関節包内に長期間残存することが明らかになった。 
・関節リウマチ関連対立遺 伝子HLA-DRB1*0401、HLA-DRB1*0101、HLA-DRB1*0404との関連を見出した先行研究において示唆されており、抗生物質投与後ライム関節炎が感染による自己免疫に起因する可能性が提起されていた。


Myth:B.burgdoferiに対する抗体の存在は、活動性の感染の証拠と考えて良い。

Reality:Detection of antibodies to B. burgdorferi is the mainstay of laboratory testing for Lyme disease, and serologic assays make up the only U.S. Food and Drug Administration (FDA)-cleared or approved diagnostics tests for this infection. 
Presence of antibodies to B. burgdorferi at best indicates previous exposure to the organism, however, and should not be considered evidence of active infection. Earlier studies in endemic areas found that ∼5% of people had asymptomatic IgG seroconversion to B. burgdorferi; this estimate may be higher now.

・B.burgdorferiに対する抗体の検出は、ライム病の検査における主要な検査項目であり、血清学的検査は、米国食品医薬品局(FDA)が認可または承認した唯一の診断検査である。 
・しかし、B. burgdorferiに対する抗体の存在は、せいぜい過去にこの生物に暴露されたことを示す程度であり、活動性感染の証拠とみなすべきものではない。
・ブルグドルフェリの流行地域における以前の調査では、無症候性のブルグドルフェリに対するIgGセロコンバージョンが認められた人は約5%であった。

・抗体の証明はEIA(高感度だが他の病原体に対する抗体と交差反応するため特異性✗)→WBで抗体を同定します

・感染初期が明らかな患者でのIgM陽性は診断的意義があるが、1ヶ月経過したあとのIgMは偽陽性であることがほとんど(他の感染症、IM、RA、SLEなど)

・一方で、EIAでの抗体検査が陰性ならこれ以上の検査は不要
・EIA→WBの検査の感度は病期によってことなり、急性期EMでは25%、回復期EMでは55%、晩期では95%以上

・髄液中のB.burgdoferi抗体は中枢神経ライム病に特異性高いが、検査の解釈に注意
・髄腔内抗体産生は、一対の髄液検体および血清検体を用いてEIAを実施し、髄液中および血清中のB.burgdorferi特異的IgGの比率を評価することにより測定される。この検査法の限界は、検査室間で方法が標準化されていないことであり、血清検体を併用しないCSF中のB.burgdorferi反応性抗体の測定やイムノブロットによる抗体産生の評価は、誤解を招く可能性がある。B. burgdorferiに対する抗体は、ライム病治療後の髄液中に存在する可能性があり、治療効果の評価に用いるべきではない。


Pearl:ライム病の症状の多くは治療しなくても消失するため、抗生物質の治療目的は症状を早く改善させ、のちの臨床症状を予防することである

Comment: Guidelines for the clinical assessment  and treatment  of Lyme disease have been updated. Because many of the manifestations of Lyme disease resolve without specific therapy, the goal of antibiotic treatment is to hasten resolution of signs and symptoms and to prevent later clinical manifestations.

・ドキシサイクリンの経口内服が最も有効、併発する可能性のAnaplasmaにも効果がある点もよい
・播種性ライムや中枢神経ライムでも効果を発揮する
・晩期合併症の関節炎に対しては28日間のDOXY内服が推奨、消失率は様々で初回治療での症状が残存するのは25%程度、その後も症状が残る場合にはCTRX2−4週の投与、それでもうまく改善しなければこれ以上の抗菌薬投与はすすめられない、すなわちpost-antibiotic Lyme arthritisの場合はNSAIDs、ステロイド関節内注射、HCQが推奨、それでも効果不十分であればMTXやTNFiなどが候補になる

・これらの治療を行ったあとも疲労や筋骨格の疼痛、記憶障害を訴える人が少なからず存在し、これらの病態は”post-Lyme disease syndrome”と呼ばれる(≠Chronic Lyme diseaseは未治療のライム病の晩期症状を指している)。こういった患者に様々な抗菌薬投与などの治療が検討されていたが、このましい結果を出した臨床試験はあまりないようである。



https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/524-lyme.html
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%AB%E3%83%84%E3%82%A7%E3%83%9E%E3%83%80%E3%83%8B
file:///Users/suzukishoutaro/Downloads/17_n11%20(2).pdf

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