「カッコよさ」の正体
前回のブログチャレンジで「自分にとって譲れないこと」を書いた。
同じテーマで書いた友人は「自分がかっこいいと思う感覚」だとnoteに綴っていた。
自分にも「カッコいい」という感覚はもちろんある。
けれど、それを行動基準にしたことはなかったので、その違いが単純に面白いなと思った。
じゃぁ、自分が思う「カッコいい」って何だろう、と掘り下げて考えてみたのが今回の話。
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自分がこれまで「カッコいい」と思えた人ってどんな人だろう。
とりあえずパッと思いつくままに書き出してみる。
【カッコいいと思った人】
・高校時代の担任の先生
・大学時代の部活の先輩
・新卒で入社した会社の先輩
・イチロー
・三浦知良
・植松努
・上出遼平
・又吉直樹
・荻田泰永
・松本紀生
・樹木希林
・上原ひろみ
・高橋あず美
・桜林直子
・山崎美香
・カンパネラおじさん
・ハラミちゃん
・眉村ちあき
・柴田 勝頼
・石井 智宏
とかだろうか。
あとは、マンガや小説に出てくるキャラクターだと、
【カッコいいと思ったキャラ】
桜木花道(スラムダンク)
三井寿(スラムダンク)
宮本大(BLUE GIANT)
ペコ(ピンポン)
カペタ(capeta)
柄本つくし(DAYS)
谷口(一瞬の風になれ)
ジョジョ7部に出てくるキャラ全般
苗場さん(週末のフール)
西嶋(砂漠)
陣内(チルドレン)
などかな。
こうして並べてみて気づいたのは、自分の思う「カッコいい」を分解すると、
「自分の気持ちに真っ直ぐかどうか」ということが大きく関わっているような気がする。
・自分が「こう」と思ったら、自分自身を信じ抜ける人
・自分の気持ちに嘘をつかずに、情熱を持って突き進んでいる人
・周りの意見に左右されず、自分の感覚を大事にしている人
自分を信じる力(=自信)が強い人が積み重ねた先にある、
圧倒的なアウトプット・引き出しの多さに対して、「この人ってカッコいいなぁ」という感情が湧いてくるような気がする。
一方で、一流のプロフェッショナルと呼ばれるような人だけでなく、カッコいいと思える人も多い。
そこに共通しているのは、その人の「勇気」を感じられた時。
・自分自身の弱さと向き合い、人の弱さに寄り添うことができる人
・足がすくみそうになりながらも、立ち向かうことができる人
・打ちのめされそうな時でも、ひたむきに努力を続けて乗り越えようと頑張れる人
そういう真摯な姿を見ていると、有名かどうかとか、一流かどうかはは関係なく、素直に「カッコいいな」という感情が湧いてくる。
「自信」と「勇気」。
どちらも「自分の内面と向き合っている」という点では同じだし、どちらもカッコいいと思える要素だけど、それぞれに対する感じ方のニュアンスは少し違うようにも思える。
前者は「憧れ」。
後者は「尊敬」。
「自信」が溢れている人には、「自分にはないものを持っているな」という気持ちが強く、ある意味「自分はそうはなれないな」という憧れに近い感情がある。
数値でいうと、絶対値が高い「100」とか「120」といったイメージ。
一方で、「勇気」を感じる人には、「自分もそういう勇気を持てたらな」というような、
「自分もこうなれたらいいのに」という尊敬の気持ちを抱いている。
数値でいうと、絶対値というよりは相対的に伸び幅が大きい感じ。
たとえ「30」でも、「5→30」に挑戦している人の勇気はカッコいいなと思う。
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最近、久しぶりに映画館に行った。
ずっと好きだった細田守監督の最新作「竜とそばかすの姫」を見てきたんだけど、端的にいって最高だった。
映画館自体めったに行かないんだけど、人生で初めて「もう一度映画館で観たい」と思い再び足を運んだ。
この映画には色んな素晴らしい要素が詰まっていると思うけど、
自分がこんなにも心を掴まれた要因のひとつは、主人公であるすずをはじめ、登場人物たちの「カッコよさ」を感じたからなのかもしれない。
ベルの圧倒的な歌唱力。すずの素直さと自分自身の弱さと向き合う姿。
この映画から感じた「自信」と「勇気」が、今の自分に突き刺さったのではないかなと思う。
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そういえば、カッコいい人やキャラを挙げてみたけど、
カッコいい「モノ」についてはあまり思い浮かばなかった。
一般的に言うカッコいい車とか、カッコいい時計とか、あまりそこの意識は強くないかもしれない。
そういったブランドとか見た目・形よりも、裏側にある作り手のこだわりとか、どういう歴史を辿ってきたのかとか、人の想いや積み上げてきた時間の方が意識がいくような気がする。
そこに、「憧れ」や「尊敬」を感じられると、好きな「モノ」に変わり愛着が湧いてくるのかもしれない。
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何をカッコいいと思えるかは、年齢を重ねる中で変化していくものだと思う。
少なくとも今、30歳という年齢で感じているカッコよさが、
これからどう変わっていくのか、それとも変わらない価値観として残り続けていくのか。
今からちょっと楽しみでもある。