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【一番を目指して心が折れかけている人へ】富士山ではなく、○○山を目指しませんか?


富士山。


2013年に世界文化遺産にも登録され、言わずと知れた日本の象徴。

3,776mという、日本一の高さを誇る名峰。


私もこれまで2度、ご来光を拝むために富士山に登頂したことがあります。

その景色も当然すばらしいのだけど、
真夜中に登頂したときに頭上に広がっていた満天の星空がとにかく圧倒的で、
都会では感じることのできない、大自然の壮大さをまざまざと感じさせられました。


では、突然ですが、この文章を読んでくれているあなたに一つ質問です。

日本で「2番目」に高い山の名前って知っていますか?


正解は、



「北岳(きただけ)」
という、山梨県南アルプス市にある標高3,193メートルの山です。

知っていましたか?
(私も今回調べてみるまで知りませんでした…)


ではもう一つ質問です。

地球上のあらゆる山の中で、最も登山者が多い山はどこか知っていますか?

世界一ですよ、世界一。


正解は、



なんと、「高尾山」なんですね。

年間300万人の登山者がいる高尾山は、
富士山やエベレストよりも多くの人が登っているんですって。


標高はわずか599m。

日本でも、高尾山より高い山は1000以上もあります。


にも関わらず、知名度は北岳よりも抜群に高い。

なぜこんなにも登山者数が多いのか、私なりに仮設を立ててみました。


仮説1:BBQ・ビアガーデンなどの催しがある

夏になると、京王線の電車内でもよく広告を見かけますが、
BBQやビアガーデンなどの催し物を開催しています。
山登りをして身体を動かした後に一杯、最高じゃないですか?


仮説2:都心からのアクセスの良さ

新宿から京王線で1本という、圧倒的なアクセスの良さ。
特急に乗れば1時間もかからずに麓の駅まで着いちゃいます。


仮説
3:ケーブルカーを使って頂上まで登れる便利さ

山登りなんてしたことない。初心者だし装備なんて持ってない。
そんな人でも安心なのがケーブルカーの存在。
お年寄りから子供まで、幅広い年代の人も気軽に楽しむことができます。


要は、「高さ」というモノサシで勝負しているのではなく、
比較的「身近な存在」として広く認知されているからこそ、
これだけ多くの登山者がいるのかなと思っています。

※ミシュランガイドで三つ星の観光地にも認定されているようです。


これからは富士山を目指すな。高尾山を目指せ。


前置きが長くなりましたが、今回山登りに関して伝えたかった訳ではありません。

タイトルにもある通り、「一番を目指して心が折れかけている人」に対して、
これからの「生き方」や「方向性」について、何か一つきっかけというかヒントを提示できるのではないかと思ったからです。


それは、富士山を目指すのではなく、高尾山を目指すこともアリなんじゃない?ということ。

どういうことかというと、個人の目標や会社のビジョンなんかも、よく山に例えられますよね。

・日本を代表するアーティストになりたい。
・日本一のケーキ職人になりたい。
・○○業界No.1の会社をつくりたい。

というように、山のてっぺんを目指して語られることがよくあります。

そして、その目標(頂上)を目指して、一生懸命努力(登山)することが求められます。


けれどその時、「高さ」という基準しかないと、なかなかしんどくなりがちじゃないでしょうか。

同じ山を登っている中で、目の前には自分よりも高いところまで登っている人がいる。

やっとの思いで前の人を追い抜いたと思った時、ふと顔を上げると、
さらに前に、また別の人が先を行っている。

どんどんどんどん、追い越して追い越して、ようやく頂上にたどり着いたと思った時に目に入るのは、
自分の登っていた山よりも、もっと高い山の存在だったり。


もちろん、高いところを目指して登り続けること、
そのために努力すること自体はとても素晴らしいことです。

ですが、時にはその高さに心が折れそうになったり、
上を行く人に多さに絶望したり、下からすごいスピードで登ってくる人に恐怖を覚えたりすることもあると思います。

なぜならそのもどかしさは、日本で一番・世界で一番になるまで消えることがないからです。


それならいっそ、「高さ」というモノサシではかるのではなく、
別の新たなモノサシを用いてみてはどうでしょうか?

高さこそないけれど、世界中のどの山よりも多くの人が訪れている高尾山のように。


・一番、登っていて楽しい山
・一番、友達と一緒に登りたくなる山
・一番、気軽にフラッと登れる山

でも、なんでもいいんです。


王道ではないかもしれない。

けれど、王道で勝負したとしても、その道で一番にならなければ、
富士山にならなければ、北岳のように周りからはほとんど認識されない存在になってしまうかもしれません。


今登っている山で一番になりたくて、なりたくて、でもなれていない。

そんな悩みを抱えているあなたにとって、今必要な考えは、
どうやって高い山に登るかではなくて、その山にいかに早く登るかではなくて、
登りたい山から創ることかもしれません。

そしてその時、これまで登っていた山ではマイナスに思っていた事でも、角度を変えれば一つの魅力になることもあります。

歌がうまいアーティスト、演奏がうまいアーティストなんていくらでもいる中で、
エアーバンドによる「パフォーマンスの面白さ」という新たな山を創り、演奏ができないという弱みを逆手にとって成功したゴールデンボンバーのように。

新たに山を創れば、その山を登っているのはあなた一人しかいません。

それは決して逃げの選択でも何でもなく、新たな道を切り開く開拓者だと思うのです。


あなたは今、どんな山に登りたいですか?

あなたは今、どんな山を創りたいですか?

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