
HPVワクチンの効果と副反応について
こんにちは。前回に引き続き、今回も子宮頸がんとHPVワクチンについてのお話をしますが、今回は特にHPVワクチンの効果と副反応について勉強していきたいと思います。
まずHPVワクチンとはHPV(ヒトパピローマウイルス)の感染を高い確率で予防できるワクチンのことをいいます。
したがって子宮頸がんは、HPVワクチンによって高い確率で予防することができます。
また、HPVワクチン接種によるベネフィットは多いです。女性の子宮頸がんだけでなく、なんと男性も尖圭コンジローマ、中咽頭がん、肛門がん、陰茎がんなどを予防することができます。 女性だけなく男性も接種することで、パートナーと自分の体を守ることができます。
私は今回勉強するまで、HPVワクチンは「子宮頸がんワクチン」というような、子宮頸がん専用のワクチンという認識を持っていたので、このことを知って驚きました。
HPVワクチンにはHPVの感染に対し、90%以上の予防効果があり、これはインフルエンザのワクチンなどと比べると非常に効果が高いとされています。
それでもHPVワクチンの副反応を心配する声は多く聞かれます。しかし、厚生労働省の調査により重い副反応(有害事象)が起こる頻度は他のワクチンと変わらないと報告されています。具体的には、赤ちゃんの頃に多くの人が受けるBCGワクチン(通称ハンコ注射。結核を予防します)よりも重い副反応が起こる可能性は低いとされています。こうした副反応の調査はアンケート形式で行われていて、副反応とみられる症状が出たと感じた人はアンケートに回答し、副反応が出てないと感じた人はアンケートに回答しない傾向があるので、実際の数値よりも高く出ていると考えられます。したがって、実際のところ副反応の起こる確率は、表の数値よりもさらに低いと考えられます。
このことを知って私はかなり安心しました。またどんなワクチンにも副反応のリスクがあるということも感じました。
このように副反応のリスクより、ワクチンを接種しないことで生じる子宮頸がんになるリスクや、接種したことのベネフィットの方がきわめて大きいといえるでしょう。ぜひ皆さんの将来の健康のために、HPVワクチンを接種していただきたいです。
次回は実際にHPVワクチンを接種するにはどうすればいいのか、お話しします。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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