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背筋群の解剖:棘間筋・横突間筋(脊柱起立筋深層繊維)

脊柱起立筋群の中で「深層繊維」にあたるのが
・棘間筋
・横突間筋
の2つです。

【棘間筋】
■起始部・停止部
・頸棘間筋:隣接する棘突起を結ぶ
・腰棘間筋:隣接する棘突起を結ぶ
※胸椎部には棘間筋はほぼ存在しない

👉簡単に言うと、棘突起の間を繋ぐ筋肉

■作用
両側が収縮すると頸椎と胸椎を伸展させる
片側が収縮すると頸椎と胸椎を同側に側屈させる

■神経支配
脊髄神経の後枝


【横突間筋】
■起始部・停止部
・腰椎部内側:隣接する腰椎の上位副突起と下位乳様突起
・腰椎部外側:隣接する腰椎の上下の関節突起
・頸椎部前側:C2-C7の隣接する横突起の前結節
・頸椎部後側:C2-C7の隣接する横突起の後結節

👉簡単に言うと横突起の間を繋ぐ筋肉

■作用
両側が収縮すると頸椎から腰椎を安定化させ伸展させる。
片側が収縮すると頸椎から腰椎を同側の側屈させる。

■神経支配
脊髄神経の前枝・後枝

頸部棘間筋

腰部横突間筋

■ワンポイント解説
棘間筋・横突間筋は、解剖学的には、脊柱の伸展や側屈に関わる筋肉とされますが、実際にそうした動きを起こすほどの力発揮はできないとされるくらい小さな筋肉となります。

その代わりに、筋の伸び縮みなどを感じる受容器(センサー)が、他の筋肉よりも多く入っており、脊柱のズレがないかなどをチェックし、背骨の状態を脳に逐一送っているとされる筋肉達です。

脊柱の歪みの期間が長くなると、これらの筋肉のセンサーも利かなくなり、次第に背骨のズレを感じることができなくなっていきます。

そうならないためにも、これらの小さな筋肉のセンサーを回復させることがとても重要とされます。

そのためには背骨を一つ一つ、弱い力で丁寧に動かす動きを起こしたり、逆に動作時に背骨がずれないように、軽い動作に対して背骨を真っ直ぐに保つトレーニングなどが有効に働くとされます。

大きな動き・負荷の高い動きでおこなうと、周りの大きな筋群が働いてしまい、これらの微妙な感覚が全く分からなくなるため、これらのエクササイズは最小の動き・最小の負荷でおこなうことがポイントとなります。

現場でよくおこなう
★ヘッドローリング
★ログローリング
などは、こうした身体のセンサーのシステムを回復させるためにとても有効なエクササイズとなります。

 

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