◆銀河鉄道の夜
ガタンゴトン…
汽笛が夜空に鳴り響く
遥か先に見える先頭車両から、白くもあり綿菓子の様な煙が一筋の流れにそって時の流れを記している。
車窓に両肘を付きながら、空を走る汽車の車窓に思いにふけて、有るがままの自分が有るべき姿を書き綴る。行く先の夜空の旅路に想いは忘れない。
光り輝く一番星は泣き虫なお嬢さん、今日も涙の雫が光を乱舞する。きっと貴女は海を照らし迷える波の道しるべ。変わらぬ優しさで居て下さい。
時より現われては笑顔の閃光を夜空に描く流れ星よ。傷付いた心も和み癒され、知らずと笑顔の自分に気付き幸せを感じる。心残りは貴女にも幸をと祈るばかり。神様…
傷付いた涙の重みに耐え切れず悩みながらも、僕を陰ながらそっと温かい光をくれた心の燈。癒しのランプ。近くに居そうで遠い貴女。あまり自分を責めないで、その光で自身を照らせばきっと涙も癒える筈。
何も語らず想いだけを綴り、そっと窓辺に降り立つ月光の源の月よ。ただ…ただ耐える想いは悲しみを誘い魅せられる光は旅人さえ心奪われる。嘆きの言葉は光に溶けて、月下の恋人達は愛の深さを知り、なお抱き合うことでしょう。
人々が憧れて止まない空の天使よ。その貴女の微笑みに振り向かぬ者など居ない。闇の帳が覆われてもなお人々は貴女を温もりを待ち焦がれるでしょう。その温もりは忘れられません。出来ることなら、いっそ僕一人の太陽にした…かった。
輝く夜空の物語は尽きず天を満たし僕を魅了する。語った言葉は数知れず流した涙は身を焦がし、光の形は同じと無く仰ぐ夜空は万華鏡。
いつか訪れる終着駅
走る銀河鉄道の嘆き
見る夢は明日の物語
汽笛がホームに鳴り響く
また新しい旅の始まりです。
さあ、乗り遅れないように。
銀河鉄道の夜は心の中に。