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ウィスキーの世界へようこそ

どうも、Rezeです。
子供の頃から憧れていた光景、ライトアップ暗めの洒落たバーで片手グラスを持ち、ウィスキーをロックで頂く、これこそカッコイイ大人だって思ってた時期自分にもありました。成人を向かい、しばらくカシスオレンジというビール否定派に逃げた挙句、とあるバーで人生が一変した。

それは大学三年生の大晦日でした。
カウントダウンを待ちながらふらっと入ったバーで、軽く酔いながら注文したのがマルスのツインアルプスオンザロック。当然の如くウィスキーの知識どころか、常識すらない自分でしたので、これまでカクテルしか飲まなかった身にしては刺激の出会い。香りといい、味わいといい、当時は何も理解してないものの、体が自然に美味いと感じた一本。残念なことに後にコロナの影響により閉店したですけどね。

ウィスキーへの関心はここで一気に加速した。
定番のスコッチ、アイリッシュ、アメリカンはもちろん、身近なジャパニーズや新勢力であるインド、台湾、スイスやフランス等もたくさん体験してきた。今ではウィスキーが生活の一部と言っても過言ではない。今回は初ノートということで、個人的に印象に残る数本のボトルを紹介していきます。

Tips:ウィスキーは現代五大ウィスキーというカテゴリが存在し、それぞれスコッチ、アイリッシュ、アメリカン、ジャパニーズ、カナディアンの五つを指す

個性の化け物 アードベッグArdbeg
スコッチと言えばやはりスモーキー。
ウィスキーを製造する際に泥媒を用いて麦芽を乾かす時に焚くため、後にピートと呼ばれる香りが付く。このピート香が非常に強烈で、正露丸や薬等病院にありそうな匂いと例えられることが多く、キャラクターの個性が異様なまで鮮烈なウィスキーだ。
スコッチはスコットランドで生産されるウィスキーですが、中でもスコットランド本土の西側にあるアイラ島が特に有名。アードベッグは正しくこのアイラ島の出身で、アイラウィスキーの中でも常勝軍である。

アードベッグの中で最も人気で簡単に入手できるのはやはり「アードベッグTEN(Ardbeg Ten)」や、蒸留所の近くにある湖から取った名前のウーガダール(Ardbeg Uigeadail)、そして近年新たに定番となった「ウィービースティー(Ardbeg Wee Beastee)」以外、アードベッグをこよなく愛する人たちが必ず参加しているであろうアードベッグコミッティーからも、毎年限定ボトルが現れるほど盛り上がってる。

個人的に最も印象に残るのはやはり2021年のアードベッグ・デーに発売した「アードベッグスコーチ(Ardbeg Scorch)」。モチーフは火を噴くドラゴンなので、ボトルのキャップや周囲も炎が纏ったようなデザイン、RPG好きにはたまらないですね。
とにかくこれはスモーキーなアードベッグでした。強すぎないピートですが、濃厚な煙は失われてない、僅かながらオイリーな口当たりで、スパイシーで後味のちょっぴり甘味もあり、極上のバーベキューをご馳走してるような一杯でした。強いて言えばピート感が足りないと評価したピートマニアもいるけど、個人的には最高に旨い。

アードベッグ総評
香り:★★★☆☆
味 :★★★★☆
価格:★★☆☆☆
ピート:★★★★★★★★
おすすめ:★★★★(個人差あり、ピート好きか否か)

黒胡椒の相棒 タリスカーTalisker
続いて登場するのは個人的に一番好き言っても過言ではないタリスカー。
スコッチにはハイランドやローランド、スペイサイド等細かく地域によって分類されてる、タリスカーはスカイ島の蒸留所で作られるため、アイランズウィスキーに属する。

タリスカーは定番として10年、18年、ストーム等がある。
世界最大の酒造企業ディアジオ(Diageo)がオーナーのため、資金面においてはかなり余裕があり、長熟ボトルも定期的に見かけることがある。
それに加えて、毎年のディアジオスペシャルリリース(Diageo Special Releases)という「ディアジオ傘下蒸留所の集大成」的なイベントにもここ数年欠かさず参加してきた。

ディアジオの所有する蒸留所数が世界一のため、どの蒸留所をどのように扱うのが難題である。全ての蒸留所に広告宣伝費を費やすわけにはいかないので、中から特別に話題性のある、そして味も特徴的なのが必然的に優先に選ばれる。それ以外の蒸留所は一部オフィシャルボトルを発売する以外、サポート的なポジションに回ることになる、つまりバッティング用に回る。

自分がスペシャルリリースを認知したのは2021年の頃でした。
限定ボトルのため年数経てば経つほど見つかりにくいし、何よりも普段と違ってカスクストレングスで出すため一部の界隈では大人気、後は価格の高さ的にも話題ですね。

スペシャルリリースのもう一つの魅力であるテーマも大変趣がある。
2021年のテーマは「Legends Untold」でした。ウィスキーはビールや日本酒と違い、賞味期限がないもので、それなのにワインみたいに開栓したらすぐに飲み干さないといけないこともなく、コレクションとして集めるのも一つの楽しみ方だと考えてるので、それにLegends Untoldのボトルラベルデザインも非常に好みでした。伝説の怪物たちがかっこよく、飲まなくても全然お金出せるレベル。ちなみに2021年のタリスカーデザインはリヴァイアサン。
そしてちょっと残念なことに2023年と2024年のデザインは全然好きではないという現実の厳しさ。

日本ではタリスカーへのイメージがハイボールだと思う。
ハイボールグラスにタリスカーを入れ、氷で冷やし、炭酸水を注ぐ、そして上から黒胡椒を垂らして刺激を増すというタリスカーならではのハイボールの楽しみ方。香りも舌触りも段違い、勿論美味しいはじですが、個人的にはロックかストレートがおすすめですね。

「タリスカー18年(Talisker 18y)」と「ダークストーム(Dark Stome)」の旧ラベルが一番好き。スモーキーと荒々しい潮、海水の香りが本当に素晴らしい。ロックで飲んでも香りが薄くなることなく、味も分散せずに終始美味しいまま頂ける神ボトル。
唯一文句言いたいのは新ラベルがイマイチ好きにならないぐらい。
価格も良心的で、バーでも宅飲みで購入しても財布に優しい、騙されたと思って一度でも飲んでみたら分かるシリーズやるなら確実にタリスカーに入れるぐらい好きです。

タリスカー総評
香り:★★★★★
味 :★★★★★
価格:★★★★★
海水:★★★★★★★★★★★
おすすめ:★★★★★(一番好きなので満点)

飲むよりも集める グレンモーレンジGlenmorangie
初心者がバーに入り、ウィスキーをオーダーすると、高確率でおすすめされる三種の神器の一つがグレンモーレンジだ。
ちなみに他の二種類はグレンリベットとジョニーウォーカーです。
ハイボールならジョニーウォーカーに変わってデュワーズですね。

癖のないライトが売りですが、反面では特徴や目立つところもない。
初めてウィスキー飲むならぴったりな位置付けで作られたグレンモーレンジのオリジナル、価格は非常に手頃で、後にレアボトルと出会ったら「ん?これ本当にどっちもウィスキーなのか?」と思われるほど安くて驚きが隠せない。

香りは弱め、味わいもかなりライトでみずみずしい。
ストレートで飲めばシングルトンという何故人気あるのは未だに理解出来てないボトルと同様、正直少しがっかりまである、でも安いからOK。
ロックは余計に辞めて欲しい、既に充分薄味をさらに薄く和らげるのは午後の紅茶に加水したと同じ、やめて頂きたい。

グレンモーレンジはあの有名なモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトンがオーナーだ。最初に紹介したアードベッグのオーナーも実は同じという…
とこんな感じで、小さな蒸留所では到底対抗できない大きなバックがいるのは周知の事実なので、有名デザイナーやアーティストとのコラボボトルがたくさん出てる。

数年前に初めて意識したのが「A Tale of Cake」で、ボトルにケーキやデザートがたくさん載ってて可愛いからついつい惹かれた逸話。そこから注目したんですが、森林をモチーフにした「A Tale of Forest」や冬のセーターを連想されるような「A Tale of Winter」、そして昨年の水楢を利用した「A Tale of Tokyo」と今年の可愛らしいアイスクリーム「A Tale of ice cream」はどこも味は決して断トツに美味しいとは思えないボトルばかりでしたが、ラベルはとにかく好き、飲まなくてもコレクターとして集めたい。

Tips:世界的知名なフラワーアーティスト東信さんとも数回のコラボがあり、ラベルデザインは本当にコレクターとして欲しい一本ですが、味についてはそこまで評価しない

唯一グレンモーレンジの商品で本気で美味しく感じたのが「シグネット(Glenmorangie Signet)」である。
シグネットの魅力はやはりそのボトルにある。高価なクリスタルを彷彿したようなボトルデザイン、きちんとした化粧箱に入って、飾ってるだけでも十分に立派な一本。モーレンジなので正直味には期待してなかったが、驚くことに美味ですよ。たっぷりなダークチョコ、ビターチョコの芳醇さが堪らない。これまでにない体験をさせてくれた。

グレンモーレンジ総評
香り:★★★☆☆
味 :★★☆☆☆
価格:★★★★★★
収集:★★★
おすすめ:★★☆☆☆(ウィスキーへの第一歩なら良いかな)

魔法の七柱 バランタイン
普段ウィスキーを飲まなくても聞いたことあるような「マッカラン」「山崎」そして「バランタイン」。マッカランと山崎は別の機会にして、今回はバランタインについて紹介する。

先ほど話したアードベッグやタリスカー、グレンモーレンジはどれも「シングルモルト(single malt)」と呼ばれるウィスキーですが、バランタインやジョニーウォーカーはモルトウィスキーとグレーンウィスキーを調合したもので、ブレンデッドウィスキー(Blended whisky)と呼ばれてる。

シングルモルトやシングルグレーンとの最大な違いはやはり原料にある。
今ではモルトの全般的な市場価格が高騰してるため、比較的にブレンデッドは年数物でも少し安く手に入れるのが嬉しいですね。
例として同じく21年なのに、シングルモルトのグレンドロナックは約40000円ぐらいに対し、バランタインはなんと半額以下の15000円で買える。

では何故こんな素晴らしいブレンデッドウィスキーが主流にならないのか?
いいえ、実は世界で最も売れてるウィスキーはブレンデッドウィスキーのジョニーウォーカーですが、ウィスキーマニアの間ではやはり貴重かつ味がしっかりしてるモルトウィスキーの支持者が多い。一部の過激派では一生マッカランしか飲まないとか、バーでハイボールやカクテルを頼むと睨まれる等の逸話もあちらこちら聞きますね。

ウィスキー飲んだことないよ、でも試してみたいけどアルコール度数高くて怖い人向けに、私はいつも「バランタイン17年(Ballantine's 17y)」をおすすめしている。芳醇なバニラ、爽やかな青りんごの香り、口当たりはみずみずしく、度数の割に全然刺激がないため、初心者でも簡単に楽しめる。なによりも価格が安い、財布に優しくていつも助かってます。

バランタイン総評
香り:★★★☆☆
味 :★★★★☆
価格:★★★★★★
財布:★★★★
おすすめ:★★★★☆(癖のない一品)

いかがでしたでしょうか?
今回は四種類のウィスキーを紹介したが、どれも癖のある一品となる。
次回からは定期的に最近に飲んだ面白いウィスキーを紹介出来れば幸いです。

Rezeでした。









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