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出版取次って?出版業界の今後は?

 皆さんこんにちは!リバイバルブックスの鈴木です。最近は朝布団から出るのがつらくなってきて、ずいぶんと冬らしくなってきたなぁと感じています。個人的には秋が四季の中では一番好きですが、秋って本当に一瞬しかないように感じますよね。秋といえば食欲の秋、運動の秋、そして、読書の秋ですね。ということで、、、今回の業界研究は出版業界について取り上げていきます!!!

目次
①はじめに_

②出版業界とは
ー1.構図
 2.出版取次とは

③電子書籍
ー1.定義
 2.メリットとデメリット
 3.成長率
 4.これからの見通し

④最後に_

①はじめに_


 数ある業界の中で出版業界を研究しようとした理由は、自分の仕事をより理解するためです。私自身が書店でアルバイトをしていて、人よりも書籍や雑誌を目にする機会が多いのですが、入ってきた本を店頭に並べたりレジをするだけで、どのような流通経路で出版社から店頭に並ぶのか、出版業界にはどのような職種があるのか全く知りませんでした。そこで自分の仕事をより理解するために研究しようと思いました。


②そもそも出版業界って?


 突然ですが皆さん、書店に陳列してある書籍や雑誌は出版社から書店に直接送られてくると思っていますか?実はそうではないのです!!下の図が出版業界の構図です。

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日本の出版業界には出版取次(出版社と書店を繋ぐ流通業者)という制度があり、取次業者を通して書店に届く、つまり取次業者で取り扱いのない本は書店で取り寄せできないのです。実際に書店で働いていてお客様に「この本取り寄せてもらえますか」といわれた際に検索をすると、日販取り扱い無しのため取り寄せが出来ないというパターンが何度かありました。


・じゃあ取次はどんな仕事をしているの?


 下の図は先ほどの図にモノやお金の動きを加えたものです。

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Ⅰ.流通機能の管理

 年間で七万冊を超える新刊を書店に届けるための物流を担当し、何冊出版社から仕入れて書店に卸すのかなど、出版社と書店の間で書籍や雑誌の流通を担っています。
 また、売れなかった本が書店から返品されてきた際に、出版社に送り返す業務もあります。

Ⅱ.書店への情報伝達、営業

 書店は全国に膨大な数がありその店舗ごとに出版社がやり取りすることは不可能です。なので、出版取次の会社がやり取りの仲介役を担っています。例えば、出版社からある本を売りたいという要望があれば、書店に出向いて交渉をしたり、書店から売れている本が欲しいという要望があれば出版社に送品するように頼んだり、出版社と書店の橋渡しのような役割を担っています。

③期待の新星?!「電子書籍」

 出版市場は年々売上金額が減少傾向にあります。しかし、その中でも電子書籍の売り上げは年々増加傾向にあります。そこで電子書籍について詳しくいていきましょう!!

1 .定義
電子書籍とは
 紙に印刷された本ではなく、画面で読む本や雑誌を電子書籍という。電子本、電書、イーブックとも言う。一般的にはインターネット上の電子書店で販売されている電子書籍を購入し、PC、スマホ、タブレットや、Kindleのような専用読書端末で読書する。Webページのようにリンクの埋め込みや音声、動画といったマルチメディア表現も可能である。

(「日本電子出版協会」より)


2 .メリット、デメリット

 次に紙の書籍と比べた電子書籍のメリットとデメリットを見ていきましょう。

メリット
・読みたい本がすぐに読める
・売り切れて買えないことがない
・持ち運びが楽
・保管するスペースが必要ない

デメリット
・電子書籍化されていない本もある
・読み終わっても売ることができない
・目が疲れる

 やはりメリットとして大きいのは書店に出向く必要がないのですぐに読めること、端末さえ持ち運べばよいので持ち運びが楽なことの二つが考えられます。デメリットはあまり有名な作家ではないと電子書籍化されていない書籍もあることが考えられます。私自身、電子書籍のメリットはとてもよくわかりますが、実際に紙をめくる感じが好きなので(意外とこういうタイプの人いますよね)あまり電子書籍を利用したことはありませんが、部屋にもう本を置く場所がないので機会があれば利用してみようと思います。

3 .成長率

 次は電子書籍の成長率、販売金額を見ていきましょう。出版市場は年々減少傾向にあり、2019年の紙の出版物の推定販売金額は前年比4.3%減の1兆2,360億円でしたが、電子出版物は前年比23.9%増の3072億円でした。
 出版市場は年々減少傾向にありますが、相反して電子出版市場は増加傾向にあることが確認できると思います。

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(https://www.ajpea.or.jp/information/20200124/index.html 公益社団法人全国出版協会 2020年1月24日 より)

4 これからの電子書籍の需要

 電子書籍市場は年々増加傾向にあり、特に今年は自粛に伴う「おうち時間」の増加により、2020年上半期の電子出版市場は前年同期比28.4%増の1762億円でした。しかし、緊急事態宣言が発令されたことにより、多くの書店が休業を強いられたことにより紙の出版物の推定販売金額は減少しました。コロナが収束するまで、書店に出向いて購入する必要のない電子書籍の需要は高いまま維持されると考えられます。

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(https://www.ajpea.or.jp/information/20200727/index.html 公益社団法人全国出版協会 2020年7月27日 より)

④最後に

 いかがでしたか?出版業界には出版取次という制度があることや電子書籍がこれほどまでに普及していることは初めて知りました。研究を進めていくうちに出版業界に少し詳しくなったような気がして、いつもの書店でのバイトが楽しくなりました。
 上のメリット・デメリットのところでも書きましたが、電子書籍が広まってはきていますが、やはりは私は紙をめくる瞬間のわくわく感が読書の醍醐味だと思っています。このような考えを持つ人々居れば、紙の書籍が完全になくなることはないのではないでしょうか?重い本を持ち運ぶのもまた一興…


 今後もリバイバルブックスでは様々な業界について詳しくなれる情報を発信していきますのでそちらもご覧ください!!

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