お金に愛される人生を送るための秘訣/松浦弥太郎の新しいお金術
『松浦弥太郎の新しいお金術』を読みました。
「お金術」と聞くと、一攫千金を狙うようなものを想像してしまうかもしれません。しかしこの本は、そういった類のハウツー本ではなく、日々の生活の中でいかにお金と仲良くなるか、お金に好かれる人になるかを教えてくれる本です。
例えば、お金のことを「お金さん」と呼ぶことから始めましょう。そうすることで、お金を人格化し、親しみを持って接することができるのだと著者は言います。お金さんとの良好な関係は、お金に好かれる秘訣なのだそうです。
お金は、ためればいいというものでもありません。みんなのために使うことで、お金の本当の価値が生まれるのだと著者は言います。ただし、自分の心が喜ぶお金の使い道を知るためには、日頃からお金と向き合うことが大切。そのヒントがこの本には詰まっています。
松浦さんの書く文章は、いつも味わい深く、それでいて読みやすいのが特徴です。ページをめくるうちに、お金への見方が変わっていくのを感じるはずです。時にユーモアを交え、時に真剣に語りかける松浦さんの言葉は、私たちの胸に響きます。
もちろん、人によって受け止め方は様々でしょう。お金儲けの具体的な方法を知りたい人や、投資のテクニックを探している人には不向きな本かもしれません。でも、お金と一生のつきあいをしていくんだという長い目で見れば、きっと誰もがこの本から学ぶことは多いはずです。
著者はあとがきで、「みなさんがお金について、楽しく語れたらいいな」と結んでいます。難しく考えず、お金さんと友だちになる。そんな軽やかなお金との付き合い方を、ぜひこの本から学んでみてはいかがでしょうか。
人生を楽しむためにも、お金の知恵は必要不可欠。その入り口として、ここから始めてみるのはどうでしょうか。