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除電チューニング《前編》

静電気に興味を持ったのは、あるYouTubeの動画で飛行機の翼に放電索というものがあるということを知ったのがきっかけでした。

放電索とは、

飛行中の機体表面は空気分子や水滴、塵などとの衝突や摩擦により帯電し、電荷が溜まる。
蓄積限度を超えた電荷は翼端部などの尖端部から空気中にコロナ放電されるが、放電に際して電磁波が発生するため、無線通信機器などの電子機器に障害が発生する危険性がある。
適切な位置に放電索を装備することで、より低い電圧で放電させたり、発生する電場を意図的に制御することで電磁波障害を防止または軽減することができる。

Wikipediaより

というもので、ここでは無線機器への影響を軽減するとありますが、空力等への影響もあるのではないか?と考えたのでした。

普段からライディングテクニックの習慣化による技術の蓄積の効果の凄まじさを体感しているので、それと繋げて、空気との摩擦という小さなものでも積み重なると大きな抵抗になるのではないかと想像していました。

そんな折、たまたま目にしたのがトライスターズテックさんのnoteの記事。

トライスターズテックさんの記事によれば、タイヤが回転し地面と接触・剥離を繰り返す内にタイヤが帯電しゴムの分子の動きが悪くなるため、タイヤが本来持っている衝撃吸収力やグリップ力が発揮できていないというのです。

空気の摩擦程度で静電気が発生するのなら、地面との摩擦なら尚更だろうなと、その点は全く疑問を持ちませんでした。

そして他の記事でも繰り返し書かれていますが、『ゴムは絶縁体なのに帯電するのか?』という誰もが持つであろう疑問に対して『子どもの頃にプラスチックの下敷をこすって静電気を発生させた事があるはず。むしろ絶縁体こそ電気が流れない分、帯電してしまう』という理屈も自分にとっては納得がいくものでした。

そこで早速、『バイク用マジ軽ナット』を購入し愛車のXJR1300に装着しました。

実際に走行してみて一番違いが分かりやすかったのは、奈良県の名阪国道のΩカーブ(6%下り勾配)の縦溝舗装を走った時で、以前はフロント周りから聞こえていたロードノイズがほぼ無くなり、フロントタイヤが溝に取られる事も無く、スムーズに通過する事ができるようになりました。

縦溝舗装は嫌いなライダーも多いと思いますので、人にマジ軽ナットの事を話す時には、まずこの話から入っています。

次に、234kmの中距離ツーリング(タンデムラン)でマジ軽ナットの効果の検証を試みました。

まず、XJRは車重250kg超ですが、エンジンをかけていない時の押し引きの時点ですでに動作の軽さを感じます。

発進時にクラッチを繋ぐ時も、今まで一瞬エンジン回転が低下していたわずかなロスが無くなりました。

ダンロップの最新のツーリングタイヤ『ロードスマートⅣ』はカーカスのプロファイル変更により路面のギャップ等の衝撃吸収性がアップしましたが、現在履いているロードスマートⅢSでもそれと同等の衝撃吸収性が感じられました。(個人の感想です)

またタイヤのグリップ力向上も感じられ、『路面を掴んでいる』という安心感があります。コーナーに対してスムーズにアプローチする事ができ、おそらくコーナリングスピードも上がっていると思います。

転がり抵抗が低減しているためか、燃費の向上にも効果がありました。

正直、人に教えるのが惜しいと思えるほど効果が高いパーツです。

ミッションの除電とチェーンの除電もお勧めいただいたので、挑戦してみたいと思います。

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奥本雅史@二輪ライディングアドバイザー
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