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空気と風土。

*#生活のたのしみ展 会場で、同い年くらいの男性ふたりから「あの、お買い物袋から見えてるそれ、どこで売ってますか?」と声をかけられる。「これは〇〇のグッズで、ちょうど向こうらへんにブースがありますよ〜」と教え、そこからしばし談笑。なんでも、このイベントめがけて来たのではなく、新宿に遊びに来たらたまたま見つけて、やってきたのだそう。「何の催しか分かってないんですけど、来てるお客さんがみんな楽しそうでいいっスね!」と爽やかな笑顔。そうそう、お買い物って、買った後はもちろんだけど、買うまでも楽しいんだよね。

オレンジのお買い物袋を肩から下げながら会場をうろうろしていると、おばさんからにこやかに「それ、あたしも買ってる!いいよね〜」なんて自然に話しかけられたり。会場が持つ雰囲気と、おばさまの柔らかな空気にあてられて、こちらもいつも以上に親切にというか、丁寧に応えたくなる。「ね〜!」なんて、母親ほど歳の離れたお姉さまに言っちゃったりしてさ。そこから少し一緒に回ったりなんかしてさ。なんでも、娘さんがアルバイトしているそうだ。

いいなぁ、こういう空気。お店の人も、スタッフの人たちも、お客さんもみんな楽しそう。その「楽しそう」な空気に当てられて、くる人来る人少しずつ楽しそう。この空気を生み出し、維持し、空気を入れ替えながら新鮮なまま保つのは、そうとうむずかしいだろうなぁ。ノウハウだけやマニュアルだけで出来るものではない、土地の「風土」みたいなものまで、混ざっているんだろうな。

・そうそう、来月6月3日に、尼崎キューズモールにて、僕も関わっている「ぶぶぶバザール」という本のイベントが行われます。こちらも、そんなイベントになったらいいなぁ。「何も分からずに来たけど、なんか楽しそうっす!」とか「まったく本を読まないんですけど、来てみたらよかったです」とか。お目当ての本が見つからず、手ぶらで帰っても楽しかった、というのが理想だなぁ。企画側として、その空気感をどうやって作れるか。そんなことにチャレンジしてみたい。そうそう、この日は、京都にある出版社さりげなくさんとの対談もあります。よかったら、手ぶらでかるがるしく、遊びに来てね。

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