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真剣に遊べば。
*さて、今年も例のイベント「MMM-1グランプリ」が終わりました。これはまあ、あんまり詳しく説明するのもアレなんですが、某お笑い賞レースの漫才を、町の素人が完コピして発表するという、何の名誉も得られないイベントです。もちろん観覧は無料ですから赤字しかありませんし、仮に優勝したからと言って、演者たちはもちろん芸人ではないので、何のメリットもありません。ま、終わった後のビールがこれ以上なく美味しいくらいかな。
素人が漫才を完コピするだけでも大変なのに、期限は1ヶ月。年末年始も挟んでいるので、実質2~3週間で、くじ引きで決まった相方と日程を合わせ、練習に励むわけです。そんなばかばかしいイベントなのに、みんなすっごく真剣に、衣装まで自前で揃えてやるんですよね。僕はこのイベントを「大人の本気のお遊戯会」と銘打っているのですが、大人が本気で遊んだら、やっぱりとんでもなくおもしろいんですよ。
昔、バナナマンさんだったかなぁ、番組で「じゃんけんをハイテンションでやればおもしろいのでは?」という小さな企画をやっていました。設楽さんと日村さんが、じゃんけんの始まる前から真剣に何を出すか考えて、ものすごくハイテンションで「じゃんけんぽん!!!!」とじゃんけんをするんですよね。でね、それ、見ている側もおもしろいんですが、何よりふたりがすっごく楽しそうなんですよ。ただハイテンションで真剣にじゃんけんをしているだけなのに、ですよ?
一見しょうもなさそうなものでも、汗が出るほど身体を動かしたり、煙が出るほど真剣に考えたりすれば、それなりにおもしろいものだったりします。それがじゃんけんでも、数を言い合うだけのゲームでも、そうです。逆に言えば、おもしろいものがない!って騒いでいる人は、真剣にやってみたことがないんじゃない?とも言えるな。