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「混ぜる」を前提としたレシピ
*もう一年ぐらいになるだろうか、毎朝、納豆を食べることにしている。ダイエットが目的で始めたことなのだが、すでに習慣になってしまい、出張先でもわざわざ買って食べたりすることもあるくらいだ。つづけることの副産物として「やめることが怖い」というのは大いにある。
でね、僕はこの納豆にいつも、キムチと海苔を混ぜて食べるんですよ。そのほうが効果があるというのもあるけれど、朝起き抜けに納豆単体で食べるのが、なかなか口に合わないんですよね。どうしたもんかと考えたときに、最初はキムチを混ぜて食べることにして、そのあとに海苔も混ぜてみたらおいしかったもんだから、このやり方で続いている。
でね、この食べ方をどうして思いついたんだっけ?と考えたときに、そもそも納豆という食材が「混ぜる」ものだからだ、と気付いたのだ。食べるまでの工程に「混ぜる」が入っている。そのため、何かしら別のものを入れやすいのだ。例えばこれが「ステーキ」なら、上に乗せたりトッピングすることはあっても、なかなかハードルが高い。納豆とおしょうゆとからしを「混ぜる」ことが前提とされているから、そこに何かしらを加える余地ができているのではないか、と思う。
この「混ぜる」という視点を、あらゆるものに混ぜてみてもおもしろいんじゃないか?と思ったのだ。もっといえば、「混ぜやすいもの」をつくることだったり、そもそも「混ぜること」が達成する上で必要なものをつくる。そうすれば、混ぜなければ完成しないわけなので、何かしらそこにオリジナルを生む余地ができる。消費することに、クリエイティブがうまれるのだ。
自由にトッピングができたり、アレンジができることも、そもそも「混ぜる」が前提とされている考え方だと思う。これを例えば、飲み会でもいいし、企画でもいいし、なにかしらに落とし込んでみるとおもしろいかもしれない。合コンにしたって「席を混ぜた」ほうがおもしろいだろう。あらゆるものを、ではなく、あらゆるものに「混ぜる」を入れてみる。これはちょっと、おもしろいんじゃないか?