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Maison Margiela 年代判別法

こんにちは株式会社retroの佐藤です。

今日はマルジェラの年代の判別方法についておおまかに解説していこうと思います。


はじめに

マルタン・マルジェラはベルギー出身のデザイナーです。アントワープ王立芸術学院でファッションを先行した後、ジャン=ポール・ゴルチエ(Jean-Paul GAULTIER)のアシスタントを経て、1988年に自身の名を冠したブランド、Maison Martin Margielaを設立します。1989年にパリコレでデビューし、ファッション界に大きな影響を与えてきました。2008年にデザイナーを引退し、現在はクリエイションに関わっていません。現在はジョン・ガリアーノがクリエイティブディレクターを務めており、2015年からブランドの名前もMaison Margielaに変更されています。

マルタン・マルジェラ

出展:http://www.nytimes.com/2008/10/02/fashion/shows/02MARGIELA.html

タグからの年代判

・ライン名確認

マルジェラはカレンダータグと呼ばれるタグに書かれている数字によってラインが区別されます。

  • 0 10 - 手仕事により、フォルムをつくり直した男性のための服

  • 1 - 女性のためのコレクション(ラベルは無地で白)

  • 4 - 女性のためのワードローブ

  • 3 - フレグランスのコレクション

  • 8 - アイウェアのコレクション

  • 10 - 男性のためのコレクション

  • 14 - 男性のためのワードローブ

  • 11 - 女性と男性のためのアクセサリーコレクション

  • 12 - ファインジュエリーのコレクション

  • 13 - オブジェ、または出版物

  • 22 - 女性と男性のための靴のコレクション

  • MM6 - 女性のための服

カレンダータグ

・年代確認

1.青タグ(~1996AW頃まで)

出展:https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/k1047431137

青文字で洗濯表記や製品番号が書かれたタグ、最初期のもので詳細な年代は特定不能代理店がなく、各ショップが後付けで自国語のタグをつけて販売していました。


2.(株)オリゾンティ(97SS頃~00SS)

出展:https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/x1096913364

初めての日本向け代理店はオリゾンティ、この時期のタグは詳細な年代の特定が可能タグに”COMM.00747/992”とある箇所、/のあとの3桁の数字が年代とシーズンを表す最初の二桁が年代を表す、00なので2000年最後の数字はシーズンを表す、1の場合が春夏、2の場合は秋冬、この場合は2000年SSとわかる。

3.KOKONOE CO. LTD(00AW~01AW)

出展:https://fashion.aucfan.com/yahoo/l1072850815/

フランスではヌフ社が「マルタン・マルジェラ」ブランドを展開しており、日本ではヌフ社、三菱商事、オリゾンティの3社が共同出資で輸入販売会社「ここのえ」を1999年に設立しています。よってこの時期から代理店表記はKOKONOE、この年代も詳細な年代特定が可能"COMM.00551/002”とある箇所、/のあとの3桁の数字が同じく年代とシーズンを表すオリゾンティの頃と同じで、この場合は2000AWとわかる。

4.ここのえ株式会社 別々のタグ(02SS~04AW)

出展:https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/k1088032562

英語表記から平仮名表記に変わった時期、同じくCOMMの/あとの数字から年代・シーズン特定可能/のあと頭3桁の数字が年代、最後の1桁がシーズンなのでこの場合は2004Wとわかる。


5.ここのえ株式会社 同一タグ(05SS~08AW)

出展:https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/p846195210

今まで代理店表記のタグとCOMM表記のタグは二枚に分かれていたが、
この年代から一枚になる。今までと同じくCOMMの/あとの数字から年代・シーズン特定可能。この場合は06AWとわかる。

6.ここのえ株式会社 「MAISON MARTIN MARGIELA」表記(09SSのみ)

出展:https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/b302720551

09SSのみ ここのえ株式会社 MAISON MARTIN MARGIELA表記
この場合は09SSとわかる。


7.ここのえ株式会社 カレンダー表記(09AW~11SS)

出展:https://www.2ndstreet.jp/goods/detail/goodsId/2319372739639/shopsId/30311

2009SSを持ってマルタンマルジェラが退任し本人期は終了、デザインチームに引き継がれる代理店はここのえのままだが、「MAISON MARTIN MARGIELA」表記になりカレンダータグに今までと同じくCOMMの/あとの数字から年代・シーズン特定可能。この場合は09AWとわかる。

8.(株)スタッフインターナショナルジャパン カレンダー表記Maion Martin Margiela (11AW~13AW)

出展:https://www.2ndstreet.jp/goods/detail/goodsId/2333320848716/shopsId/30993

2011秋冬から代理店表記が「ここのえ株式会社」から「(株)スタッフインターナショナル」に切り替わります。年代識別は同じく可能だが、表記が変更されるCom.の行の最後部分、-のあとの数字4桁が年代を表し、2011なら2011年最後尾の数字2桁がシーズンを表し、01がSSで02がAW、この場合は12SS。

9.(株)スタッフインターナショナルジャパン カレンダー表記Maion Martin Margiela  (14SS~15AW)

出展:https://www.2ndstreet.jp/goods/detail/goodsId/2338430447774/shopsId/31256

年代識別は同じく可能だが、Com.表記が廃止される-がある行の最後尾の数字6桁で今まで通りのルールで年代・シーズンが特定できる画像の場合は2014SSとわかる。

10.(株)スタッフインターナショナルジャパン カレンダー表記Maion Margiela(16SS~17AW)

出展:https://www.2ndstreet.jp/goods/detail/goodsId/2340780561444/shopsId/31327

2014年に「ジョン・ガリアーノ」がクリエイティブディレクターに就任し、ブランド名を変更。16SSから表記がMaison Margielaに変更される。

10.株式会社マルジェラジャパン カレンダー表記 Maison Margiela(18SS~)

出展:https://www.2ndstreet.jp/goods/detail/goodsId/2319631648443/shopsId/30536

2018年から代理店がスタッフインターナショナルからマルジェラジャパンに切り替わります。-がある行の最後尾の数字6桁で今まで通りのルールで年代・シーズンが特定できる。この場合は18AWである。

最後に

こんかいはおおまかにマルジェラのタグからの年代判別方法についてまとめてみました。古着屋などでマルジェラの洋服を見かけた際に、参考にしていただけると嬉しいです!今後もヴィンテージに関する記事を執筆していきますので、フォローよろしくお願いします!


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